インドネシア発★ イスラム教徒、東アジアの食品に警戒心

 

市場調査会社のインテージなどがまとめた調査によると、インドネシアのイスラム教徒(ムスリム)の多くは、東アジアの食品への警戒心が強いことが分かった。イスラム法を順守した「ハラル」製品であるかに敏感なことが背景にある。現地で事業展開する日系企業は、宗教的な習慣への配慮が欠かせないと、アジアの経済情報を配信するNNAがリポートした。

輸入食品の原産地でハラルであると信頼できる地域を尋ねたところ、最も信頼できるのは東南アジア(66%)で、2位は中東(62%)だった。国別では、サウジアラビアが60%でトップ、マレーシア(51%)が2位と、やはりイスラム諸国に対する信頼が根強い。

これに対し、商品がハラルであるかどうか疑いを持つ国・地域については、中国が94%で最も多く、さらに日本は69%、韓国も65%と、東アジア3カ国の商品に対する警戒心が強かった。

また、食品や飲料、化粧品、医薬品について「ハラルである必要があるか」を尋ねたところ、食品では精肉が72%、加工食品でも54%と高かった。一方、乳製品・調味料・パンは3割以下、ビスケット・クッキー・キャンディー・チョコレートといった菓子類はいずれも2割以下にとどまった。

精肉や加工食品で関心が高い理由について、調査実務を担当したDEKAマーケティングリサーチのドゥウィナリズキ調査部員は「インドネシアの消費者はまず、食品に豚肉が使われているかどうかに注意を払う。動物性食材や原料の使用が少ないと認識されている菓子への警戒心は薄い」と話している。

一方、数年前からハラル化粧品が流通し始めたこともあり、消費者の化粧品に対する意識も変わり始めている。ただし、現地のムスリムはマレーシアや中東に比べ宗教には寛容で、化粧品や医薬品のハラルにこだわる消費者は限られるようだ。医薬品・ビタミン剤についてハラルである必要があると答えた人は37%、化粧品・パーソナルケア用品は同33%だった。品目別では、食品と同じように口に入れる経口薬は36%、うがい薬は12%にすぎなかった。

イスラム圏への販路拡大を狙う日本企業にとっては、商品の知名度を高めるとともに、増加する現地のアッパーミドル層のニーズに合わせた販売戦略を練ることが重要だ。

ジャカルタのスーパーで販売されている輸入食品(NNA撮影)

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