「くまモン ほっぺ紛失事件 キャンペーン」がPR WEEKアワード・アジア 2014でプロモーショナル・アクティビティ・オブ・ザ・イヤー受賞

電通九州と電通パブリックリレーションズ(以下電通PR)で実施した「くまモン ほっぺ紛失事件 キャンペーン」が、マーケティングの業界誌『Campaign』が主催する「PRWEEKアワード・アジア2014」において「プロモーショナル・アクティビティ・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。

同キャンペーンは、官公庁のために実施したキャンペーンのカテゴリーである「パブリック・セクター・キャンペーン・オブ・ザ・イヤー」および、地域別のキャンペーンのカテゴリーである「日本/韓国キャンペーン・オブ・ザ・イヤー」において「サーティフィケイト・オブ・エクセレンス」をそれぞれ授与された。今回「PRWEEKアワード・アジア2014」において受賞した日本のキャンペーンは、本キャンペーンのみとなる。

今年の「PRWEEKアワード・アジア」には39のカテゴリーがあり、アジア太平洋地域の国々から526件(前年比42%増)がエントリーされ、キャンペーンはアジア・パシフィック地域のPR会社および企業・団体から選ばれた42人の業界リーダーたちによって審査された。今年で13回目となる「PRWEEKアワード・アジア」では、公平な視点で審査するため、エントリーする企業名を明かさないブラインド審査が実施されている。

電通PRの近見竹彦社長は、「今回の企画は、“くまモン”というオリジナリティに溢れ、温かみのあるキャラクターの存在があったからこそ実現したキャンペーンだと思っています。コンテンツ設計と情報流通構造を意識した新しいメディアプランでありPR戦略でしたが、このキャンペーンを通して熊本県生産者の活性化や熊本県産ブランドの知名度アップに貢献できたことは、我々にとっても大きな喜びです」と述べています。

今回のキャンペーンをプランニングした井口理チーフPRプランナーは「本キャンペーンは、まさにクリエイティブとPRが融合された理想的なキャンペーンと言えます。クリエイティブを構想する初期段階で、PRの視点を盛り込んだコンテンツ設計ができたことがキーポイントだったと思います。さらに、昨今のマスメディアとソーシャルメディア、SNSなどを網羅した複雑な情報流通構造を理解した上での段階的情報発信により、生活者の関心を強く引き寄せる継続的な情報拡散が図れたと思います」と話しています。

受賞したキャンペーンの概要

「くまモン ほっぺ紛失事件 キャンペーン」
(英語タイトル:Where are my cheeks?! Mouth-watering, cheek-dropping delicious Kumamoto produce)
クライアント:熊本県庁
カテゴリー: プロモーショナル・アクティビティ・オブ・ザ・イヤー

【プロジェクト担当者】
クリエイティブディレクター:電通九州 和久田 昌裕
アカウントディレクター:電通九州 亀井 純平
チーフPRプランナー:電通PR 井口 理
PRプランナー:電通PR 根本 陽平
デジタルPRプランナー:電通PR新井 健太

【概要】 熊本県は、多くの野菜や果物などを生産する豊かな農業生産地である。特に、トマトやイチゴ、スイカ、牛肉といった、多くの赤い農・畜産物を生産している。また、鯛などの赤い魚も獲れる地域である。熊本県では、自身を「赤い県」としてブランディングしようと試みていたが、熊本県を「赤」と結びつける人は少なく、そのPR成果は限られたものであった。調査をすると熊本県のイメージカラーは、「緑」が一位で、日本有数の農業生産地であることはほとんど知られていなかった。熊本県は、自身のブランドカラーを「赤」にし、赤い農産物、水産物などのプロモーションを行うことを企画。また、メディア等に取り上げられることにより、県民、特に農業従事者の士気やプライドを高めようと試みた。

キャンペーン発表時の知事会見の様子
キャンペーン発表時の知事会見の様子
 

近年、熊本県のマスコットくまモンは、子どもから大人まで全国で人気を集めている。電通九州とその姉妹エージェンシーである電通PRは、くまモンを起用したアイデアを考案した。「美味しいものを食べるとほっぺが落ちる」という日本特有の表現を使い、“くまモンが熊本県の美味しい赤い食べ物を食べたために、ほっぺを落としてなくしてしまった”というストーリーを作った。熊本県知事自らもこのキャンペーンに参加し、記者会見では、くまモンのほっぺがなくなったことを神妙な顔つきで発表。東京の銀座、渋谷などで通行人にチラシを配り、一般生活者にほっぺ探しを手伝ってくれるよう訴えた。

TVや新聞などのニュースメディアを巻き込みながら、同時に、ソーシャルメディアやオフィシャルウェブサイトなども活用してキャンペーンを展開。キャンペーン開始後、くまモンのTwitter、Facebookのプロフィール写真は、ほっぺがなくなった顔写真に置き換えられ、ほっぺ探しのプロセスが更新されていった。また、警察署にほっぺの紛失届を出すなど、ソーシャルメディアで拡散されやすい絵作りも行われ、生活者の関心を惹きつけた。

このキャンペーンにより、23のテレビ番組、新聞掲載30件、400以上のウェブサイトがこのストーリーを紹介。熊本県が赤い農産物をはじめとした食糧の生産地であるという情報が広く伝わった。キャンペーンの主な活動は2013年の最終四半期に実施されたにもかかわらず、2013年のくまモンブランドの食品の売り上げは10%伸びた。また、「ありがとまと」100箱のプレゼント募集に対し、10,000件以上の応募が殺到。2012年には、熊本県のイメージカラー1位であった「緑」が、2013年には「赤」になった。熊本県の地元紙『熊本日日新聞』は2013年11月9日号で「ほっぺをなくすという奇抜なPR戦略はひとまず成功を収めた格好だ」と報じ、熊本県の人々にもPR活動の認知を高めることとなった。

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