US発★米国市場「100大広告主ランキング」 総広告費は過去最高額を更新
2014/08/21
アドエージ誌が2013年の米国市場における「100大広告主ランキング」を発表した。首位は前年に続いてプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)で、13年の広告費は前年比3.3%増の49.9億ドル。2位は前年の4位からランクアップした通信大手AT&Tで、12.3%増の32.7億ドルだった。3位はゼネラル・モーターズで2.7%増の31.5億ドル。以下、コムキャスト、フォード、ベライゾン・コミュニケーションズ、ロレアル、アメリカン・エキスプレス、トヨタ、フィアット・クライスラーがトップ10入りした。
また、100社のうち、13年の広告費が前年を上回ったのは68社。年間10億ドルを超えたのは39社だった。日系企業ではトヨタが9位となり(4.1%増の20.9億ドル)、以下、日産が31位(11.3%増の12.5億ドル)、ホンダが37位(19.8%減の10.7億ドル)、ソニーが67位(22.6%減の6.3億ドル)にランクインしている。
13年の100社の総広告費は1086億ドル(前年1045億ドル)に上り、世界金融危機前の07年に記録した過去最高額を上回った。
上位100社の広告費は全業種で増えたが、前年比伸び率ではテクノロジーの26%増が最大。次いでアパレルが11%増。成熟度が高い低成長セクターの食品も、主にデジタル広告費の積み増しで7%増加した。逆に業種別の伸び率下位には、金融(0.5%増)、外食(1.4%増)、自動車(2.5%増)が並んだ。
企業別の広告費伸び率に目を向けると、「ウィンドウズ8」や「サーフェス」のキャンペーンに力を入れたマイクロソフトが61%増を記録し、35位から15位に浮上。次いでバイオ・医薬品のアストラゼネカが40%増、オンライン旅行会社エクスペディアが30%増だった。
なお、このランキングにおける広告費とは、測定可能な主要メディア(従来型メディアおよびインターネットディスプレー広告)と測定困難なその他分野の推計値の合計であり、後者は有料検索、オンライン動画、ソーシャルメディアなどの各種デジタル広告や、プロモーション、体験マーケティング、ダイレクトマーケティングを含む。
うち主要メディアに限ると、上位100社の広告費は前年比3.2%増(米国全体では0.9%増)で、100社の広告費全体の54.5%。一方、測定外広告費は100社合計で6.0%増で、100社の広告費全体の45.5%を占め、今後もデジタル広告中心にこの割合が増えていくことが予測される。