コンテンツマーケティングの正体とは?
「WOMマーケティングサミット2014」スペシャルセッションレポート

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    國枝 至
    株式会社電通パブリックリレーションズ コミュニケーションデザイン局 ストラテジックビジネス室

7月11日、東京・青山で開催された「WOMマーケティングサミット2014」(主催:WOMマーケティング協議会)で、電通のクリエーティブ・ディレクター郡司晶子氏と同社コミュニケーション・デザイナーの坂本陽児氏が「コンテンツマーケティングの正体 ~キャンペーンでもなく。バイラル動画でもなく。~」と題したスペシャルセッションを行った。郡司氏は6月に訳書『エピック・コンテンツマーケティング~顧客を呼び込む最強コンテンツの教科書』を上梓している。

写真1
スペシャルセッションの様子

 

写真2  
郡司氏
 

郡司氏はまず「企業がマーケティングコミュニケーションにかけるお金の使い方に新しい場所があると考え、かつてそれを『第3の場所』と呼んでいた」と、コンテンツマーケティングがまだボヤけた存在であった時代を振り返った。

ソーシャルメディアを主な手段として顧客と企業との温かい関係を構築するという、この「第3の場所」の存在をひもといていく中で、「コンテンツマーケティングというキーワードはまさに自分たちがやろうと思っていたものだった」と郡司氏は気付いたそうだ。

坂本氏は、よく言われる「コンテンツマーケティングでバズる動画を作ってよ」という言葉を例に挙げ、コンテンツマーケティングのコンテンツとは動画だけを指すのではなく、また動画を使うからといってバズを目的としているとは限らないと、複数の企業コンテンツを用いて解説した。「顧客や潜在顧客が見たくなるような情報の集合体。それがコンテンツマーケティングにおける『コンテンツ』だと考えれば間違いない」と坂本氏は言う。

  写真3
 
坂本氏

また、これもよく言われる例として挙げられた「コンテンツマーケティングで面白いキャンペーンをやりたい」に対しては、「コンテンツマーケティングは短期的に行われるキャンペーンではない」ことをアピール。

コンテンツマーケティングは、適切なチャネルを使い、コンテンツやキャンペーンを継続的に発信することで自分たちが設定したゴールをいかに達成するかが大切になるという。そこから逆算した「終わりのない取り組み」こそ、まさに「コンテンツマーケティングの正体」なのだと、坂本氏は分析する。

ではコンテンツマーケティングの実践によって何が得られるのか。郡司氏は三つ挙げた。

まず一つ目は、コンテンツマーケティングは広く潜在顧客まで呼び込める可能性があることから「潜在顧客とのつながり」。

次に、コンテンツを蓄積することにより二度三度と世に触れる機会を「資産」と捉え、それを生み出すことができるという理由から「資産となるコンテンツ」。

最後は、コンテンツマーケティングはブランドをリーダー的なポジションへと導いてくれるという期待を込め、「リーダーポジションという未来」。役に立つ情報源として認知されるということは、裏を返せば常に発信する情報が注目される存在になるということ。その結果、業界のリーダーとして認知され、やがては業界を超えて社会のリーダーとして認知されるという。

コンテンツマーケティングとはコンテンツを継続的に発信し続けてビジネス目的につなげる終わりのない取り組み全体のことであり、また継続することによって潜在顧客とのつながりや資産となるコンテンツ、リーダーポジションという未来の獲得が期待できるものだということ。

その正体を知ってみれば意外なほどにシンプルで、奥が深いのがコンテンツマーケティングの世界だ。サミット全体でも一番のキーワードであった。これからどのように実践され、新しい事例が生まれるのか、目が離せない。

詳細レポートはこちら。デジタル×PR情報サイト「DIGITAL BOARD」
http://dentsuprdigital.com/contents/wom2014.html

プロフィール

  • Prof001
    國枝 至
    株式会社電通パブリックリレーションズ コミュニケーションデザイン局 ストラテジックビジネス室

    PRプランナーとして、自動車、通信、エンタメ業界を担当。現在はソーシャルリスニングをはじめ、さまざまなネットやマスメディアのデータをPR視点で分析している。PRプランナーが独自の視点でコラムを執筆する楽しいPR業界サイト「DIGITAL BOARD」編集長。

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