香港発★自炊は楽しい!料理教室が大人気

「子どもの健康のために自炊をしたい」(30代の香港人男性)。外食文化が浸透し、全く料理をしない人やキッチンがない家さえもある香港で、料理教室がじわじわ人気となっている。負担の大きい家事の一部としてではなく、「健康志向」「節約」「趣味」という、新たな視点から自炊が注目されている。アジアの経済情報を配信するNNAが伝えた。

香港では女性の社会進出を背景に、外食文化が浸透している。フルタイムで共働きの夫婦が一般的で、子どもや高齢者のいる世帯では外国人家政婦に料理を含めた家事を委託しているケースが多い。「家事を全くしない」という声さえ聞かれる。

また狭い住宅事情が外食化に拍車を掛ける。人口密度が世界一高い都市の一つであり、住宅スペースに広いキッチンを確保するのは困難。食事はテークアウトやデリバリーを頼み、自宅で食べるというのも一般的な光景だ。

世論調査機関の香港大学民意研究計画が12年に実施した調査では、1週間の食事回数(昼・夜)14回のうち、外食回数が4回以上の人は6割以上、7回以上外食する人は実に3割以上に上った。日本人の平均外食回数が月6.29回(日本の市場調査会社クロス・マーケティングの調査、昨年9月時点)であることと比較すると、その圧倒的な外食率の高さがうかがえる。

そんな事情を抱える香港だが、食の安全・安心への関心の高まりや健康志向から、自炊が脚光を浴び、料理教室の人気が高まってきているのだ。コーズウェーベイのショッピングモール、タイムズスクエア(時代広場)にあるスーパー内の料理教室では、2005年の開講以来、生徒数が毎年3割ずつ増えており、現在は毎月約200~250人が受講している。生徒のほとんどが香港人で、初級から上級までレベルは問わず、日本料理を含む多国籍料理を学んでいる。

昨年11月に香港に進出したABCクッキングスタジオは、尖沙咀のショッピングモール「K11」に教室の1号店を開設した。1600人以上が通っており、日によっては予約がとれないほど。生徒の約7割は20~30代で、男性も全体の4%を占める。すでに2カ所目の教室もセントラルの商業施設「PMQ」にオープンしており、同社香港法人ABCクッキングスタジオ・インターナショナル(愛美食)の柴田倫孝ジェネラルマネジャーによると、申込者は増え続けておりさらに新たな教室の設置に向けて物件を探しているという。授業では、オムライスやカレー、丼物など自宅で作りやすいメニューが中心だという。

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