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電通と富士通、業務ビッグデータを活用し、最適な顧客体験を分析立案するフレームを開発

2014/11/14

    電通(と富士通株式会社(以下「富士通」)は、クライアント企業の業務ビッグデータを活用し、企業と顧客の関係をより深めるための顧客体験を分析・立案するフレームワークを開発した。

    クライアント企業が有する商品・サービスやその販売活動から生じる多様な業務データに、電通が保有する生活者の消費行動などのマーケティングデータと富士通のビッグデータ分析技術を融合させることで、従来の個別の分析では見えてこなかった顧客像や顧客接点での課題をデータの掛け合わせで深堀し、商品・サービス、店舗、営業スタッフ、広告、販促など顧客との接点となるオムニチャネルでの顧客体験価値※1を高める施策に反映させ、企業や商品・サービスに対する満足度の向上を図る。

    本フレームは、ビッグデータの中でも企業が提供する商品・サービスの顧客利用履歴、営業活動や接客履歴、コンテンツ接触履歴などの「業務データ」と「外部マーケティングデータ」を融合できることにその特徴がある。業務データの活用には、企業と顧客が共有する体験を可視化できるといったメリットがあるが、従来は顧客インサイトの深堀などの点で課題もあった。そこで電通と富士通は、この企業内に分散する各種データを統合し、両社のノウハウ・技術・データを融合させることで、企業の業務ビッグデータに意味や文脈づけを行うことを可能にした。それを基に、最適な顧客接点の分析、体験施策立案、効果検証までをワンストップで行う。

    なお本フレームは、ユーティリティー、流通、金融、自動車など、さまざまな業種での実践を通して確立したもの。フレームの一部を先行提供した静岡ガス株式会社向けのサービスでは、その活動が評価され、本年11月11日に一般社団法人CRM協議会から「2014 CRMベストプラクティス賞」を受賞している。

    具体的なサービスのステップは次のとおり。

    本フレームの5つのステップ

    ステップ1
    クライアント企業の業務理解と業務データの取得・統合。

    ステップ2
    電通のパネルデータ※2、メディアデータおよび外部データを融合。富士通のビッグデータ分析技術(キュレーション)により、顧客接点での課題を抽出。精緻化された顧客セグメントに分類。

    ステップ3
    電通のマーケティングメソッドによりペルソナを作成。顧客ごとのオムニチャネルにおける最適な顧客接点分析・シナリオを作成。

    ステップ4
    購買ファネル段階のスコアリングにより適切なタイミングで体験施策を実行。

    ステップ5
    フィールド実証などによる効果検証。

     

     

    また本フレームを活用することで、昨今、企業内で進む「BICC」※3構築に向けた組織づくりや人材育成などのコンサルティング、DMP※4構築による「マーケティングオートメーション」化に向けた支援などを提供することもでる。


    ※1 顧客体験価値(カスタマーエクスペリエンス):商品やブランドとのコンタクトポイントで生じる一連の顧客体験。
     
    ※2 パネルデータ:同一対象者に、消費行動とメディア接触、価値観などに関する調査を年複数回行って得た電通オリジナルのシングルソースデータ。
     
    ※3 BICC:Business Intelligence Competency Centerの略。データ活用と現場の知見をベースに複雑な社内課題を解決に導く司令塔的な組織。
     
    ※4 DMP:Data Management Platformの略。企業内外のデータを統合・分析し、経営やマーケティングに活用する基盤。

     

    【関連Webサイト】
    富士通のプレスリリース:
    http://pr.fujitsu.com/jp/news/2014/11/13-3.html
    電通ニュースリリース:
    http://www.dentsu.co.jp/news/release/2014/1113-003876.html