中国で国際福祉展
巨大市場に日系が挑戦

10月10~12日、北京市で「2013中国国際福祉博覧会」が開催された。主催は中央政府で、中国最大の障害者・高齢者用品やリハビリ設備の総合展。7年目となる今年は国内外から172企業・団体が参加し、約9万8000人余りが来場した。

中国の高齢者サービス産業の市場規模は2010年に1兆元(約16兆円)を記録。60歳以上の高齢者は今後20年で現在の約2億人から4億人へ膨らみ、2050年頃の市場規模は5兆元に達するとみられる。また国務院(中央政府)は今年9月、関連サービスの発展に向け、税制などの優遇措置や民間資本の投資奨励などを盛り込んだ規制緩和措置を打ち出した。高い技術力を持つ日系企業には商機拡大のチャンスとなりそうだ。

今回、日本からは12社が参加。最先端の福祉機器のほか、増毛技術やバリアフリーの点字タイルなどの製品をPRした。中国では高齢化とともに急速な都市化が同時進行しており、公共空間でのバリアフリー整備には大きな需要が見込まれる。

ゴムや合成樹脂製の産業用資材を手がけるクリヤマ(大阪市淀川区)は、2011年から視覚障害者の歩行を補助する点字タイルを中国で製造・販売している。

同社開発の「Mブレイル」は、薄型樹脂製のタイルと専用接着剤を用い、タイル・路面・接着剤の一体性を高めた。

同社の中国法人、上海栗山貿易の岡本康訓副総経理は、「Mブレイルは凹凸の激しい床面にもなじみ、高温や低温に対する耐久性も高いなど、中国に合った製品。価格は中国製品の10倍以上だが、流通コストなどを見直すことで下げる余地はある」と自信を見せる。

また「政府は2008年、障害者保護と福祉用品産業の発展を目的に法改正し、公共空間のバリアフリー整備を義務付けた。農村部の都市化で今後、点字タイルの需要も広がるはず」と、さらなる期待感も示した。

■ゲーム要素を取り入れる

低負荷の反復運動で神経筋システムを再活動化させる「パワーリハビリテーション」分野の機器で豊富な実績を持つ、酒井医療(東京都新宿区)は今回が海外見本市への初出展。デザイン性が高く省スペース型の機器と入浴装置をPRした。

同社の山田満営業本部長は「中国ではリハビリ機器の販路を拡大する。市場調査と並行し、医療機関にモニターとしてリハビリ機器を使用してもらう例も増やしていきたい」と語る。

また、中国向けリハビリ機器には点数を競う機能をソフトウエアに組み込んだ。「体力が衰え自信喪失している高齢者は、リハビリ機器に対する抵抗感が根強い。勝負事が好きな中国人に合わせゲーム要素を取り入れることも、現地化する試みの一つ」(同氏)という。

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