4K・8Kコンテンツ制作めぐり討議

240人の参加者が熱心に聴講

次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)は3月5日、第2回「4K・8Kコンテンツ制作者・技術者ミーティング」を東京・渋谷区のSHIDAX HALL2で開いた。NexTV-FはNHK、民放キー局、有料衛星放送事業者、家電メーカー、通信事業者、商社などをメンバーとして2013年に設立。次世代放送サービスの早期実現を目指し、送信・受信に関する規定や仕様の検討、試験放送などを行っている。今回のミーティングでは、総務省事業として検証用4K・8Kコンテンツを提供した技術者やクリエーターらがその映像を見せながら制作現場の現状や課題を説明。パネル討議も行われ、240人が4K・8Kコンテンツ制作の最新情報に耳を傾けた。

 

冒頭、NexTV-Fコンテンツ委員会の田中晃委員長は「すさまじい勢いで放送機材が進化し、制作環境は劇的に変わっている。昨年6月にはChanel 4Kがスタートし、今年3月1日には初めての商業放送としての4K専門チャンネルをスカパーが始めた。16年夏には8K試験放送が予定されている。制作者が伝えたい世界観は、4K・8Kをツールとして使うことで表現力が高まる。今日の制作関係者の議論が深まることを期待している」とあいさつ。続いて「紀行、自然、教養、ドキュメンタリー」「趣味、スポーツ、バラエティー、音楽、ドラマ」「8K」の3パートで進行した。

「紀行、自然、教養、ドキュメンタリー」パートでは全国地域映像団体協議会、日本ケーブルテレビ連盟、テレビ東京/BSジャパン、電通の制作者らが登壇。各社はそれぞれ制作した映像を見せながら、4Kならでは映像表現力や撮影で苦労した点、技術的な課題などを紹介した。

電通CDCのアート・ディレクター、塚本哲也氏はコンクリートをモチーフにした作品「コンクリート時代」を披露した。番組制作は初めてという同氏は「大いなる実験としてエントリーした。何げない風景を4Kで映すことによって、普段とはちょっと違う視座や体験を感じてもらいたいと考えた。ロケでは1000カット以上撮影したが、4Kはやはり風景の奥行きのディテールがすごい。撮影者本人が気付かなかったものが映り込んでいることに編集の段階で気付くこともあった」と振り返り、「4K放送は、場合によっては、テレビという“箱”を意識しなくなり、ある種の“窓”のような存在になる。テレビを視聴する“体験”そのものが拡張される可能性がある。2Kとは違う、新しい“体験”をつくるつもりで4Kの番組をとらえていくと、そこに未来があるのではないか」と展望した。

4K作品「コンクリート時代」の制作エピソードを語る電通CDC塚本氏

パート1に続いて、「趣味、スポーツ、バラエティー、音楽、ドラマ」「8K」パートでもそれぞれ5社・団体の制作・技術者らが登壇し、それぞれの取り組みを共有し合った。

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