Mi-Life Innovation 2025 #03

テクノロジーの進化で変わる、未来の子育て世代の生活。

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    谷塚 俊輔
    株式会社電通デジタル チーフ・プランナー

前回は、電通「Mi-Life Innovatation 2025」プロジェクトで作成した未来の生活シーンの中から、テクノロジーの進化によって変わる10代・20代の若者の生活をご紹介いたしました。今回は、30代・40代の子育て世代の生活シーンをご紹介いたします。

 

家族で過ごす時間の充実

携帯電話と固定電話の通信を融合した通信サービスFMC(Fixed Mobile Convergence)の普及により、スマホと自宅の回線がセットで管理されるようになっていきます。こうなると子どものスマホ、お母さんのタブレット、お父さんのパソコンでバラバラに管理されていた家族の写真やスケジュール、献立、音楽などがクラウド上に集約され、個人ではなく、世帯情報として蓄積されていきます。これにより、家族のあらゆる思い出や記録を簡単に把握でき、さらには居住地や世帯構成などで最適化された世帯マーケティングが活発化していくと考えられます。

家族みんなの嗜好・スケジュールに合う旅行プランやレストランがクラウドから提案され、家族で出かける機会が増える。FMCは通信回線をつなげるだけでなく、家族の絆もつなげてくれるのかもしれません。

ママ友同士の情報交換支援

子育て世代のママにとって、ママ友とのコミュニケーションは非常に重要です。

仲の良いママ友同士では育児はもちろん、夫の愚痴(笑)など様々な情報交換が行われています。そのママ友同士の会話に、スマホも参加する日が来るかもしれません。

技術進化でバッテリーの消耗を最小限に抑えて常にマイクでリアルの音声が拾えるようになれば、会話や独り言を常にスマホのマイクが収集し、リアルな会話の分析から情報を提示可能に。情報の提示もテキストによるプッシュだけでなく、会話に入り込んでくることによってベストタイミングなレコメンドが実現します。

既存のレコメンド手法とは異なり、スマホがあたかももう一人の友人であるかのように新しい情報を提供してくれるようになります。

都市部で親子の農業体験

食物を輸入に頼る比率が高い上に、農業人口が減少する中、農業は今後の日本の大きな課題の一つです。近年若年層をはじめとして農業就業ブームがみられるものの、全体として、農業就業者数は減少し続けています。都市部に住んでいると、子どもたちもなかなか農業と接する機会がなく、それも若者の農業離れにつながっていると考えられます。

例えば、スマホやタブレットを使って遠隔で農地の様子を確認したり、水や肥料をまくように指示することができる「リモート農家」ができれば、都会にいながら農業を行うことができ、都市型農家が増加します。朝、親子で水やりをすることが日課になり、週末は実際に収穫を行うなど、子どもたちの農業体験に活用することが可能になります。

家族のコミュニケーション時間を増やす

子どもとのコミュニケーションの時間をなるべくとりたい。でも、仕事や家事が忙しい。短縮できる時間はなるべく短縮することも、子育て世代にとっては非常に強いニーズかもしれません。情報収集については、現在もスマホの情報キュレーションアプリなどが多くの方に使われています。さらに今後、高機能プロジェクターの低価格化やプロジェクションマッピングやホログラム映像の普及により、部屋のあらゆる壁にあらゆる情報を投影することが可能になるでしょう。これまでのようにわざわざスマホやパソコンに情報を見に行く必要はなくなります。例えば忙しい朝も、ベッドで目を覚ますと天井に天気予報、食卓にはニュース、冷蔵庫には残り物の食材でつくれるお弁当のレシピが表示されていると、時短になります。そしてその分、家族で会話する時間が増えます。

いかがでしょうか。パソコンやスマホの普及は人々の生活を変えただけでなく、さらにその時代に生まれ育ったデジタルネイティブ世代の意識・行動にも大きな影響を与えました。

更なるテクノロジーの進化が2025年の子育て世代の時間を豊かにする。それは、その子どもたちの未来の時間を豊かにしていくことにつながっていきます。

今回は30~40代の子育て世代についてご紹介しましたが、次回はもう少し上の世代である40~50代ミドル世代の生活シーンがどう変化していくのかについてご紹介したいと思います。ご期待ください。

プロフィール

  • Profile
    谷塚 俊輔
    株式会社電通デジタル チーフ・プランナー

    2007年電通入社。
    プランナーとして、コミュニケーション・プランニングからクリエーティブディレクションまで、ビジネスに直接的に貢献するアイデアの企画・提案を行う。また、「Mi-Life Innovation(ミライフ イノベーション)2025」のプロジェクトメンバーとしても活動中。

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