人もペットもうれしい社会を。 #27

ペットオーナーの最新実態調査~データ編~

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    奈木 れい
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター

 

Think Pet Projectでは、犬のペットオーナークラスタ―調査を以前から行っています。
このコラムでも過去に6つのクラスターパターンについてご紹介してきました。実はこの3月にも最新のオーナー実態把握を目的とした調査を行っています。

近年変わりゆくペットの飼育環境や飼育者の意識の変化を捉えることを目的とし、1都2府5県の犬のオーナー(2,250SS)を対象に調査を行いました。
今回のコラムでは調査結果から分かったデータの一部をご紹介します。

 

1)飼育環境に関して

今回の調査は室内飼いに限定せずに実施をしていますが、全体の90.4 %が室内飼育と回答しており、首都圏のオーナーの室内飼育率の高さが分かります。
全国で見る場合、もう少し割合に変動が起きますが、首都圏では約9割が小型犬ともいわれている現状においては納得のいく数字といえます。

2)飼い始めた理由

飼い始めた理由で、圧倒的に多いのは当たり前ではありますが「犬が好きだから」73.9%。それ以外では「子供や家族が飼いたいと言ったから」28.0%、「癒やされたかったから」16.9%、そして「以前飼っていたペットが亡くなったから」16.3%、と言った理由が続きます。

今後注目できる理由として今回特徴的だったのは「子供の情操教育になると思ったから」7.2%という回答です。数値としては7.2%と決して高い数値ではありませんが、ペットの飼育理由として近年見られるようになってきている新しい傾向といえるのではないでしょうか。

3)ペットに求めるもの

ペットに求めているものをランキング形式で表すと、主な理由は以下の5つとなりました。

全体的に心の支えや癒やしといった傾向がみられており、ペットを飼うことによって得られる精神的な安定が非常に重要視されていることが分かります。

4)しつけ実態

自分の犬のしつけをどのように行っているか、を聞いたところ、効果的かどうかにかかわらず、最も多かったのは「自宅など、自分でしつけをした」86.0%、「自宅などで家族がしつけをした」48.0%と、いずれも自宅で自ら実施した、という結果になりました。
近年サービスの増加も顕著にみられる“トレーナーや外部に依頼してのしつけ”を採用しているオーナーはまだ数値としては少なく、「トレーナーに預けた」2.8%、「しつけ教室などに預けた/通った」10.0%という数値に留まっています。

ただ、7.0%は「しつけの相談会やセミナーなどに参加した」とも回答しており、外部のしつけ専門サービスへ依頼する傾向も強まっていることが分かります。

5)ブログやSNSでの発信について

今回の調査において17.2%が「ブログやSNSへ、ペットについての話題を載せて発信を行っている」と回答があった。

これは全体の約2割にあたるが、実際にペットの写真を撮ることだけでなく、それらをSNSやブログへ載せるとなると、割合からみても、まだまだ発信に関してアクティブな層ばかりではないことが分かります。

また、こういった行動をする人達が発信している内容は47.3%が「飼っているペットの日常の出来事」、15.6%が「ペットフードの情報」、14.2%「動物病院/獣医の情報」となっており、自分とつながっている人達と情報共有を行うためにSNSやブログを使っている、という傾向が分かります。

Think Pet Projectとしてはこれらの結果のみならず、次回紹介予定の新・ペットオーナークラスターの考え方と併せて様々な分析を行っていますが、今回ご紹介した結果だけから見ても、オーナーのあり方に変化の兆しがあることが分かります。

こういった結果を踏まえて、次回は新しい調査から炙り出された、新ペットオーナークラスターについてご紹介したいと思います。

 

プロフィール

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    奈木 れい
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター

    2011年電通入社。ペット産業の創造を目的としたプロジェクト「Think Pet Project」のメンバーとして活動中。また、「若者研究部(電通ワカモン)」の研究員として、学生との関係性づくりや開発を推進。プロジェクトマネジメントから、コンセプト・戦略立案、商品開発やスペース開発、そして新規事業開発など、多様な領域での作業に携わる。共書に「若者離れ」(エムディエヌコーポレーション・2016年)。

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