US発★「プログラマティック広告」が100億ドル突破 米IAB調査

2014年の米インターネット広告市場約500億ドルのうち、「プログラマティック広告」がほぼ5分の1に当たる101億ドルに達した、とアドエージが報じている。広告取引に大きな変化が起きていることを表す結果となっている。米インタラクティブ広告協議会(IAB)の委託で、会計大手プライスウォーターハウスクーパースが行った調査で判明した。

プログラマティック広告の定義は業界内でもまだ定まっていないが、この調査では、デスクトップパソコンおよび携帯端末に表示されるディスプレー広告とビデオ広告のうち、自動化されたプログラムを通じて売買されるものを指している。IABの報告に基づくと、プログラマティックな取引の80%をバナー広告が占有。中でもデスクトップ向けバナーでは半分以上が自動化されていた。

モバイル向けバナーの方が後れを取っている理由については、「一つのアプリの中での行動データをそのアプリ外で利用できない」など、アプリや端末の枠を超えたユーザーターゲティングやデータ追跡が難しいためと報告書は指摘している。そうした中、使用端末が複数にまたがってもユーザーのログインデータを入手でき、ターゲティングや追跡の正確性が増すSNSのプラットフォームでは、モバイル向けバナーでもプログラマティックの割合が比較的高い。動画広告ではバナー広告よりも遅れており、今後の成長が期待される。

売り上げのシェアでは、14年のプログラマティック関連上位10社だけで66%を占有。25社まで拡大すると75%に上る。また広告収入の分配は、媒体企業側が45%で、残り55%を広告会社の担当部署から自動化テクノロジー企業までを指す「アドテクノロジー企業」が占めている。

プログラマティック広告の手法別内訳は、オープン制オークション取引が70%に達し、残り30%はプライベートオークション、余剰在庫型固定単価取引、および在庫予約型固定単価取引となっている。オープン制は従来のRTB(リアルタイム入札)と同義で、広告主は在庫を提供する媒体を把握しないまま入札するパターンが多い。一方、招待制のプライベートオークションでは通常、媒体が限定される。また、余剰在庫型固定単価取引と在庫予約型固定単価取引はオークションではなく、媒体側と広告主の交渉による事前合意で、前者は単価が、後者は単価と在庫・期間が保証される。

IABの報告では、現在大半を占めているオープン制オークション取引について、「広告主からはブランドの安全性、広告表示の適切性の検証、効果測定などに関する管理を高めたいという要望が強い」としている。より高い透明性が求められていることから、IABは今後、プライベートオークションをはじめとする他の取引手法が優勢になっていくのではないかと予測。IABのプログラマティック広告取引審議会の分科会では新たにプロジェクトを立ち上げ、プログラマティック広告取引における料金開示や透明性に関する指針を策定する計画だ。

関連記事

続きを見る
ページ先頭へ