企業の未来のためにできること #01

なぜ電通が、コンサルティングなのか?

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    朝岡 崇史
    株式会社電通デジタル エグゼクティブ・コンサルティング・ディレクター

STEP1 企業価値を高めるために、ご一緒にわくわくしましょう

電通 マーケティング・デザイン・センター コンサルティング室 室長 朝岡崇史

 

日本経済の本格的な成長が期待される中で、企業の未来を根本から問い直す気運が生まれています。ブランドの再構築もその一つです。2010年に本格稼働した電通のコンサルティング室は右脳的発想を武器にブランディングをはじめ、さまざまな経営課題にお応えしてきました。本シリーズでは、クライアント企業の力強い成長をミッションとするコンサルティング室の“パートナーシップ”のあり方をお伝えします。

 

第1回 なぜ電通が、コンサルティングなのか?

ブランドはイメージではなく、企業の成長の源泉

 

日本でブランド戦略があらためて見直されたのは、1990年代半ば以降です。バブル後、日本の経済は低迷し、「失われた20年」とも言われてきました。その間、企業は生き残りをかけ、コストダウンをはかり、経営体質を筋肉質にする努力を積み重ねてきました。M&Aをしたり、それまでの基幹事業にこだわらない業態変革を試みたりしました。業容に大きな変化が起きるときには、自問自答がされます。「結局、自分たちは何者なのか」と。自社のアイデンティティを問う空気が生まれ始めたのです。

そのような時期に、電通がエグゼクティブ・アドバイザーとして招聘したのが、ブランドのオーソリティでもあるデービッド・アーカー氏(カリフォルニア大学バークレー校名誉教授)でした。アーカー氏はその著書で、「ブランドは単なるイメージではなく、企業のエクイティ(資産)である」と、ブランドが企業価値そのものであることを強く訴えています。それが、日本でもブランド論が見直される契機にもなりました。

それまでは、ブランド戦略をマーケティング・コミュニケーションの一環としてとらえる空気がありましたが、ブランドはむしろ、企業の事業経営戦略の上位概念である、そういう考え方が広く浸透するようになったわけです。ブランドの位置づけが大きく変わるようになりました。

一方、企業を取り巻く社会・経済環境にも大きなシフトチェンジが起きています。ソーシャルメディアの浸透により、従来の「企業主語」のコミュニケーションから、顧客の価値観やライススタイルに寄り添った「顧客主語」のコミュニケーションが求められるようになりました。また、ますます強まる流通チャネルのパワーの下に、ブランドそのものの淘汰も起きました。従来のブランド構築の作法が通じない時代に入ったのです。

海外ではすでに、CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)という役職が企業内で重要な役割を占めるようになっています。フォーチュン500社のうち60%以上がCMOを置いているとさえ言われています。一方、日本では、CMOを置く企業はまだ5%程度というのが現実です。ただし、その日本でも、CMO的な組織を社長直下のセクションとして置く企業が出てきています。このCMO重視の傾向は、今後まちがいなく強まっていくはずです。

 

意味のある違いを創るために、わくわくするコンサルティングを

 

日本の産業界で、ブランドの再定義・再構築が求められる中、電通では、2010年からコンサルティング・ビジネスが本格的に稼働しました。単にブランドのコンサルティングをするのではなく、ブランドの知見を基盤にしながら、企業経営の中長期の戦略や、新しい業態モデルや商品・サービスの開発など、多岐にわたる経営課題の解決策を提案できる陣容を整えたのです。

もちろん、一般のビジネス・コンサルティング会社とはひと味もふた味も違うコンサルティング業務を担うのが私たちの役割です。このSTEP1の第3回目で詳しくお話ししますが、電通には伝統的な右脳型の発想力・提案力、そして課題解決の突破力があります。

私たちは、クライアントに提供するコンサルティング・サービスを「わくわくするコンサルティング」と名付けています。コンサルティング・ビジネスには左脳的な論理思考も当然必要ですが、それを踏まえつつも、独自の右脳発想で、クライアントがわくわくするようなクリエーティビティを発揮する。そんな思いから付けたネーミングです。経営者の方や、経営企画室のご担当者に、「なんかこの通りにやれば、うまくいきそうな気がする。おもしろいことが起きる予感がする」と思っていただけるご提案をするのが私たちの使命です。

それともうひとつ、ビジネス・コンサルティング会社と、電通のコンサルティングの相違点を挙げるとすれば、やはり日常的なコミュニケーション・ビジネスを通じて、「お客様に近いところにいる」ということではないかと思います。広告の制作では当然の立ち位置でもあります。顧客企業のインサイトをしっかり把握していることで、私たちにとっては、まさに「顧客主語」のコンサルティングが可能となるわけです。

これは私の持論ですが、ブランド戦略は「お客様にとって意味のある違い」を創り出すことではないかと思います。それによって、商品やサービスに対する顧客の期待値を高め、購買意欲につなげる。それと同じように、コンサルティングにおいても、クライアント企業に、「意味のある違い」を実感していただく。それが、私たちのめざす「わくわくするコンサルティング」です。

「わくわく」なんて言うと、少し軽く聞こえるかもしれませんが、その「わくわく」を基盤にした私たちのケイバビリティに期待を寄せてくださる多くの経営トップの方々がいます。次回は、経営トップはなぜ、電通のコンサルティングに期待してくださるのか、そんなお話をしたいと思います。

プロフィール

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    朝岡 崇史
    株式会社電通デジタル エグゼクティブ・コンサルティング・ディレクター

    エクスペリエンス・デザインを専門とするコンサルタント。
    大学生時代は東大野球部で選手・主務として活躍。
    1985年、電通入社。クライアント企業の経営層と向き合い、電通らしい右脳型のアイデアを武器に事業やブランドのコンサルティングを提供するソリューション型サービスを実践。ブランドコンサルティングを行うコンサルティング室長を経て現職。日本マーケティング協会(JMA)のマーケティング・マスターコース・マイスター(2011年~)。
    著書に「拝啓 総理大臣殿 これが日本を元気にする処方箋です」(東洋経済新報社 共著 2008年)「エクスペリエンス・ドリブン・マーケティング」(ファーストプレス 2014年)、「IoT時代のエクスペリエンス・デザイン」(ファーストプレス 2016年)がある。

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