「届く表現」の舞台裏 #04

生島ヒロシ氏に聞く
「ラジオだから、表現したいこと、
表現できること」

  • Ikushima hiroshi profile
    生島 ヒロシ

「届く表現」の舞台裏
各界の「成功している表現活動の推進者」の方々にフォーカスしてお話を聞きます。


生島ヒロシ氏に聞く

「ラジオだから、表現したいこと、表現できること」

 

僕自身は、肩肘を張らずに、できるだけ力を抜いて自然体でいることを心掛けています。7月6日に4500回を達成したTBSラジオの番組「生島ヒロシのおはよう定食・おはよう一直線」は、朝早い生放送なのでハプニングも多いんですけれど、あえて隠さないで、物を落としたり水をこぼしたりしても、そのまま「あらっ。アジャパー。大変なことになった」。真面目なニュースを読んでいる最中にくしゃみが出ることもありますが、それが不謹慎だという声よりも、むしろ自然な格好つけないところがいいんじゃないかと言われることが増えてきました。

商店街で、家に遊びに来た人と居間で気楽に「お茶飲まない?」「世間は最近こうだよね」という井戸端会議するような感覚でやっていけると、リスナーとのコミュニケーションが取れるかなと思っています。「いやぁ、今回、安倍さんがさ」みたいな井戸端会議的に踏み込んだ発言って、テレビだとちょっと言いづらいこともあるじゃないですか。ラジオでは結構本音で言ってくれているね、という感じでしょうか。だから本音じゃないとだめ、みたいなところがありますね。ラジオという媒体は、送り手と受け手の視線が同じというか、いい意味でお互いが自然体で距離が近い。そういう部分がリスナーに受け入れられていると感じています。街を歩いていても、「聴いているよ」と声を掛けられます。テレビだと、「ああ、出ている人」みたいな雰囲気ですけれど、ラジオに出ている人には気楽に遠慮しないで声を掛けることができる。僕のことは、近くのお兄さんとか「生島ちゃん」という感じで、もう友達になっているんですよね。それと、できるだけかみ砕いて、分かりやすく話すということは意識していますね。例えば、生コマーシャルでも結構アドリブを入れたり。普通、生コマの原稿は、皆さん、怖くて一言一句ちゃんと言うんですが。この番組の魅力の一つとして、生コマーシャルがすごく多いんですけれど、コマーシャル然として原稿を読まないで、一般的な情報を入れて話します。いろいろな健康情報が常に頭の中にインプットされていますので。

番組の基本ベースは、お互いに元気でやっていこうね、ということ。朝から一日を元気に幸せに暮らしたいねというのは、特に意識をしていますね。介護保険料や医療費が上がったり、年金がカットされたり。日本が時代の変わり目に入って、非常に難しい時期に差しかかっている。皆さんが生き抜いていくのがすごく大変な時代を迎えているわけですね。そんな中で、ラジオだからこそできることは、朝から、今日一日、一生懸命元気にハッピーに暮らそうじゃないかと、その一つのきっかけづくりだと思っています。今日はちょっとつらいな、最近腰が痛いし、孫のことも心配になるなという方が、生島さんも同じような問題を抱えているんだけれども元気にやっているから、私も、俺も頑張ろうと思ってくださるような一つの刺激剤や清涼剤、触媒になれればいいなと考えています。一日の元気の源の朝を、皆さんに大切にしていただきたいし、その朝を盛り上げる応援団長という存在でありたい。ラジオは僕のライフワーク。お互いの顔は見えませんが、まさに一対一でつながっているメディアです。

だからこそ、かえって情報が伝わりやすいのではないかと思うんですね。相手の数の上ではやっぱりテレビが多かったりしますけれど、ラジオの持つ親近性というんですかね、近いということが非常に、媒体としてのラジオの強さになってくる。まさに漢方薬的なじわじわした効き方を見せて、効果を発揮してくれるメディアではないでしょうか。この愛する媒体で、自分自身も元気に、生涯現役で頑張ってやっていきたいと思っています。

プロフィール

  • Ikushima hiroshi profile
    生島 ヒロシ

    1950年宮城県生まれ。米カリフォルニア州立大卒業後、76年TBS 入社。89年生島企画室を設立。ファイナンシャルプランナー、ヘルスケアアドバイザー、防災士、東北福祉大客員教授。『ご機嫌な老活』『口下手な人のためのスピーチ術』『生島ヒロシの幸せを呼ぶ健康のヒケツ24』など著書多数。ベストセラー『おばあちゃま、壊れちゃったの?』はドラマ化された。東日本大震災復興支援活動、講演、セミナー、司会、出版など多方面で活躍中。

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