WIREDがAIと人類の未来を考える「シンギュラリティ・サミット」開催

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雑誌『WIRED』日本版(コンデナスト・ジャパン)は9月29日、東京・虎ノ門ヒルズで、人工知能(AI)をテーマにした「WIRED A.I. 2015 ~TOKYOシンギュラリティ・サミット #1」を開催した。

未来学者レイ・カーツワイル氏は、コンピューターが人間の知能を超えるターニングポイント「特異点」(シンギュラリティー)が、2045年に来ると予測している。雇用、ビジネス、ライフスタイル、そして、生きるということそのものを大きく変えるAIがもたらすものは何か。国内外でAI研究をリードする科学者が一堂に会し、AIと人類の未来を考えた。イベント会場は600人を超える満員の参加者の熱気であふれ、AIへの関心が急速に高まっていることをうかがわせた。

イベントでは、米国から来日したAI研究の世界的権威ベン・ゲーツェル氏が汎用人工知能(AGI)の歴史と現状について、ラヴ・ヴァーシュニー氏(イリノイ大学)は世界で注目されている人工知能「ワトソン」を使った料理アプリ「シェフワトソン」を解説した。

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ベン・ゲーツェル氏
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ラヴ・ヴァーシュニー氏

日本での取り組みでは、山川宏氏(ドワンゴ人工知能研究所)、一杉裕志氏(産業技術総合研究所・人工知能研究センター)らが、人間の脳をモデルにした汎用人工知能「全脳アーキテクチャ」を、齊藤元章氏(PEZY Computing/ExaScaler)が「6リットルの容量に73億人の人間の脳に匹敵する集積回路を収めたスパコン」の開発を紹介。松田卓也氏(宇宙物理学者)は、GoogleやFacebookなどのグローバルデジタルプラットフォームがAIの開発をけん引し日本が後れを取っている現状において、全脳アーキテクチャや齊藤氏のスパコンが一発逆転の大いなる可能性を秘めていると強い期待を示した。また、生命科学者・上田泰己氏(東京大/理化学研究所)が人間の脳の全細胞解析について説明し、AIへの取り組みにおける分野横断的な取り組みの重要性を印象付けた。他にも、松尾豊氏(東京大)、武田秀樹氏(UBIC)、三上智子氏(日本マイクロソフト)、井上博雄氏(経済産業省)、服部桂氏(編集者/科学ジャーナリスト)らが登壇、ビジネスや行政など、幅広い視点から議論が展開された。

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山川宏氏
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齊藤元章氏
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一杉裕志氏
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松田卓也氏

プログラム終盤ではWIRED編集長の若林恵氏と共にゲストがそろってのディスカッションが行われ、あらためて限定的なAIではない「1H=一人の人間丸ごとに匹敵する人工知能」の日本での実現に向けて、強い決意が表明された。

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