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クックーのおいしいお仕事No.8

40%の壁。食料自給率の最前線。

2015/10/30

有名シェフの帽子から生まれた不思議な生きもの、クックー。
お料理大好き! 食への好奇心が止まらないクックーが、電通で「おいしいお仕事」をしている人たちにインタビュー!

クックーがフード・アクション・ニッポンのマスコットキャラクター「こくさん」と初対面!
クックーがフード・アクション・ニッポンのマスコットキャラクター「こくさん」と初対面!


クックー:今日ご紹介するのは、渡邉雄平さんです。はじめまして!

渡邉:はじめまして。電通の営業局から農林水産省のフード・アクション・ニッポン推進本部事務局に常駐している渡邉と申します。

クックー:電通から農林水産省へ! いったいどんなお仕事をされているんですか?

渡邉:国産食材の市場開拓、そして食料自給率を上げるための仕事をしています。

クックー:ショクリョウジキュウリツ?

渡邉:日本で食べられている食事のうち、何%が国産食材なのか。それを表す数値のことです。クックーはちゃんと国産の食品を食べていますか?

クックー:食べていますよ! 昨夜は松茸と黒毛和牛ですき焼きを作りました。松茸はカナダ産だったけど、あとは全部国産です!

渡邉:松茸と和牛のすき焼き! いいですね〜。ただねクックー、国産の牛肉も牛を育てるのに必要な飼料の多くが輸入したものだったりします。そうすると国産のお肉を食べても、食料自給率アップにつながりにくいのです。最近では、国産米の飼料「飼料米」で育てる生産者も増えてきているんですよ。

クックー:え〜〜! そうなの!?

渡邉:はい。すべて国産品だけを食べて生きていくって、けっこう大変なことなんです。

クックー:ショックー。食料自給率を上げるって、難しいんですね。

渡邉:そうなんです。フード・アクション・ニッポンの活動がはじまって8年になりますが、実は日本の食料自給率は、40%前後からあまり変化していません。

クックー:そうなんだぁ。

クックーとこくさんと渡邉氏

渡邉:外国の安い食材が入ってくるなかで、現状維持だけでもすごいことなんですけどね。ちなみに、食料自給率以外でアップしたことがあるんです。

クックー:なんですかそれは?

渡邉:フード・アクション・ニッポンの活動に参加する企業・団体の数です。ゼロからスタートして、今や9000社近くの企業・団体が参加してくれているのです。

クックー:9000社以上って! すごい数ですね。

渡邉:日本の生産者や、その国産原料を使うメーカーさん、それを広げようとしてくださる流通、外食企業の方々が、フード・アクション・ニッポンのロゴを使って、応援してくれています。このマークをつけることが、商品の付加価値となり、企業と国でウィンウィンの関係を築いていけたらと思っています。

フード・アクション・ニッポンのロゴマーク


クックー:このマーク、見たことある! これからはボクもこのマークの商品を買って、食料自給率のアップを目指します!

渡邉:その気持ち、うれしいなあ。でもね、一方でね、僕たち気付いたんですよ。日本が元気になっていくには、国内での盛り上がりだけでなく、海外への輸出も含めて、日本のおいしい食材をどんどん消費拡大させていくことが大事なんだと。

クックー:消費拡大? それはどうやって?

渡邉:分かりやすく言うと、売れる国産食品を作って国内でも海外でもどんどん売っていく。そのためには、国産食材を、作る人、売る人、食べる人が、一つのチームになって取り組むことが大事です。

生産者と消費者が交流できるイベントや、生産者と流通の人が出会う商談会など。
生産者の収入を拡大させることで、日本の農業の地盤を強くする。それが結果的に食料自給率のアップにも大きく貢献すると思うんですよ。

クックー:作る人、売る人、食べる人、みんなで国産食材を盛り上げていけば、もっと広がりそうですね!

渡邉:農業や水産業をもっと魅力的な産業にして、その担い手を増やしていきたいんです。最近ではね、地元食材に青春をかける高校生だっているんですから。

クックー:地元食材に青春をかける高校生? 本当に?

渡邉:はい!彼らが結集する場所が「ご当地! 絶品うまいもん甲子園」です。

クックー:ご当地! 絶品うまいもん甲子園? なんですかその胃袋をくすぐる響き!

渡邉:農業高校や水産高校、商業高校などに通う高校生が、地元でとれた食材で料理を作り、競う大会です。地方大会を勝ち上がった高校生たちが、11月7・8日に丸の内・六本木で行われる「JAPAN HARVEST」に結集してメニューを披露するので、クックーもぜひ遊びに来てください。

クックー:なんて素晴らしい戦い! 地方の食材を勉強するためにもぜったい行かなくちゃ。

渡邉:高校生といっても、使う素材も料理もとても本格的です。若い世代に、地元の食材への愛情が育っていくことは、本当にうれしいことです。

クックーとこくさんと渡邉氏

クックー:それにしても渡邉さん、さっきからずっとニコニコ。ボクまで幸せな気持ちになってきますよ。

渡邉:そうですかね(笑)。この仕事について気付いたんですけど、食に興味を持つと、1日3回幸せが訪れるんですよ。ここだけの話、妻との会話もはずみますしね(笑)。

クックー:食の話は、コミュニケーションのてっぱんですからね!

渡邉:そんな国産の食について、みんなで食べて考えようという「こくさんたくさん週間」も11月1日から始まります。この機会に、国産のおいしい食材をいっぱい食べて、みんなでたくさん会話してもらえたらと思います。

クックー:食欲の秋にぴったりの週間! ボクも栗ごはんを炊いて、サンマを焼いて、銀杏揚げて、応援します!

食欲の秋は、アピールのチャンス! 世界で売れる国産食材を見つけて、 日本の農業や漁業を応援しよう。