アジア発★旅行業界、オンライン予約市場が拡大 ファストブッキングがアジアでプレゼンス強化

旅行業界のオンライン予約市場は世界で急速に成長している。米アマゾンやグーグルなどのプラットフォーマーも商機と見て同市場に参入した。米経済誌フォーブスによると、世界のオンライン旅行販売は2013年に1500億ドルを超え、旅行販売全体の13%を占めた。今後も年平均で12%の成長が見込まれている。

アジアの経済情報を配信するNNAによると、ホテル業者向けオンライン・ソリューション・プロバイダー大手の仏ファストブッキングは、アジア市場でのプレゼンスを強化している。グローバル企業の強みをベースに、現地に拠点を置くことで地場ホテルのニーズを分析。ホテル予約システム開発を各市場に合った最適な形で提供することで、シェア拡大を狙う。

シンガポールでは現地法人を通じて、1部上場の地場アマラ・ホールディングスが運営するホテルのアマラ・シンガポールにサービスを提供。ホテルの開業が相次いでおり、今後も顧客開拓を加速する構えだ。

現地法人を設立しているタイでは、同国の流通大手セントラル・グループが運営するセンタラ・ホテルズ・アンド・リゾーツに商品を提供するなど、大手ホテルを顧客に抱える。タイへの観光客数は今後も増加が予測されており、オンラインビジネスの普及を追い風に受注拡大を見込む。

巨大市場の中国開拓にも本腰を入れる。このほどシンガポールを訪問した同社のジャンリュック・クレティエン共同CEOはNNAに対し、「中国への外国人旅行客数は飛躍的に増加し、ホテル数も増えるだろう。電子機器が過去数年で非常に普及していることから、当社商品の需要は高い」とコメントしている。

同社の親会社であるアコーと中国大手エコノミーホテルチェーンの華住酒店集団は14年に提携しており、両社合わせて中国国内で2000軒以上のホテルネットワークを持つ。ファストブッキングは、世界最大規模のインバウンド市場での事業強化にこのネットワークを活用したい考えだ。

競争が激しいオンライン市場での同社の強みについて、クレティエン氏は「大手グローバル企業よりも柔軟にローカル企業に適したサービスの提供ができ、安値サービスで勝負するローカル企業よりも高度な世界水準の専門知識・技術を保持していること」と説明。今後も、携帯端末の利用者が使いやすい商品を開発していくと付け加えた。

シンガポールや中国をはじめとするアジアでは、携帯端末を使ったホテル予約が伸びている。携帯端末向けコンテンツをどのように改善していくかが、今後のホテル予約の直接販売で利益を伸ばす鍵になりそうだ。

オンライン予約
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「大手よりも柔軟なサービス提供が強み」と語るクレティエンCEO(NNA撮影)

 

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