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共催セミナーで新聞広告の可能性探る―JAAと新聞協会

2015/11/25

    日本アドバタイザーズ協会(JAA)と日本新聞協会は11月19日、共催セミナー「新聞広告の多様な力~その可能性を探る~」を東京・有楽町朝日ホールで開いた。
    広告主、新聞社、広告会社などから多彩な講師が登壇し、データや事例を通じて、新聞広告活用の可能性やコミュニケーション企画のヒントを探った。

    初めに、JAAの細川浩二常務理事・新聞委員長(パナソニック宣伝部長)と新聞協会広告委員会の鈴木克之委員長(日本経済新聞社執行役員)があいさつした。

    細川氏は「新聞業界を取り巻く環境は、非常に動いている。新聞広告の持つ影響力を発揮し、積極的に活用するためセミナーを参考にしてほしい」と述べ、鈴木氏は「新聞広告にとって厳しい状況だが、新聞広告賞受賞作に見られるように、可能性が広がっている。各社から紹介される事例を通して学んでいきたい。新聞広告の信頼性や技術力向上にも取り組む」と語った。

    細川委員長
    鈴木委員長

    午前のセッションでは、新聞協会、新聞社から報告があった。

    「新聞社・広告委員会の取り組みに関する報告」では、前半で、新聞協会広告プロモーション部会の佐溝剛至部会長(中日新聞東京本社広告局広告一部長)が登壇。新聞社のデジタル分野の取り組みと「新聞広告アーカイブ」のバラエティーに富んだ機能の紹介、大学生から新聞の活用法のアイデアを募った企画などを説明した。
    後半は、朝日新聞社メディアラボの中西知子主査が、朝日新聞社発のクラウドファンディング「エーポート」を紹介し、地方紙や企業との連携の可能性に言及した。

    続いて、新聞協会J-MONITOR連絡協議会のメンバー、松沼利久(読売新聞東京本社広告協マーケティング戦略部)、倉内佳郎(中日新聞東京本社広告局営業推進部)、渡辺誠一郎(西日本新聞社東京支社広告部)の3氏が、「J-MONITOR調査報告」を行った。
    (注)J-MONITORは、新聞広告の効果指標を標準化・第三者化するための共通調査プラットフォーム
    http://www.j-monitor.net


    午後のセッションは次の5件の事例紹介があった。

    ① パナソニック「食器洗い乾燥機/食洗機普及率ランキング」
    食洗機の普及ランキングを切り口に都道府県ごとに異なる広告表現で地方紙に広告を出稿。好意、理解の促進に寄与した。

    ② ティ・ジョイ(映画「幕が上がる」製作委員会)「映画『幕が上がる』史上最大のプロモーション大作戦」
    映画「幕が上がる」とアイドル・ももいろクローバーZのプロモーションをマルチ展開。
    等身大の60段新聞広告も掲載した。

    ③ 伊藤忠商事 企業広告シリーズ「ひとりの商品、無数の使命」
    商社が行う企業広告として、実際の社員がイラストで登場するシリーズを実施した。


    ④ アウディ ジャパン「Audi Showroom Home Delivery」
    車を原寸大で印刷した大型の折り込み広告を作成。車のサイズをアピールした。

    ⑤ 佐賀新聞社「COOL ARITA~未来への挑戦~」
    130周年の企画に地元の「有田焼」を活用。持続的な展開を行った。

     

    最後に、電通の髙崎卓馬氏(CDC エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター/CMプランナー)が、「広告クリエーティブの未来」と題して講演した。