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広告で読む女性史『広告は、社会を揺さぶった―ボーヴォワールの娘たち』

2015/12/11

    書籍『広告は、社会を揺さぶった―ボーヴォワールの娘たち』が12月10日、宣伝会議から刊行された。著者は女性だけの広告会社「電通EYE」の元社長でコピーライターの脇田直枝氏。男性と対等な存在として女性の自覚と責任を後押しした広告を、戦後70年、男女雇用機会均等法制定30年のこの節目に紹介する。

    『広告は、社会を揺さぶった―ボーヴォワールの娘たち』
    『広告は、社会を揺さぶった―ボーヴォワールの娘たち』
    (A5判、238ページ、2000円+税、ISBN978-4-88335-345-3)


    本書では、20世紀中葉に女性の解放を訴えジェンダー論の基礎をつくったフランスの作家、哲学者のシモーヌ・ド・ボーヴォワールに言寄せ、100点以上の「ボーヴォワール的広告」を紹介する。

    表紙にあるのは「いま、どのくらい『女の時代』なのかな。」という、糸井重里氏によるコピーである。35年前のこの広告が2015年の今も使えることの意味を著者は問い掛ける。

    今年に安倍内閣で成立した女性活躍推進法が、古く思える日が来ることを願う著者が「これからの広告とジェンダーはどうあるべきかを広告人に問いたい」とする、広告を通して読み解く女性史。