インサイトメモ #03

世代論から紐解く

「オーディエンス・インサイト」

~76世代のオーディエンス・インサイト~

  • メディアイノベーション・ラボ
    株式会社電通

〈 掲載日:2010.07.02 〉

今回は、世代論の鍵となる76(ナナロク)世代について解説します。

1976年前後に生まれ、現在30代半ばの76世代は、PCリテラシーが非常に高く、PCから多くの情報を入手し、それに基づいてライフスタイルを確立してきた世代です。この76世代からは、Hatenaの近藤淳也氏、mixiの笠原健治氏、GREEの田中良和氏など、著名なIT起業家が数多く輩出されています。

76世代は、PCが「精神安定剤」になっているのが特徴です。会社で毎日使っているので、なるべく自宅では触りたくない・・・というのとは逆に、むしろ積極的にPCで自分の好きなことをする。それがある意味で、リラックスできる「癒し」になっている、最もPCに抵抗が無い世代といえます。

ダブルウィンドー現象がはじめて現れたのも、この76世代でした。テレビを見ながらPCをする、テレビで気になったことをPCで検索する、などのスタイルを確立させた世代です。「続きはWebで・・・・」や「検索窓○○○○」などのテレビCMは、まさにこの世代の視聴スタイルを意識して制作されたものです。

そしてこの世代は、"テキストベース"のコミュニケーションが、"直接対話"よりも楽(自然)であると感じる傾向があります。そこにはリアルタイム対話で生じる「ぎこちなさを回避したい」という無意識の思いがあるようです。

また、「自分流」というメンタル特性があげられます。「他人にあまり影響されずに自分らしい生き方をするのがカッコいい」「社会が何と言おうと自分だけの価値観が大切」と考えています。

この背景には「バルブ崩壊」があります。バブル崩壊後の就職氷河期にさらされ、「不公平な世の中に生まれた」という悲観的思考や、「頼れるのは自分だけ」という自分優先思考が交錯しました。

さらにそうした考えがエネルギーにもなり、実力本位の独立志向が強いのも特徴です。そのため、IT系ベンチャーの起業家を数多く輩出した世代となっているのです。

プロフィール

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    株式会社電通

    電通総研メディアイノベーション研究部では、メディアや情報通信環境の変化を着実に捉え、進化し続けるオーディエンス(視聴者)の動向を探っていきます。
    世の中のキザシをいち早く発見し、オーディエンスとの「最適なコミュニケーション」を提案しています。

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