企業メセナの新展開「創造列島」が目指すもの

企業メセナ協議会は2月26日、記者発表会「 『Creative Archipelago(創造列島)』が目指すもの」をAP東京丸の内で開いた。
同協議会が提唱・実施するCreative Archipelago(クリエーティブ・アーキペラゴ=創造列島)についてレガシー、具体策、手法などを発表した。

 

初めに、髙嶋達佳会長(電通会長)が「当協議会は、民間による芸術文化振興の長い歴史があり、加盟社のクリエーティブな発想と力強いイニシアチブで着実な活動を行ってきた。多くの企業が長年にわたりメセナ活動を継続し、新しい企業の参加も増えている。日本各地に豊かな文化が根付いていることにも、企業メセナの活動が寄与している。2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた文化プログラムの全国的な展開は、リオデジャネイロから東京にオリンピック旗が引き継がれた瞬間から始まる。2020年は通過点で、さらにその先の未来に何を残していくかが重要だ」とあいさつした。

髙嶋会長
 

続いて、尾﨑元規理事長(花王顧問)が、同協議会の方向性を発表した。
創造列島を掲げてメセナ活動の飛躍を目指す3つのレガシーとして、
(1)地域文化の振興によりクリエーティブ・コミュニティーを形成
(2)グローバルな視点で文化的な多様性社会の実現を目指し、日本文化の理解促進、多方向な文化交  流プログラムを展開
(3)持続可能な循環型社会を目指し、わが国のビジネスの根幹である「三方(売り手、買い手、世 間)よし」に基づく創造経済グローバルに提唱
を掲げた。

具体的施策として、「創造遺産・創造資源・創造拠点の調査、寄付助成制度の拡充、“This is MECENAT”による認定メセナ活動の増加を推進する」と語り、手法については、加藤種男専務理事が説明した。

尾﨑理事長
 

加藤専務理事が提示した「 Creative Archipelago(創造列島)」達成のための手法は次の通り。

(1)クリエーティブ・コミュニティーの形成
   ① 創造拠点開発とネットワーク
   ② 郷土芸能、祭りの復活
   ・ 高齢者が参画できる芸術文化プログラムの開発、高齢者と子どもを結びつける仕組みづくり
   ③「クリエーティブI ターン」支援 ・ 創造的な人々のIターン、U ターン促進
   ④ 「百祭復興」(芸術・文化で東日本大震災復興を支援する「GBFund」による 被災地の祭りや郷土芸能の助成枠)の全国展開

 

(2)文化的多様性社会(Creative Diversity)
   ① 日本文化の輸出を促進
   ・「和三昧(WAZANMAÏ) 」によるパッケージ化を行い、海外に向けて日本の文化を輸出
   ② グローバル視点による企業メセナの展開
   ・世界との多方向文化交流プログラム展開
   ・海外における企業メセナ活動調査の強化
   ③ 多方向性による国際芸術祭の展開
   ・ 100 の国際芸術祭の実現と100 の海外フェスヘの参加
   ・ 3000 のG1ocal(グローバル+ローカル) 国際芸術祭の実現

 

(3)持続可能な循環型社会を支える創造経済の確立
   ① コンパクト経済(地域に根ざした特産品や伝統産業など小さな単位で自立した経済の担い手を基盤とする経済) の拡大 ・ 地場産品の地域ブランド化 ・ アートツーリズムの推進
  ② マルチステークホルダープロセスのグローバル・スタンダード化

加藤専務理事

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