アジア発★ これからの広告界を担う若手をキャンペーン誌が選出

創刊40周年を迎えたアジアの有力広告誌『キャンペーン誌アジア太平洋版』が、アジアの広告界を担う若手40人を「注目の顔」として選出した。電通グループから7人が選ばれ、同誌は各人を下記のように紹介した。日本人で選ばれたのは、電通の2氏のみ。

電通コミュニケーション・デザイン・センター(CDC)コミュニケーションプランナー
中野華奈氏

中野氏は、各種のプロジェクトで傑出した創造力を発揮している。関わった作品は、2012年のワールド・サミット・アワード(WSA)モバイルで最高賞を受賞したAR(拡張現実)クーポンアプリ「iButterfly(アイバタフライ)」 などだ。さらに、生体信号を利用したコミュニケーションの創出を手掛けるプロジェクトチーム「neurowear(ニューロウェア)」創設メンバーとして、脳波を分析することで特定の場所でのユーザーの「気持ち」を推定し、それを地図上に記録することにより他人と共有できるスマートフォンアプリ「neuro tagging map(ニューロタギングマップ)」などを企画した。同プロジェクト発の脳波コミュニケーション用ヘッドセット「necomimi(ネコミミ)」は商品化され、13年のカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルのモバイル部門で銅賞を獲得している。
CDCの細金正隆氏は中野氏について、「尽きることのない好奇心とデジタル技術への理解がある。さらに顧客、妻、そして母として培ってきた感受性やセンスを最大限に活用し、『ハード』な技術を分かりやすくて使いやすい『ソフト』なアイデアに転換するのが得意」と評価している。

電通6CRP局アートディレクター 八木義博氏

独自性と良質なデザインに対する八木氏の審美眼は常に鋭い。写真家の息子として京都に生まれた同氏の個性は、幼稚園時代からすでに際立ち、他の子どもならばカラフルな色を付けそうな鳥の絵を真っ黒に塗り、教員たちを怒らせた。
JR東日本の「行くぜ、東北。」、アド・ミュージアム東京の「The Ultra Asian」展、パナソニックの企業広告「LIFE IS ELECTRIC」などの作品に携わり、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルなどで多数の賞を獲得。
同氏は自らのアプローチを「シンプルさの追求」と定義する。クライアントのブリーフを額面通りには受け取らない。「ブリーフに耳を傾け、クライアントの価値観や本音は何かを掘り下げて考える」という。また同氏は、包容力を兼ね備えたリーダーでもある。「参加する全員がチームの一員であることをしっかりと認識し、プロジェクトで期待されるソリューションを見いだす責任を持てるよう心掛けている」とのことだ。


タプルート(インド)の創業経営者でエグゼクティブクリエーティブディレクターの
アグネロ・ディアス氏とサントシュ・パディ氏


自身について「臨機応変に行動し、新しいことを試しているだけ。他に大したビジョンがあるわけではない」と説明するディアス氏(左)だが、自身の哲学が今日までの道のりにつながっているようだ。4年前に共同経営者のパディ氏(右)とともにタプルートを創設して以来、ディアス氏のアプローチは着実に成果を挙げてきた。タプルートはインドで最も成功したエージェンシーの一つになり、タイムズ・オブ・インディアなどの象徴的ブランドがクライアントとして名を連ねている。
タプルートは2012年に電通の傘下に入ったが、同社の独立性は失われていない。「コピーライターやアートディレクターでもある企業家」という立場を選んだ両氏の楽天的な姿勢こそ、彼らがこれからも大いに成功するだろうと思わせる要因だ。自分たちのやり方に固執しないというのが彼らの強みの一つで、クライアントのニーズに合わせて進化しようという意欲にあふれている。ディアス氏は「鉄壁の信念を持つことは不可能。なぜなら、何かを実行しようした時に、それがもはや有効でないと気がつくから」と話している。

アイプロスペクト・インドネシアCEO、デビー・アリャンダリ氏

アリャンダリ氏はアイプロスペクトを傘下に置くイージス・メディアの精鋭で、マルチメディア畑の出身だ。2009年にデジタルサービスの拡充を図っていた、同じくイージス・メディア傘下のカラにフリーランスとして参加し、携帯電話大手の新規獲得に貢献した後、駆け足で昇進した。12年にアイプロスペクトのインドネシア支社立ち上げを単独で任され、一人で次々と顧客を開拓。1年で事業規模を2倍に拡大し、同社を同国有数のマーケティング企業に育て上げた。
前身は同国の女性向けライフスタイル誌「フェミナ」のグラフィックデザイナー。前職を忘れさせるほどの活躍ぶりだ。

イージス・メディア・チャイナ デジタル投資担当執行副社長、メグ・チェン氏

昨年初め、イージスに加わった。この1年間、新たに買収したデジタル企業のキャッチストーンとOMPを含むグループ内のデジタルリソースの統合に力を注ぎ、デジタル事業の売り上げを3倍に拡大。さらに、直近の半年間には15件以上の新規事業を成功させた。同社のKFリーCEOは「グループの投資リソースの効率的な統合や、業界や市場を綿密に調査して新たな事業機会に対応する能力に秀でている」と評価する。
規模、革新性、リーダーシップの面で中国有数のデジタルグループを目指すイージス。チェン氏のリーダーシップの下で、動画サイトとの提携による「オンラインビデオ有効性調査」や、iResearchとの協力による「デュアルスクリーン調査」など、業界に有益な調査報告を多数発表してきた。またイージスは今年初め、優酷土豆、騰訊、百度などのメディアとともに三つの勉強会を設立。同氏はここでもリーダーシップを発揮している。


ビジウム・マレーシア、コミュニケーションプランニング責任者ウォン・ツェー・サン氏

マレーシアのクアラルンプールを拠点に、ビジウムのコミュニケーションプランニングの責任者としてクライアントの新規獲得や継続に尽力。ウォン氏は「既存クライアントの継続は新規顧客の獲得と同じくらい大変だ」と語る。同氏のアイデアは、後発企業が業界大手へと成長するのに貢献。企業の収益性とブランド価値を大きく向上させ、こうした仕事でいくつもの賞を獲得した。
ビジウムのアンディ・ミラーCEOは「最も優れたチームプレーヤー」と同氏を評価している。

 

詳細はCampaign Asia-Pacific→http://bit.ly/1g6NCrA
Faces to watch: The future looks bright with these talented individuals

 

 

 

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