インサイトメモ #15

BS再編と視聴環境の多チャンネル化

  • メディアイノベーション・ラボ
    株式会社電通

〈 掲載日:2012.02.21 〉

今回は、BSデジタル放送の大幅な再編、多チャンネル化について解説します。
今回のBSデジタル放送の再編には、以下の2つの背景があります。

①地上波テレビ放送と同様、2011年7月24日以降に従来BSアナログ放送で使用されていた周波数帯域(5、7、11ch)が空いたこと

②2000年のWRC(世界無線通信会議)で、日本に新たに割り当てられたBS帯域(17ch以降)の共用が開始されること

この再編により、BSデジタル放送のチャンネル数(番組数)が増えて、(既存チャンネルも含めて)全部で28チャンネルになる見込みです(下図)。

BS再編の第一弾は、2011年10月に始まりました。有料チャンネルを中心に10チャンネルが開局し、チャンネル数は、合計21になりました。(青色部分参照)
※チャンネル数には、放送大学(テレビ・ラジオ)を除く

WOWOW、スターチャンネルなどは、アナログ波で使用していた帯域を複数のチャンネルに分割して使用することが可能になりました。これにより、一事業者が同時に複数のチャンネルを展開し、効率的な番組配信ができるようになりました。

そして第二弾となる2012年3月には、更に6つの有料チャンネルと1つの無料チャンネルが加わり(緑色部分参照) 、BS放送のチャンネル数は、計28チャンネルとなる予定です。
※有料チャンネルの中には、お試し期間"として無料放送のプロモーションを実施している局もあります

BS再編の多チャンネル化に伴い、今後以下のような視聴環境の変化が予想されています。

①無料BS放送の充実により、中高年層を中心とするBS視聴時間が更に拡大

②地上波放送とBS放送を合わせた、無料放送のみの「多チャンネル環境」の出現

③複数チャンネルのパック契約とは異なった「プレミアム・チャンネル」と呼ばれる専門性の高い有料放送の増加により、単チャンネル契約が増加する可能性

BSデジタル放送は、これまでにない変化の時を迎えています。
今回のBS再編をきっかけとして、地上波テレビやケーブルテレビも含めた、多チャンネル化による「生活者の視聴環境変化」が、あらためて注目されます。

プロフィール

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    株式会社電通

    電通総研メディアイノベーション研究部では、メディアや情報通信環境の変化を着実に捉え、進化し続けるオーディエンス(視聴者)の動向を探っていきます。
    世の中のキザシをいち早く発見し、オーディエンスとの「最適なコミュニケーション」を提案しています。

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