台湾・香港・韓国の日本語学習者数は800万人規模
―電通が国際交流基金と共同調査―

 

電通は国際交流基金と共同で、インバウンド客のリピーターの多い台湾・香港・韓国における日本語学習者に関する調査を実施し12月20日、東京・日本橋で開催した「多言語対応ICT化推進フォーラム」で発表した。

電通は本年8月に産学連携の「やさしい日本語ツーリズム研究会」を立ち上げるなど、海外の日本語学習者に注目した地方観光活性化に注目し、同月には台湾における日本語学習者数を200万人規模と推定した調査を公表した。今回、国際交流基金と共同で同様の調査を香港・韓国でも実施し、3地域を比較する形での調査結果を発表。3地域合計で800万人規模の人が現在日本語を学習しており、日本語学習経験者の60%以上が日本旅行では日本人と日本語で話したいという希望を持っている。

この調査ではインターネットやテレビ・ラジオなどを活用して学ぶ独学者なども含まれる。韓国では18~ 64歳男女の16.3%、人口にして493万~654万人、香港では同様に9.7%、人口35万~52万人が現在日本語を学習中と推定され、調査済みの台湾(12.8%、170万~240万人)と併せ、各地域で日本語学習熱が高いことが明らかになった。

また少しでも日本語を話せると答えた割合も各地域で高く、3人集まれば70~80%の確率で1人は日本語を話せる人がいるという結果が出た。

さらに日本語学習経験者はそうでない人より訪日経験率が高く、台湾・香港では訪日回数2回以上が50%を超えるなど、日本語学習経験者がリピーターのコアであることも明らかになった。

そしていずれの地域でも、日本語学習者が日本を訪れたときには日本語で話したいと思う人が 60% 以上と高率の結果が出ており、日本人が英語で話してほしいという割合はいずれも 15% 前後にとどまっていた。

 

やさしい日本語ツーリズム研究会座長の荒川洋平・東京外国語大学教授は、以下のように述べている。

国際交流基金が発表した 2015 年海外日本語教育機関調査では、日本語学習者数は 3 年前に比べて約1割減の 365 万人となっている。これはあくまで教育機関で学んでいる学習者の合計であり、いくつかの国の教育カリキュラム変更などに大きく影響された結果といえる。また教育機関調査では高校生以下の人数が多くカウントされており、訪日客として注目するにはあまり向かず、ツーリズムの視点で日本語学習者に注目するには別な調査が必要だった。

今回、国際交流基金と電通の共同調査で、新たに教育機関外でも日本語を独学で学ぶ方々の規模や傾向が明らかになったことは意義深い。地方のインバウンド客の中心的存在である韓国・台湾・香港をはじめとした東アジアや東南アジアの方々への「やさしい日本語」でのおもてなしが注目されていくと思われる。

関連リンク やさしい日本語ツーリズム研究会http://yasashii-nihongo-tourism.jp/

 

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