セクター超えた協業めぐり、みちのく復興事業シンポ開催

みちのく復興事業パートナーズとNPO法人ETIC.(エティック)は3月6日、「みちのく復興事業シンポジウム」を東京・汐留の電通ホールで開いた。同パートナーズは、企業が連携して東北で活動する復興リーダーを支えるプラットフォームで、いすゞ自動車、花王、JCB、東芝、ベネッセホールディングス、電通の6社が参画。5回目となる今回は、東北の現状と課題を踏まえながら、「セクターを超えた協働で、地域社会の未来をつくる。」をテーマに、東北で活躍する団体の代表や行政担当者らが企業の関わり方を探った。企業のCSR担当者ら約200人が参集した。

第1部は、日本人材機構社長の小城武彦氏が「地方こそ、新しい日本」の演題で基調講演を行った。大都市の経営幹部人材を地方企業に紹介する事業に尽力している同氏は、データや自身の経験も交えながら地方経済のポテンシャルの高さや地方での仕事の醍醐味、地方の先進性などを提示。東北復興に必要となる「ラスト・ワンマイル」のキーワードとして、「クロスセクターの協働」「ハブ的機能」「地域の本社機能:地域を経営する視点」を挙げた。

第2部ではまず、ETIC.理事・事業統括ディレクターの山内幸治氏が登壇し、セクターを超えた協働が始まっている東北の現状を説明した。続いて、その実践例として、釜石市オープンシティ推進室室長の石井重成氏、NPO法人アスヘノキボウ代表理事の小松洋介氏、一般社団法人ISHINOMAKI2.0代表理事の松村豪太氏がプレゼンテーション。それぞれ、ラグビーワールドカップ開催を機とする「観光」、公民連携による「予防医療」、地域でチャレンジする人々を支援する「人材育成」の視点から取り組みを披露した。

第3部では、みちのく復興事業パートナーズが推進する「事業ブラッシュアッププログラム」に参加した団体の代表者が、専門家のメンタリングなどによる6カ月にわたる同プログラムの成果を紹介した。パネル討議では、釜石市の石井氏、アスヘノキボウの小松氏、宮城県石巻市でリハビリテーションの複合サービスを展開する一般社団法人りぷらす代表理事の橋本大吾氏、同パートナーズに参画している花王の髙内美和コーポレートコミュニケーション部門社会貢献部長がこれまでの取り組みや今後の可能性を展望。最後に、モデレーターを務めたETIC.の宮城治男代表理事は「縁をいかにたくさんつくっていけるかが、みちのく復興事業パートナーズの狙いで、事業での連携も育まれつつある。地域に企業の原点があるとすれば、東北復興に携わることは、その企業、経営の原点を見つめ直す機会ともいえる。組織や事業の未来を考えるとき、東北との向き合い方というものをあらためて考えていただきたい」と呼び掛け、シンポジウムを締めくくった。

関連記事

続きを見る
ページ先頭へ