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静かなる戦い「2017 ボッチャ東京カップ」

“エビちゃん”“亮さん”も参加

2017/03/22

    パラリンピックの公式競技「ボッチャ」のPRイベント「2017 ボッチャ東京カップ」(主催=日本ボッチャ協会 特別協力=東京都 後援=日本障がい者スポーツ協会、東京都障害者スポーツ協会、東京都北区 協賛=CAC Holdings、アクサダイレクト生命保険)が3月18日、東京・北区の赤羽体育館で開催された。

    ボッチャは、重度脳性まひ者や同程度の四肢重度機能障がい者のためにヨーロッパで考案された。コート上の目標球(ジャックボール)に、赤・青のカラーボールを投げたり、転がしたりなどして、どれだけジャックボールに近づけるかを競う。障がいでボールを投げることができない選手(BC3クラス)は、勾配具(ランプ)を使い、自分の意思をアシスタントに伝えボールを転がす。競技は男女の区別なくクラス別(BC1~4)で、個人戦と団体戦がある。

    2016年リオパラリンピックで、日本代表(火ノ玉JAPAN)が銀メダルを獲得したことで、国内でも関心が高まっている。

    イベントには、ボッチャムーブメントを広めるべく、火ノ玉JAPAN や民間企業のボッチャ部、経済団体チーム、他のパラ競技のアスリートチームなど多彩なチームが参加し、インクルーシブな大会となった。東京都が主導し、パラスポーツを盛り上げるプロジェクトチーム「TEAM BEYOND」からはモデルの蛯原友里さんや、お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんが出場し注目を集めた。

    試合の合間に実施された、競技デモンストレーションには、日本代表の廣瀬隆喜、高橋和樹の両選手と蛯原さん、田村さんが参加。試合のルールや見どころなどの解説もあり、来場者に分かりやすい配慮がされた。蛯原さんは「午前の第1試合はあっと言う間に敗退したが、次は戦略も考えて頑張った。デモに参加してみて、メダリストのテクニックに圧倒された」と話し、田村さんは「これほど奥が深くて楽しいスポーツだと思わなかった。多くの人に知ってもらい、子どもとお年寄りの対戦などが実現したら素晴らしい」と語った。

    決勝は、火ノ玉JAPANとCACボッチャりあんズで争われ、日本代表が格の違いを見せて8対1と圧勝したが、最終ゲームでCACが一矢を報いると会場から盛大な拍手が送られた。3位には都庁チームを破ったTOPPAN BOCCIA CLUBが輝いた。ボッチャは、ボールが投じられるまで会場全体が息を詰めて見守り、その行方によって歓声(もしくはため息)が起きる動と静のスポーツで、高度な戦略も必要だ。

    ボッチャは面白い!

    池崎大輔選手(ウィルチェアーラグビー)や、鈴木徹選手(陸上競技)ら、パラアスリートも参加
    競技体験会も実施