ビデオリサーチは11月14日、東京・千代田区の丸ビルホールで「VRソリューションセミナー」を開催した。「ブランディングとメディアプランニングに求められる新たなライフログを考える」をテーマに、2014年度に開始する同社の生活者データ「ACR/ex」を活用したソリューションサービスについて紹介。広告主、広告会社、媒体社のメディアプランナーやマーケティング担当者を中心に、約500人が参加した。

ACR/exは、同社が約40年間実施してきた、生活者の媒体接触および消費・購買に関するシングルソースデータ「ACR」を進化させたもの。「ex」には、「expand」「extension」「express」「exact」などさまざまな意味を持たせ、新たな価値領域をいくつも体現できるサービスを提供する。主要7地区で約1万人サンプル、設問数は最大1万問と、アンケート調査としては国内最大規模。生活者の「人・モノ・メディア」の関係性を捉えることで、ブランドのPDCAとメディアプランニングの双方を支援する。

セミナーでは、最初に統計家の西内啓氏が「統計学の有用性とACR/exに込める期待」と題して基調講演を行った。統計データの特性を示しつつ、「良いサンプリングデータがシングルソースで存在していること」の意義を語り、ACR/exへの期待を述べた。

次に、講演「ACR/exで示せる価値とは」の中で、同社ソリューション推進局メディア・コミュニケーション事業推進部の岩城靖宏副部長は、同データの価値として、①シングルソースのため深い心理分析が可能②エリアランダムサンプリングのため代表性がある③対象者をパネル化しており時系列分析が可能④外部データと融合できる―との4点を挙げた。生活者、メディアやデバイス、生活者とブランドとの接点が多様化する中、ブランディングやメディアプランニングにおけるPDCA管理を支援する、と強調した。

特別講演「ユーザーファーストのためにACR/exをどう活用するか」では、ヤフー・マーケティングソリューションカンパニー、マーケティングイノベーション室の友澤大輔室長が登壇。日本におけるネット広告の現状と課題を示し、ACR/exとビッグデータとをひも付けることにより大きな効果を生む可能性に言及した。

最後に、「これからのブランディング・メディアプランニングにおける課題と必要なナレッジを語る」と題したパネルディスカッションが行われた。司会進行はビデオリサーチ・ソリューション推進局の布川英二局次長が務め、資生堂事業企画部コミュニケーション戦略室の羽生浩一室長、パナソニック・コンシューマーマーケティングジャパン本部コミュニケーショングループプランニングチームの野村智之参事、博報堂DYメディアパートナーズ統合コミュニケーションプロデュースセンターの田中淳センター長代理、電通MCプランニング局メディア・マーケティング室の楠本和哉室長の4氏が討議。ACR/exにより、「今までに見えなかったものが見られる」「掛け合わせることで、意外な発見ができ、それをたどっていくと生活者のインサイトになるのでは」との期待感が示された。

なお、ACR/exは導入に当たって、調査デバイスをこれまでの質問紙から、タブレット端末による電子調査票に変更。約1万人の対象者にNTTドコモの通信機能付きタブレット端末を配布してアンケートを実施することで、データの量、提供スピードが大幅に向上する。生活者調査を実施する上で、個人情報保護は最重点課題の一つ。同社によれば、NTTドコモとの綿密な連携により「万全のセキュリティー対策を施すことができた」と評価している。セミナーでは、調査で実際に使用されるタブレット端末を展示し、アンケート画面の体験コーナーが設けられた。セミナーの合間にタブレット端末に触れてみようとする参加者の姿が多くみられ、関心の高さがうかがわれた。

ACR/exについての詳細→http://www.videor.co.jp/solution/new-technology/acrex.htm

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