中国発★ 広州モーターショー、日系企業の現地化志向鮮明に

11月22~30日、中国3大モーターショーの一つ中国(広州)国際汽車展覧会(広州モーターショー)が開催された。開催規模は年々拡大し、出展企業は700社以上、期間中の来場者数は50万人以上を数えた。日本勢はそれぞれの個性を鮮明に映し出した新開発車両を発表した。
中国自動車工業協会によると、日系自動車メーカーの今年1~10月の乗用車販売台数は前年同期比4.7%増とプラスに転換。中国における日本車の販売は回復基調にあるとされる。日系自動車メーカー各社の間では、中国での業績拡大に向けて現地化を進める動きが広がっている。アジアの経済情報を配信するNNAがリポートした。

トヨタ自動車は、中国第一汽車集団との合弁である天津一汽豊田汽車の新型車「ヴィオス」と、広州汽車集団との合弁である広汽豊田汽車の新型車「ヤリスL」を出展。両車種のコンセプトは「格好よく楽しい仲間」で、青年層向けのPRを行った。
トヨタの大西弘致専務役員は、昨年の広州モーターショーで打ち出したキャッチフレーズ「中国豊田」(中国のトヨタ)に触れ、同国での現地化に対する思いを強調した。今年は年間90万台以上とした販売目標を達成できる見通しで、14年には100万台を目指すという。
ハイブリッド車(HV)については、中国第一汽車集団と広州汽車集団の研究開発部門と連携し、HVシステムの共同開発を進める。11月、江蘇省常熟市で完工したR&Dの拠点で中国の道路事情に合わせたHV制御システムの研究を進め、15年ごろ発売を予定する中国市場向けHVに基幹部品を搭載する予定だ。「日本以外で先端ハイブリッド技術の開発施設を設けるのは初めて」という大西専務は、中国でHV普及を実現すると意気込む。

 

ホンダは、広州汽車集団との合弁メーカーである広汽本田汽車のAセグメント車「クライダー」と中高級セダン「アコード」、東風汽車集団との合弁である東風本田汽車のAセグメント車「ジェイド」などを紹介した他、中国市場に投入するスポーツタイプ多目的車(SUV)のコンセプトカー「Concept V」を世界初公開した。
これらの車種には、優れた環境性、安全性、快適性を実現する技術「FUNTEC」を前面に打ち出した。同技術の具体的内容は、高性能で燃費効率の高いエンジン、操作性に優れ、エンジンの燃費効率を高めるトランスミッション、衝突軽減ブレーキシステム、スマートフォンとの連携など。
ホンダの倉石誠司中国本部長は「今後2年間で新たに9モデルを中国市場に投入し、15年の年間販売目標を130万台とする」と述べており、競争が激しさを増す中国市場に技術力で挑む構えだ。

 

日産は、東風汽車集団との合弁である東風日産乗用車の高級セダン「ティアナ」の中国市場向けモデル「ティアナVIP」を発表。中国市場重視の姿勢を打ち出した。

マツダは同社の低燃費新技術「スカイアクティブ」を搭載した新型「マツダ3」を中国で初公開。14年上半期から長安マツダで現地生産を開始する。中国の大手自動車業界サイト、網易汽車は「高いデザイン性と走行性能を兼ね備えたマツダ3は、フォード系の人気車種『フォーカス』の脅威になり得る」と評価している。

三菱自動車と広州汽車集団の合弁メーカーである広汽三菱汽車は発足後1年が経過。今年は三菱自動車の輸入販売を手掛ける三菱汽車銷售と共同出展。都市部の青年エリートをターゲットとしたSUV「ASX」のモデルチェンジ車種など9車種を披露した。同社は今年8月から、自社SUVのオフロード性能を消費者に体験してもらう「SUV体験キャンプ」を中国各地で開催しており、同分野でのブランド浸透を図っている。

 

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