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コンテンツマーケティングイベント「The Introduction of #ThinkContent TOKYO 」が開催

2017/07/21

    「The Introduction of #ThinkContent TOKYO」が7月12日に東京港区のamana海岸スタジオで行われた。マーケティング業務に携わる人々が毎年ニューヨークに集う世界最大級のコンテンツマーケティングイベント「#ThinkContent」を日本に紹介するもの。主催は国内最大級のコンテンツスタジオであるアマナグループ。「#ThinkContent」を運営するニュースクレドと同グループの日本における戦略的提携の発表を兼ねて開催された。

    ニュースクレドは、パブリッシャーやテクノロジストが集まって2008年にニューヨークで創業。現在1000人以上のトップパブリッシャーらがつくり出すコンテンツを用い、コンテンツマーケティングのグローバルリーダーとして多くの企業やブランドから高い評価を得ている。今回のイベントでは、コンテンツディストリビューションなどを通じてユーザーとのエンゲージメント形成を支援するアウトブレインとコラボレーション。同社幹部が登壇し、今マーケティングの最前線で起きている事象や課題などに触れながら、マーケティング関係者に何が求められているか、来場者と共に考えた。

    最初にアウトブレインの戦略担当上席副社長のギラッド・デ・フリース氏が「Global Trend lead by “Millennials”」と題し、今、世界中で消費の中心になっているミレニアル世代の価値観や消費性向、彼らエンゲージメントを形成するためには何が必要か報告した。

    「日本でも消費者の中心層として存在感を増しているミレニアルズたちは、子どもの頃からパソコンやインターネットになじんでいるデジタルネイティブで、全てがアーリーアダプター。彼らはコンテンツが広告で中断されることを嫌い、(広告が表示されると)スキップをしたり、別のコンテンツへ移ってしまう。そうした人々と信頼関係をつくるためには、価値のあるコンテンツを継続的に提供し続けること。従来のようにプッシュするのではなく、プルしてもらえるようなコンテンツを用意し、その中でブランドが伝えたいメッセージを届けることが重要になってきた。ブランドにはストーリーがなければ、ただの製品になってしまう。どんなストーリーを消費者に届けるか。それが今後の課題となると私たちは認識している」

    続いて登壇したニュースクレドのPresident兼COOのチャールズ・ハフ氏は「The Science of Content Markceting」のテーマで、コンテンツマーケティングの最新事情を入り口に、同社のサービスについて紹介をした。

    「ミレニアルズに向けてのマーケティングでは、広告はブロックされてしまうので、アテンションを得ることは困難だ。またある調査では、(ポイント付与などの)ロイヤルプログラムを全く使わない人は58%にも及び、その有効性が疑問視されている。さらにパフォーマンス重視型マーケティングは、パフォーマンスを発揮しないという皮肉も明らかになってきた。これはインプレッションを重視したマーケティングは予算効率が悪いということを示唆している。

    こうした中で人々を引き付けるブランドのストーリーテリングは、どうやって構築していくのか。私たちは科学的なコンテンツマーケティングを実現するためのソリューションを開発し、顧客の支持を得ている。お客様からご支持いただいています。そのひとつが、現在の状況を把握するためのコンテンツマーケティング成熟度曲線、これをもとに各種施策を予測可能な結果へと誘う独自メソッド、そしてコンテンツマーケティング成熟度指標(CMMI)と名付けた評価プログラムだ。

    私たちは、これらのコンテンツマーケティングのノウハウやツールを使って、ブランドの卓越したストーリーを、計測可能な状態で届け続けることを可能にするソリューションを、アマナグループと共に日本で提供していく。今後はAIベース型のサービスなどの導入も視野に入れて、コンテンツマーケティングの未来を創造していきたいと考えている。」

    最後にニュースクレドのチャールズ・ハフ氏、アウトブレインの共同創業者でCEOのヤロン・ガライ氏、アウトブレイン ジャパンの嶋瀬宏氏の3人が「コンテンツマーケティングで成功するために必要なこと」を探った。

    鼎談後はディスプレー広告やリスティング広告を使ってサイトを運営しているマーケターから「コンテンツマーケティングを始めるときに、いかに始めるべきか、どこから始めるべきか。そして、(コンテンツマーケティングをスタートさせた後に)いかにしてプロジェクトを存続させるのか。数値化できないものをどう信じるのかが課題となり、実施ができていない。成功している企業は、どうやって始め、どうやってプロジェクト存続させているのかについて知りたい」など現場担当者ならではのリアルな質問があり、それに対してハフ、がライ両氏が答え、さらに深めた質問がされるなど、活発なセッションとなった。