タイ発★ モーターエキスポ

11月29日~12月10日にバンコクで開催された第30回「タイ国際モーターエキスポ2013」は、日本、欧州、米国などから自動車38ブランドが出展した。日系でスズキがエコカー第2弾として発売予定のコンセプトモデル「A:Wind」を世界初披露した他、タイでの本格生産を控える中国各社も新モデルを発表。新車需要の低迷に加え、政情不安が広がる中での開幕となったが、各社が今年最後の攻勢をかけた。アジアの経済情報を発信するNNAがリポートしている。

コンセプトモデル「A:Wind」を
世界初披露する
スズキの鈴木副社長(NNA撮影)
 
好調なスタートを切った
いすゞのSUV「MU-X」
(NNA撮影)

Aセグメントに新たな風を吹き込む車として名付けたスズキの「A:Wind」(排気量1000cc)は、「スイフト」に続き、同国で政府認定の小型低公害車エコカーだ。14年からタイでの生産・販売を開始する。エコカー認定を受けた他の日本メーカーがセダンタイプをそろえる中、スズキはハッチバックタイプを連続して投入する。
A:Windを生産する東部ラヨン県イースタンシーボード工業団地の工場は、スズキにとってタイ初の四輪車の生産拠点。現在5万台の年産能力がある。
鈴木俊宏副社長は「(日本ブランドの中で)タイに出るのが一番遅かったので、今後どのように販売を伸ばし、工場の稼働率を上げていくかを考えていく」と述べた。


いすゞ、マツダ、日産などはスポーツタイプ多目的車(SUV)の新モデルを出品し、需要喚起を狙う。トリペッチいすゞセールスは、10月末に発表したグローバルモデルの「MU-X」を出した。現在の主力である1トンピックアップトラック「D-MAX」に続く、新たな戦略車だ。中川弘志社長は「発売後10日間で受注台数が5000台を超えた」とのコメントを発表した。年間販売目標は2万台。

 

 

ノース・スター・モーターズは、
華晨汽車のピックアップトラック
「グランド・タイガー」など
3モデルを発表した(NNA撮影)
 
SAICモーター・CPは、
英「MG」ブランドの SUV「ICON」など
4モデルを披露した(NNA撮影)
 

中国の華晨汽車、上海汽車はタイでの本格生産を控えており、将来的に右ハンドル国への輸出拠点に育てる考えだ。

華晨汽車は「金杯(ジンベイ)」ブランドの商用車をタイで生産・販売する。ノース・スター・モーターズは、金杯ブランドの排気量1000ccの中型トラック「M1」と1500ccの5人乗り小型SUV「S30」、「ITI」ブランドの2200ccのピックアップトラック「グランド・タイガー」をタイで初めて公開した。
中国の自動車最大手、上海汽車集団とタイの大手財閥ジャルーン・ポーカパン・グループとの合弁会社、SAICモーター・CP(上汽正大)は、14年後半に販売開始予定の英「MG(名爵)」ブランドのセダン「MG6」ではなく、販売予定はないクラシックカーなどを用意して英国ブランドイメージの醸成を狙った。披露したのは、MGのクラシックカー「MGA」「MGB」とコンセプトSUV「ICON」、SAICが開発した電気自動車「E50」の4モデル。
中国・奇瑞汽車(チェリー)の現地法人ケリー・オートモービル(タイランド)も初出展し、1100~1200ccの中型トラックや商用ワゴン車など5モデルを発表した。同社は現在、中国からの輸入車を販売している。

同エキスポを主催するインター・メディア・コンサルタンツのクワンチャイ社長は、今後の新車販売動向と国内政局の混乱について、「新車販売は来年に回復に向かうだろう。タイでは過去にも(反政府デモ隊による)バンコクの空港閉鎖、11年の大洪水など困難な時期があったが、その中でもエキスポを開いてきた。タイ人は困難の後に幸福が来ると考えている」と述べた。

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