アジア発★ 日本人駐在員451人に聞きました!「今年はどうなる?」

日系企業がアジアで事業展開する上で、最大のリスク要因は「人件費の上昇」だという。アジアの経済情報を発信するNNAが行った調査で明らかになった。同調査は2013年12月にアジア各地の日本人駐在員を対象に実施され、451人が回答した。

Q: 駐在国・地域の日本企業にとってのリスクは何だと思いますか?(複数回答可)

 

日本企業にとって駐在国・地域のリスクは何かという質問(複数回答)で最も多かった項目は「人件費の上昇」(305人)で、全体の3分の2強を占めた。アジア進出最大のメリットの一つであるコスト面の優位性が薄れるだけに、賃金問題は関心が高い。その背景としては「人材不足」(中国)、「多発するストライキ」(インドネシア)、「最低賃金に関する法律制定」(マレーシア)などが挙がった。「人件費が毎年10%程度上昇している」(中国)、「賃金が日本と変わらなくなってきた」(香港)と悲鳴を上げる企業も少なくない。
次に回答が多かったのはコスト競争力を左右する「為替」(207人)。昨年、インドネシアやインドで見られたように、今年もさらなる通貨安が懸念されている。
3位は「政情・治安」(181人)で、反政府デモが繰り広げられるタイ(58人)がその3割を占めた。「政情不安は全ての経済活動を悪化させる」「(人件費も上昇し)タイで生産する理由がない」など厳しい意見が聞かれた。

Q:駐在国・地域の2014年の景気見通しはどうなると思いますか?

 

国・地域別の景気見通しについては、「良くなる」との回答が最も多かったのはフィリピン(回答者の76%)だった。理由は「世界中から注目されており、今後は外国資本の流入が多くなるだろう」「中堅以上の現地法人の設立も増えているようだ」など、良好な経済状況を肌で感じている様子がうかがえる。インドも55%と半数を上回った。フィリピン以外のASEANでは、「良くなる」が20~35%に収まる低調ぶり。総選挙と大統領選を控えるインドネシアでは「影響が読めない」とネガティブな意見が多く、「悪くなる」(25%)がASEAN内で最大だった。
成長鈍化が懸念される中国では「悪くなる」が18%と、前年から4㌽上昇。「格差問題が限界にきている」との指摘もある。韓国は「ウォン高で輸出が頭打ち」と、為替変動の影響を懸念する見方からか「悪くなる」(45%)が最も多かった。
アジアの成長産業である自動車関連では「活発な生産活動が経済をけん引」(タイ)や「発注が堅調に伸びている」(中国)と好調を実感している半面、「需要が一服」(タイ)、「タイのエコカー減税の終了による落ち込みの他、アジア全域で在庫がだぶついている」(マレーシア)といった悲観論も混在した。

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