US発★ 拡大続くスポーツ市場、広告とスポンサーシップで好機をつかめ!

◆スポーツ市場が活況

米国のスポーツ市場が活気づいている。プライスウォーターハウスクーパースによると、北米スポーツ市場の収益は2012年時点で536億㌦だったが、17年には677億㌦に達する見込みだ。アドエージ誌がリポートしている。
収益の内訳は入場料、放送権、スポンサーシップ、物品販売。17年予測では、入場料による収益が最多で191億㌦だ。伸び率では放送権とスポンサーシップが大きく、それぞれ7.7%、6%に達すると予測されている。
スポーツ市場をけん引する要素の一つが、スポーツ番組の広告枠だ。放送時にリアルタイムで視聴されることが多く、視聴者がCMを見る可能性が高い“DVRプルーフ”番組であることから、企業に人気の投資先となっている。最近ではスマートフォンなどセカンドスクリーンの活用も増えている。両者をセットにした広告パッケージで、テレビとデバイスの双方から顧客の獲得が図られている。
マスメディア以外の場でも、さまざまな広告活動が行われている。今年のスーパーボウルでは、ニッサンが、過去の同大会で“伝説のビッグプレー”を決めた選手のインタビュー動画を、FoxSports.comで公開するネーティブ広告を展開した他、ゲータレードはNFLのファンイベントであるメディアデーで、プロダクトプレースメントを行った。また、ゼネラルモーターズやバドライトもそれぞれ体験型のキャンペーンを展開した。

◆スポーツ・スポンサーシップの活用法

北米では、スポーツ分野がスポンサーシップ事業全体の70%を占める。企業の後援事業に関するコンサルティングを手掛ける米IEGのリポートによると、北米企業による14年のスポーツ後援支出は前年比4.9%増の143.5億㌦に達する見込みだ。スポンサー企業がスポーツ後援を最大限に有効活用するヒントを、IEGのコンテンツ担当上級副社長ジム・アンドリュース氏が語った。

①ファンデータの収集
各スポーツチームは、本拠地で行うリーグ戦の全試合のチケットを一括購入する「シーズンチケットホルダー」と呼ばれるファンのデータ収集を、かつてない規模で行っている。スマートフォンによるチケット発行もこの傾向に拍車を掛けているようだ。消費者は、企業が収集しにくい個人情報や購買傾向を自分の好きなチームには進んで提供するため、企業はこのデータの入手に努めるべきだ。

②ソーシャルメディアの活用
スポーツ後援といえば、かつては会場の壁面広告やユニホームへのロゴ入れといったブランド露出が中心だったが、現在ではソーシャルメディアが最も重視されている。スポンサー企業は、ソーシャルメディアを通じて観客や視聴者にアクセスする方法、さらに後援するスポーツのコンテンツを自社メディアで活用する方法を、チームや大会主催者側に打診することが必要だ。

③スポンサー支援の強化
スポーツ団体では従来、スポンサー企業へのサポート人員が不足していたが、現在では業種ごとに専門の担当者を置いて強化する傾向にあり、スポンサー支援は充実してきた。スポンサーは自社専任の担当スタッフを用意できるかどうか、スポーツ団体側に確認するべきだ。

④変化への柔軟な対応
スポーツ団体はスポンサー契約の定期的な見直しなどを行い、スポンサー企業のニーズの変化に柔軟に対応すべきだが、そうした対応が得られない場合にはスポンサー側からの要請が必要だ。長期の契約期間中には、ブランド方針や企業目標が変化することもある。スポンサー側は、新製品の発売や新市場の開拓など目標に応じて、自社の権利と利益について再交渉する手腕を持たなければならない。

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