UXという、当たり前の革命 #07

UX同士の連結、サービスの連携

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    水川 毅
    株式会社電通 Web&システム・ソリューション局 UXデザイン部

最近ではUX(ユーザーエクスペリエンス)とUXが繋がる現象が起きている。たとえばユーザーは各種比較サイトと企業サイトの両方を訪問する。生活者は比較サイトで各企業の製品やサービスを比較検討してから、気になった製品やサービスのある企業サイトの方も訪れる。そういった思考、行動パターンがUXとして確立されてきている。

比較サイトの集客力が大きくなればなるほど、企業側は比較サイトを無視できなくなり、むしろ比較サイト側へ広告を出したり、自社Eコマースサイトへのリンクを貼るなどして連携策を取らざるを得ない。生活者からしてみると1社1社のサイトを訪問して情報収集するよりも、比較サイトをまず訪れてから考えをまとめる方が効率が良いのだ。

従来の考え方だと、企業にとって自社サイト、自社Eコマースサイトは自社の考えのもとで制作され完結していたが、これからは比較サイトからの流入が当然として考慮されなければならないだろう。

企業はマス広告などのペイドメディア、自社サイトなどのオウンドメディア、SNSなどのアーンドメディアのトリプルメディアに加えて、比較サイトというメディアも加えてUXを考えなければならないということでもある。
比較サイトは広告を出せる点ではペイドメディアであり、評判を書き込まれる点ではアーンドメディアの要素も持っている。また、ある特定のジャンルの製品やサービスに関して比較サイトをどう活用するかを指南するカリスマブロガーや個人のブログなども複数存在している。

つまりトリプルメディアとその周辺のメディアによる、効率の良いコミュニケーションエコシステムのUX構築が重要になるということだ。その際には自社サイト内のユーザーのトラッキングなどの分析と同時に周辺メディアからの流入がどう繋がっているかといったUXも重要になる。

O2O(Online to Offline)に関してもUXとUXが繋がることと解釈できる。LINEのスタンプの形でクーポンを発行している企業が増えているが、これも生活者が当たり前にスタンプを使用する日常に企業クーポンが使用される可能性を示している。ユーザー主体の世の中では企業の用意するUXはユーザーの活用するUXと上手く繋がっていかなければならない。

今回の一言:
企業の用意したUXは、比較サイトやO2O施策など外部のUXと繋がっていく。

プロフィール

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    水川 毅
    株式会社電通 Web&システム・ソリューション局 UXデザイン部

    1966年生まれ。コピーライターからキャリアを始め、CMプランナー、営業を経験。98年からインターネットビジネスに携わるが主にWEBディレクターとしてカンヌなど国内外の広告賞を50件以上受賞。2005年以降は電通の新規事業や、クライアントや、パートナー企業との事業の立ち上げを担当し、iPhoneアプリから事業プラットフォームまでを新たなビジネスモデルを作り出す。 共著に『企業のためのスマホ戦略羅針盤』。

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