UXという、当たり前の革命 #05

「良いUX」の条件から考える「理想的なUX」

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    水川 毅
    株式会社電通 Web&システム・ソリューション局 UXデザイン部

良いUX(ユーザーエクスペリエンス)は、新しい日常風景を創り出す。その一番の事例が###前述##86###のGoogleの検索ページだろう。Google以前にもいくつかの検索エンジンは存在した。確かに検索すること自体が新しい時代があった。それがやがてGoogleで検索する風景がごく一般的になったのである。Amazonも、ごく一般的に使う日常必需品である。AndroidやiPhoneといったスマートフォンも日常風景になったが、これはいつも手元にあるだけでなく、画面が大きくなり性能が向上したことによってPCでできることがスマートフォンでもできるようになった、という理由だ。

これらは全て一般的なものだが、昔の時代から見るとどれも非常に革新的な製品でありサービスである。UXが優れているがゆえに当たり前になってしまったが、最初は驚きの塊だったのだ。その驚きは味わった人々も忘れ、当時を知らない人々は初めからそういうものだと思って使っているのだが…。

ということを踏まえて、「良いUX」の条件を結果論から挙げると、

■ 日常必需品(日常生活の一部になっている)OSやデバイス依存を意識させない。
■ 継続的に使用されている
■ 常に更新されている

上記3条件によって、結果的に利用者が増えている製品やサービスが良いUXと言える。
利用者数が増えるから、よりフィードバックも増えて改良が進むという好循環が生まれる。

すると、「良いUX」の条件から「理想的UX」の段階が見えてくる。それは次のようなものだ。

① 新しい日常を創る(アプリやWEBサービス、製品、プラットフォームなど)
② それが人々にとって当たり前の日常になっていく
③ 完全に日常必需品となる=継続的に使用される=常に更新されている
④ 世界中の人が知る規模のサービスになる
おそらく②と③がある期間内に一定数まで浸透したUXであれば製品やサービスとして成立しているといえるはずだ。それに加えて①のどれだけ新しい日常を創り出したかというインパクトが、④の世界中の人が知る規模のサービスまで拡大するかどうかに関係していくのではないだろうか。

今回の一言:
良いUXは新しい日常風景を創り出す。

プロフィール

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    水川 毅
    株式会社電通 Web&システム・ソリューション局 UXデザイン部

    1966年生まれ。コピーライターからキャリアを始め、CMプランナー、営業を経験。98年からインターネットビジネスに携わるが主にWEBディレクターとしてカンヌなど国内外の広告賞を50件以上受賞。2005年以降は電通の新規事業や、クライアントや、パートナー企業との事業の立ち上げを担当し、iPhoneアプリから事業プラットフォームまでを新たなビジネスモデルを作り出す。 共著に『企業のためのスマホ戦略羅針盤』。

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