JAAAがテクノロジーの進化めぐり
「クリエイティブ研究会」開く

日本広告業協会(JAAA)は3月4日、第70回「JAAAクリエイティブ研究会」を東京・新橋のヤクルトホールで開いた。テーマは「テクノロジーの進化で生まれる新しいクリエイティブ」。電通コミュニケーション・デザイン・センターの菅野薫クリエーティブ・ディレクター/クリエーティブ・テクノロジスト、SIXの大八木翼クリエイティブディレクター/コピーライターが講演した。

まず、広告のクリエーターとして初めてクリエーティブ・テクノロジストの肩書を使った菅野氏が登壇。昨年グーグルが打ち出した「Art, Copy & Code」を引用し「旧来の広告制作におけるコピーライティングやアートディレクションと同様に、コーディングやプログラミングといった表現をつくり出す手段が文化や文脈を生み出すこともある」と問題提起した。さらに、クリエーティブコーディング分野における「DIWO」(=Do It With Others)の考え方に言及し「一人が到達した領域をすべてオープンソース化し、コミュニティー全体で高みを目指すカルチャーがある。そのような文化をよく知って関わっていくべきだ」と話した。

菅野氏による講演
菅野氏による講演
 

次に、大八木氏は、2009年の署名型アートプロジェクト「PEACE SHADOW(ピースシャドウ)」を紹介。「展覧会と署名というアイデアを拡張しウェブサイトをプラスしたことで、世界中の人の意思や熱量が直接感じられるようになった」と自身の転換点を振り返り、「生きていくには自分と社会との対話が不可欠。その思いをつなぎ課題解決に導くために、今はデジタルというフィールド、手段が有効だ。時代に合ったインタラクション設計を目指している」と述べた。

大八木氏のプレゼンテ―ション
大八木氏のプレゼンテ―ション
 

後半のトークセッションでは、これからの広告に求められるものについて意見を交わした。モデレーターは、第一通信社事業推進室プロデュース部クリエイティブプロデューサーでJAAAクリエイティブ委員会委員の松元一郎氏が務めた。

菅野氏は「最新のテクノロジーを使うことが重要なのではなく、その使い方における発想や視点の発見という本質的なアイデアが広告会社に求められている」。大八木氏は「広告は、もっとできるはず。コーディングの領域も脅威ではなく、今二つのコミュニティーが重なりだしたにすぎない。この先、広告が広告を超えた何物かになるということに挑戦したい」とそれぞれが展望を語った。

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