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ワカモンのすべてNo.26

【マンガ】第2話 若者は“パ”がお好き?イマドキの○○パ事情

2014/10/08

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(マンガ:小島洋介)  

今回インタビューに答えてくれた大学生の皆さん:
Aくん:大学3年生男子 最近はインターンで忙しくなってきた。
Bさん:大学3年生女子 イベントごとは大好き。
Cくん:大学2年生男子 海外留学を間近に控える。
Dさん:大学3年生女子 どちらかというと誘われて参加するタイプ。

──みんなの周りでは実際、どんな“○○パ”をやってるの?

Bさん:ピザパ、鍋パ、タコパは普通にやるよね。

Dさん:略さないけど、そうめんパーティーとか聞いたことある!

Cくん:女子はパジャマパーティーとかやってるよね?パジャマ持ち寄って家で飲み会する感じの。あとリムジンパーティーとか!
 

──そんなにいろいろあるんだ!なんでみんな「パーティー」をつけるのかな?

Bさん:とりあえずパーティーつけとけば楽しい、みたいなのはあるよね(笑)。そっちの方が人が集まりやすいとは思います。

Aくん:ただの飲み会はいつでもどこでもできるから、断るのに抵抗がないけど、パーティーってつくとイベントっぽくなるから、断らないかも。

Cくん:パーティーの定義って、みんなが集まることと、男女一緒ってこと。あと事前に準備があったり幹事がいたりすることかもしれないです。
 

──よく大人たちの分析から、“最近の若い人が面倒くさがり”なんて言われることもあるんだけど、準備が必要だったり幹事を置くことは面倒じゃないの?

Dさん:準備が楽しいんですよ!みんなでワイワイ買い出しに行ったり、みんなで作ったり同じものをつっついたり。

Aくん:ピザパもいいけど、タコパのいいところはみんなでつっつけるところ。ピザだと頼んでおしまいだもんね。

Cくん:自分たちで作るので、ロシアンタコ焼きしたり、ホットプレート使ってデザート風にしたり、そうやって準備とか作る過程も含めてタコパって感じ。
 

──なるほどねえ。準備も“みんなと楽しくアガる”大事な要素で、それがパーティーのイベント感を高めているってことか。どんな人とタコパするの?

Bさん:タコパだと、誰か一人暮らししている人が部屋を貸してくれて、その人の部屋に上がれるくらいの間柄で集まってまったりする感じですね。

Dさん:ノリが落ちついてるよね。カラオケオールとか、どこか外に出ていくときとはテンション違うと思う。まったりだけど、ちょっとイベント感出してこう、みたいな(笑)。

Cくん:ただ、彼女とかは絶対呼ばない。そこは干渉されたくない。
 

──男子会とか女子会と違って、男女いるのもポイントなのかな?

Aくん:男子会はまた別でやってる。こないだも4人で草津に温泉入りに行った。ただSNSには上げなかったですね。女子いないと笑われるかなと思って(笑)。 男子会は計画性とかないし、ノリが激しいから女の子はあんまり誘えない。

Cくん:男女いて、でも合コンみたいに恋愛目当てじゃなく、まったりする。

Dさん:合コン自体が、もう使わなくなってきた単語な気がします。「合コン行こうよ?」って聞かれると、ちょっと引くよね…。

Bさん:たった数時間でお互い好きになるとか、無理だよね。それにみんな気づき始めてると思う。それに“合コン”って言われると本気っぽくてなんかいや。「友達紹介するよ!」とかなら全然行くのにね。
 

──そうなんだ…。タコパであって、タココンではないってことか(笑)。みんなが○○パを楽しめるかどうか最大のポイントはなんなのかな?

Aくん:結局、「こいつらとなら何でも楽しい」っていう人なのかどうかっていう、人次第な気がしますけどね。そこに“パ”をつけて、ちょっと特別感を増してるって感じ。

Bさん:人が集まって、みんなで同じことをやると、勝手に特別になるからね。そこにちょっと、演出っていうか、工夫をして、楽しさをどうやって企画でプラスできるかなのかもしれないですね。


ワカモン:ヒライ部長、どうだった?

ヒライ:俺の時代で○○パって言ったら、コンパかナンパだったんだけど(笑)。 それと、合コンってもう言わないんだ…。そこが俺としては一番、若者との落差を感じているよ…。

ワカモン:合理的だよね。“数時間で好きになるとか無理”だってさ(笑)。 あと、とっても企画っぽいことが好きなんだよね。何かお金さえかければ特別な楽しいことに勝手にたどり着くとは思っていなくて、工夫とアイデアでいかに自分たちだけのオリジナルな体験と時間を過ごせるか。

ヒライ:だから準備から楽しいってことか~。そう考えるとタコ焼き器そのものも、特別感あるもんなー。一人メシじゃ絶対に使わないし。

ワカモン:その時その瞬間、その場にいる人同士だけで共有できる体験が貴重になってるのかもしれないよ。ユビキタスとかオンデマンドとか、今の時代、なんでも「いつでもどこでも誰でも」っていう、便利な方向に行ってるからね。もちろん、それを写真とSNSでシェアすることも多いんだけどさ。

ヒライ:ふ~ん。便利もなかなか大変なんだなあ…。でも結局、「こいつらとなら何でも楽しい」っていうところ、俺は好感持てたけどな!

ワカモン:そうだね。そんな中でも“○○パ”といえるくらいのプチ特別感を演出することは、周りの人に自分とのつながりを大事にしてもらいたいっていう感情の裏返しともいえるかもよ。ただの飲み会だといつでも行けるってことで断られてしまうかもしれないけど、“○○パ”くらい特別感があると断られない。

ヒライ:うっ…。なんか一気に世知辛い読み解きをするなあ。でもSNSやスマートフォンであれだけ知り合いの総量が多いと、友達の自分に対する興味とか注目も、今までより強く引き付けないといけないってことか…。

ワカモン:「こいつらとなら何でも楽しい」っていう相手自体、以前よりたくさんになっているってこと。次回も引き続き、若者のイベントに関する実態を見ていくよ!

(コラム:吉田将英)

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【ワカモンプロフィール】
電通若者研究部(通称:ワカモン)は、高校生・大学生を中心にした若者のリアルな実態・マインドと向き合い、彼らの“今”から、半歩先の未来を明るく活性化するヒントを探るプランニングチームです。彼らのインサイトからこれからの未来を予見し、若者と 社会がよりよい関係を築けるような新ビジネスを実現しています。現在プロジェクトメンバーは、東京本社・関西支社・中部支社に計14名所属しています。ワカモンFacebookページでも情報発信中。