『SHARED VISION』のおまけ #04

人と違うアイデアのために何をしてるんだっけ?(後編)

  • Take 02 6559 hirota
    廣田 周作
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター
  • 6
    八木 彩
    株式会社電通 第1CRプランニング局
  • 7
    藤本 宗将
    株式会社電通 CDC

廣田:藤本さんは、(人とは違うアイデアを生み出すために)どんなことに気をつけていますか?

藤本:僕自身は夜型すぎて生活者としてはまともじゃないですが、異端者である自覚は忘れないようにしています(笑)。まあ「普通」ということ自体がひとつの虚構だと思うので、世の中と自分で共有できる部分、接点をちゃんと見極めるということなんですかね。自分の実感にないことをコピーで書いても絶対伝わらないと思うし。

あとは、自分が見て「しっくりくる感じ」にはしないように気をつけています。「いいね」とか「うまいね」とかっていう感じ、危険なんですよ。まとまってて安定感はあるんだけど、それって先人たちによって確立されたスタイルだからであって、すでにどこかで見たことのあるもの。どれだけよくできていても、既視感はすべてを何割引きかにしてしまう。

深夜のファミレスで企画中。
 

廣田:「いいね!」って「一応、読みましたよ」って意味で押しちゃってる時もありますからね(笑)。自分の投稿がたくさん「いいね!」されたからって喜んでいてはいけないかもしれない…。


藤本:ああ、確かにそういうものかもしれないですね。
ちなみに広告の反応をソーシャルメディアで見ていると、違和感とか異物感みたいなものがあった方が反応がよかったりします。前はずうっと「これ、なんか気持ち悪いな…」というのを避けてきれいにまとまってる表現を選んでいました。でも収まりがよすぎちゃうと、ダメなんです。「ヘンだな」「気持ち悪いな」っていうものって、単純に目立つし。それに、みんな見たことのないものを見たいんです。見たことないから人とシェアしたくもなるわけで。

八木:それ、すごく参考になります! わたしも、ついつい安定しているレイアウトを選びがちですが、先輩にもっと感覚的にデザインしてみたらってよく言われます。デザインで「ヘンだな」を狙ってみるのもおもしろいですね(笑)。

廣田: 藤本さんが「普通」ということ自体が虚構とおっしゃいましたが、アイデアの出し方もそれぞれ特徴的で、実際に出てくるアイデアもとても個性的ですね。それでいて、とても共感できる。共感って、平均とか普通から生まれるのではなくて、どこまでも個別的で、ちょっとヘンなところから生まれるのかもしれませんね。

プロフィール

  • Take 02 6559 hirota
    廣田 周作
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター

    2009年に電通入社。企業のソーシャルメディアの戦略的活用コンサルティングから、デジタル領域における戦略策定、キャンペーン実施、デジタルプロモーション企画、効果検証を担当。社内横断組織「電通ソーシャルメディアラボ」「電通モダン・コミュニケーション・ラボ」などに所属。著書に『SHARED VISION』(宣伝会議)。

  • 6
    八木 彩
    株式会社電通 第1CRプランニング局

    1985年、兵庫県生まれ。2009年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業、同年電通入社。アートディレクター、グラフィックデザイナーとして広告やCI、パッケージデザインなど紙媒体を中心に幅広くデザインを手がける。朝日広告賞、ADC年鑑、TDC年鑑、JAGDA年鑑入選など。

  • 7
    藤本 宗将
    株式会社電通 CDC

    1972年生まれ。1997年電通入社。コピーライターとして広告のメッセージ開発を手がける。主な受賞に、TCC最高新人賞・TCC賞・ADCグランプリ・ACCグランプリなど。論文に『拡散するクリエイティブの条件』(JAAA入選)。

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