LGBT JAPAN 2020〜レインボーカンパニーへの道〜 #04

LGBTを応援する気持ちを形に! 「アライセンス」をゲットしよう

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    阿佐見 綾香
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター 未来創造グループ

日本最大級のLGBTの祭典「東京レインボープライド2016」が4月29日~5月8日、開催されました。LGBTをはじめとするセクシュアルマイノリティー(性的少数者)が、差別や偏見にさらされることなく、より自分らしく前向きに生きていくことができる社会の実現を目指す、年に1回のイベントです。

熱気あふれる会場で電通ダイバーシティ・ラボ(DDL)もブースを出展しました。今回はDDLメンバーの阿佐見綾香がイベントレポートをお送りします。

パレードの様子
パレードの様子
 

7万人超を動員した日本最大級のLGBTイベント

「東京レインボープライド」は、全国各所で開催される「レインボーウィーク」というキャンペーンと、東京でのメインイベントから成る、一連のイベントの総称です。

ゴールデンウィーク中の4月29日~5月8日に開催された今年のレインボーウィークには、都内を中心に全国の約60のイベントが行われました。

うち5月7、8日の2日間、渋谷区の代々木公園で実施したメインイベントは7万500人を動員し、野外ステージイベントのメインフェスタとプライドパレードで盛り上がりました。

プライドパレードは、LGBT文化をたたえたり社会運動の場として世界中で行われており、日本では近年、東京レインボープライドが最大規模になります。今回はあの渋谷のスクランブル交差点を通るルートで行進。参加者4500人と過去最高記録を更新しました。

来場者数は毎年右肩上がりで、昨年を大きく上回りました。参加する日本企業も数年前には考えられなかったほど増え続けています。

GET!A-License(アライセンス)!

今年2年目の出展となるDDLブースのテーマは「GET!A-License(アライセンス)!」

DDLブース

「アライ」とは、LGBTを含むセクシュアルマイノリティーを理解しようとする姿勢を持ち、自分にできることを考えて行動する、LGBT支援者のこと。語源は英語の「Ally」(同盟、盟友)で、もともとアメリカで使われていた言葉です。日本では最近認知され始めたばかりの概念です。

アライであることをチェックする簡単な質問に答えてもらい、プロのカメラマンが写真を撮影して、DDL公認のライセンス「A-License(アライセンス)」を発行しました。「アライ」がもっと増えて、その輪が広がっていくようにという願いを込め、「アライ」と「ライセンス」(免許)をかけた証明書です。

アライセンスの第1号は、東京レインボープライド共同代表理事、杉山文野さんでした!
アライセンスの第1号は、東京レインボープライド共同代表理事、杉山文野さんでした!

2015年は渋谷区や世田谷区を筆頭に、同性パートナーシップ制度が施行されるなどのインパクトのあるニュースが相次ぎ、これまで以上にLGBTへの注目が高まりました。制度が後押しとなり、新たなサービスが誕生するなどの波紋を広げていますが、同時にとても大事なのは「アライ」の存在です。

個人のアライでできることから取り組み始めて、個人が集団になって組織ぐるみでアライになる。個人でできることと、個人が集団になって企業の力で実現できることはスケールが異なります。
LGBTの味方であることを表明する人や企業が社会に増えることが、LGBTの人たちが、それぞれの個性を大切にしながら、過ごしやすい空間を広げることにつながると考えます。

筆者のアライセンス
筆者のアライセンス
 

アライにできる、六つのレインボーアクション

アライになることは難しいことではなく、LGBTの味方になりたいたいという気持ちがあれば、誰でもなることができます。ただ、“何もしなくていい”というわけではなく、“行動しよう”という意識を持つことも大切なこと。

そこでDDLが考案したのが「ALLY RAINBOW ACTION(アライ・レインボー・アクション)」です。

1:LEARN!
基本的な知識を知ることも、支援の一つ。理解しようという姿勢を持とう。

2:THINK!
となりの人がLGBTなら?をいつも考えて、自分の言葉や思い込みを見直そう。

3: LISTEN!
相談やカミングアウトをされた時は、ゆっくり話を聞こう。それも一つのできること。

4:TALK!
カミングアウトできない当事者のニーズを代弁しよう。あなたもLGBTの声になれます。

5:PROTECT!
差別的な言動から LGBTを守ろう。話題を変えたり、そっと注意して。

6:SPREAD!
ALLYであることを周りに広めよう。レインボーグッズを持つのもgood。

何から始めても、取り組み始めることで空気が変わっていきます。

「アライ」であることを伝えるマークを身に付けるのも、簡単にできるアクションの一つ。DDLでは、「I’m an ALLY.」マークを作成しました。6色のレインボーカラーに、いろいろな線が交差してできた、チェック柄がシンボルです。6色レインボーは多様性を表し、LGBTのシンボルとして定着しています。LGBTの人たちだけでなく、アライを巻き込んで織りなされる美しい世界が表現されています。

「I’m an ALLY」マーク
「I’m an ALLY」マーク
 

アライを広めるツール「アライ・ハンドブック」

ALLY RAINBOW ACTIONは、ライセンスを得た人に手渡される「ALLY HANDBOOK(アライ・ハンドブック)」でも紹介しました。LGBTを理解し、伝え合うためのツールとして活用できるように、「LGBT調査2015(※1)」や「ライフ・ユニット(※2)調査2016」(いずれもDDL発行)のポイントを分かりやすくビジュアライズしたインフォグラフィックも掲載しています。

(※1)LGBT調査2015:日本のLGBT層の人口比率7.6%という数字は大きなニュースになりました。
(※2)ライフ・ユニット:DDLでは、多様な家族の在り方を認める時代にふさわしい、家族の新しい呼び方として「ライフ・ユニット」を提唱しています。
 
アライ・ハンドブック
アライ・ハンドブック

ブースを訪れた人たちの反応を見てみると「これから、アライテストを行います」というと「ええ?! 落ちるかも!」と尻込みする人も、言葉を交わしてみると「それなら、できます!」と笑顔に。

「自分はLGBT当事者なので、アライではありません」という人にも「自分とは違うセクシュアルマイノリティーの人たちのことを支援する、という意味もありますよ」と伝えると、積極的に参加していただけました。

DDLブースの様子
DDLブースの様子
DDLブースの様子
DDLブースの様子

電通ダイバーシティ・ラボはこれからも電通らしいソリューションを通して、「ちがい」が価値となる、多様性あふれる豊かな未来の実現を目指します。


●電通ダイバーシティ・ラボ(DDL)

DDLロゴマーク
人権や国籍、年齢、性別やジェンダー、障害の有無、言語や文化の違いなど、「人と人との『ちがい』を大切にする多様性あふれる社会が『豊かな未来』につながる」という考え方に基づいて、電通と電通グループの様々な領域のスペシャリストから結成されたソリューション・ラボです。

多様性あふれる豊かな未来の実現に向け、主に「障害」「ジェンダー」「多文化共生」「ジェネレーション」の4つのテーマを設定して、企業や団体にダイバーシティに関するナレッジや具体的なソリューションを提供しています。
お問い合わせ:
URL: http://www.dentsu.co.jp/ddl/
E-mail: diversity@dentsu.co.jp


●ダイバーシティウェブマガジン「cococolor」とは

cococolorロゴマークcococolorは、人々の違いを、豊かな「個性」として尊重することが、みんなが楽しく暮らせるダイバーシティ社会を形成するヒントになるという信念のもと、電通ダイバーシティ・ラボが運営しているウェブマガジンです。

障害・ジェンダー・年齢・国籍・人種…など様々な切り口から人の多様性に関わるテーマを扱っており、ダイバーシティをより身近なものに変えていくことを目指しています。

プロフィール

  • Asami profile
    阿佐見 綾香
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター 未来創造グループ

    原宿可愛研共同創立者。電通ギャルラボ研究員。若年女子研究を専門とする。
    ストラテジック・プランナーとして、企業や商品・サービスのマーケティングや商品開発、リサーチ、企画プランニング、コミュニケーション戦略立案などを担当。
    電通ダイバーシティ・ラボ研究員としても、マーケティングの最新トピックであるLGBTに取り組み、みんなが楽しく暮らせるダイバーシティ社会の形成を目指す。LGBTを中心として広がる消費に関する調査や、「レインボー消費」に関する研究を重ねる。ダイバーシティウェブマガジンcococolor編集部員兼ライター。
    「LOVEのカタチが変わると消費が変わる」が持論で、LOVEマーケティングを専門としている。

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