新明解「戦略PR」 #40

国内PR活動の優良事例を大募集!「PRアワードグランプリ」大幅刷新で開催

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    井口 理
    株式会社電通パブリックリレーションズ コミュニケーションデザイン局 局長 チーフPRプランナー

さて、広告業界ではカンヌライオンズを筆頭にアワード獲得は熾烈な様相を呈していますよね。もちろんその中にはPRカテゴリーも存在するわけですが、漏れ聞こえるのは「そうはいっても、海外で行われているような大がかりなPRキャンペーンなどは国内では難しいよねぇ。参考にしづらいんだよなぁ」といった嘆き節。そんなこと言うなら、国内でも十分参考にできる事例を探してみましょうよ!ってなことで、今回ご紹介したいのが日本パブリックリレーションズ協会(以下、日本PR協会)が毎年行っている「PRアワードグランプリ」なのです。果たしてその実態やいかに?

キャンペーン規模の大小にとらわれずに、アイデアと工夫に光を当てる

今年で16年目を迎える日本PR協会主催のアワード「PRアワードグランプリ」は、協会会員・非会員を問わず、PR会社や広告会社だけでなく広く一般企業から優良なPR事例を表彰し、業界で共有していこうというもの。今年は昨年の4部門からカテゴリーを拡張して、コーポレート・コミュニケーション、マーケティング・コミュニケーション、ソーシャル・コミュニケーション、インターナル・コミュニケーション、研究・開発の合計5部門で募集を開始しています。

実際、2009年以降には、主たる海外アワードに続々とPRカテゴリーが追加され、日本からも多くのエントリーがあり、また受賞もしています。でも足元の国内アワードを忘れてもらっちゃ困るよね!ってんで、今年は大きな変革がなされたもよう。

日本PR協会の近見竹彦理事長いわく、
「PRの優れた事例を顕彰するPRアワードグランプリ事業ですが、『PRの今とこれから』を指し示すようなアワードにしたいとの思いから、今年は、『プロによるプロの審査』を追求することといたしました。公平で公正な作品審査の実現に向けて審査員の顔触れや審査のプロセスを大きく見直しました。エントリーシートもシンプルで応募しやすいフォーマットに改めました。キャンペーン規模の大小にとらわれずに、アイデアと工夫に光を当てる、そんな審査となることを願っています。昨年を上回る積極的なエントリーをお待ちしています」
とのこと。

確か去年は、全部で57件の応募だったらしいけど、海外アワードに出されている件数を見ればまだまだこっちの応募件数も増えてしかるべきじゃないかしらん。昨年までは応募用素材も映像や企画書など、もろもろたくさん用意が必要でしたが、今年は企画書不要、ムービー不要、まずは所定のフォームを埋めるだけってことで手間もかなり軽減されているようですよ。

審査には博報堂ケトル共同CEOである嶋浩一郎氏が!

ほんじゃその「審査してくれるPRのプロって誰なのよ?」ってんで、今回審査委員長を務めるは、おなじみの博報堂ケトル共同CEOである嶋浩一郎氏。さっそく、その意気込みを聞いてみた。

「実は日本のPR業界には隠れたいい仕事がいっぱいあるんじゃないかと思っています。PRパーソンは黒子に徹するみたいな美徳があるので、今までこういうアワードに応募していなかった方もいるかもしれませんが、日本のPR業界の実力を示すためにもぜひ応募してください。予算の大小、仕事の規模ではなく、小さくてもアイデアが光る仕事は大歓迎。日本のPR業界の将来を示すような仕事を、審査を通じて示していきたいです」

いやー、これは審査も結構白熱するんでないかい? しかも今年は嶋氏含め8人のPR業界、アカデミック界から選出された審査員メンバーが部門縦断して見ていくってことだから、そのあたりの審査プロセスなんかも興味津々ですな。ちなみに各部門とも海外アワードよろしくゴールド、シルバー、ブロンズの順位も付くとのこと。いかがですか、皆さん。ぜひとも腕試しの気持ちで日頃のお仕事応募してみませんか? また最終審査はライブなプレゼンテーションなんかもありますからね。海外にばかり目を向けがちな方も、これ見たらきっと国内PR事例のクオリティーの高さに感心されると思いますよ!

えっ?おまえは審査しないのか、ですって? ええ、ちょっとコラム執筆に追われておりまして…(嘘)。もちろんこの「PRアワードグランプリ」については、結果についてもまた本コラムの方でご紹介していきますんでー。ほいじゃまた!

■スケジュール
•募集締切: 10月31日(月)午後5時30分 必着
•グランプリ候補作選出審査・結果通知 : 11月中旬~下旬
•グランプリ選出審査会・表彰式: 12月7日(水)
※詳しくは日本パブリックリレーションズ協会のウェブサイトで! 

プロフィール

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    井口 理
    株式会社電通パブリックリレーションズ コミュニケーションデザイン局 局長 チーフPRプランナー

    1990年電通PRセンター(現電通パブリックリレーションズ)入社。コミュニケーションデザインを手掛けるチーフPRプランナー。
     
    企業のコーポレートコミュニケーションから、製品・サービスの戦略PR、動画コンテンツを活用したバイラル施策や自治体広報まで、幅広く手掛ける。最近では、熊本県の赤い特産物をアピールするため仕掛けた「くまモンほっぺ紛失事件」のPRプランを手掛け、世界的なPR業界紙「Holmes Report」が主催するアワードで「世界のPRプロジェクト50選」に選出された他、多数の口コミを起こしたキャンペーンとして、世界的な口コミアワードである「WOMMY AWARD」を日本で初めて受賞。Holmes Report「The Innovator 25 Asia-Pacific 2016」(アジア太平洋地域のイノベーター)選出。
    その他「Cannes Lions」「Spikes Asia」PR部門、「SABRE AWARDS ASIA PACIFIC」「PRWeek Awards Asia」「ヤングカンヌPR部門日本代表選考」審査員。2013年6月に「戦略PRの本質~実践のための5つの視点~」(朝日新聞出版)を上梓。自治体PR事例をまとめた「成功17事例で学ぶ自治体PR戦略」(共著:時事通信社)も好評発売中。

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