「共働きパパ」を狙え! #05

共働きパパのリアル、知っておくべき四つのこと

  • Koizumi kinji pr
    小泉 健二
    電通 マーケティングソリューション局

共働きパパとその家族をターゲットとする「パパラボ」は、調査やヒアリングを通してパパの本音やリアルな姿を探っています。今回は、保育園の保護者向けフリーマガジン「Hanakoママ」読者の共働きパパに対し、インタビューを行いました。

パパラボ#5 イラスト
川田さん
30代後半
建設会社 勤務
看護師
6歳と4歳
ダブルスパパ

中野さん
40代前半
IT企業 勤務
雑誌編集
8歳と3歳
全方位パパ
寺井さん
30代前半
製薬会社 勤務
公務員
4歳と1歳
ダブルスパパ
茂瀬さん
30代後半
ソフトウェア開発会社 勤務
会社員
4歳と2歳
ダブルスパパ
※上から順に名前、年代、業種、奥さまの職業、子どもの年齢、パパのタイプで当てはまるもの

家事・育児の分担状況や、買い物行動、趣味などのテーマで話を伺った結果、大きく以下の四つの発見がありました。

共働きパパ四つのFindings

※記事に登場する「パパ」「ママ」は共働きの方を指します。

Findings 1 パパの家事は「カイゼン」型

今回集まってもらったパパたちは、どんな家事を担当しているのでしょうか?

「休日の料理全般は自分。妻は料理があまり好きではないので、片付けまで全て自分の担当です。料理はプロセスを考えて合理的に進めるのが楽しい。片付けは食洗機を使いますが、汚れがしっかり落ちてたくさんの食器を一度に洗える、ベストな入れ方を試行錯誤して編み出しました」(川田さん)

「アイロンかけが得意です。キレイにかけるのが難しいシャツも、どこをどういうふうにかけていけばベストな仕上がりになるか、やり方を極めています。今では朝に、妻のシャツもアイロンかけするくらいです」(中野さん)

家事を積極的にこなす共働きパパの多くは、いかに労力をかけず仕上がりの精度を高めるか、どうしたらスピードとクオリティーの両立ができるかなど、試行錯誤を繰り返して、家事のカイゼンを行っているようです。家事も仕事の一部と捉え、効率性、合理性を高めていく姿が見られます。

Findings 2 ママに「勝てる」領域を探す

「今日はパパがごはんをつくるよって言うと、子どものテンションが上がるんです。プレッシャーになりますが、自分の価値が認められたようで素直にうれしいですよね」(茂瀬さん)

「英語とか普段の勉強で質問があると、子どもは自分の方に聞いてくるんです。パパの方が答えられるからって」(寺井さん)

どうもイマドキのパパたちは、ママに対して「勝ち負け」を気にしているようです。そこには、子どもや妻に頼られたい、存在を認められたいという思いがあることをパパたちはこっそり教えてくれました。ふだん家の中で自分より圧倒的に大きい存在感を示すママの前で、どうしたら自分らしく、家庭でも価値ある存在になれるか、そんなことを考えているパパの姿が浮かび上がってきます。

Findings 3 忙しい夫婦だからこそ「話し合い消費」

ちょっと高額なモノを買うとき、共働きファミリーはどんなふうに意思決定しているのでしょうか。普段の支出について「財布も別々だし、お互いのお金の使い方についてあまり干渉しないようにしている」と話すパパたちですが、家族での買い物はちょっと違うようです。

「妻は流行しているからとかデザインが好みだからといった観点で、自分は製品スペックとかどんな仕様かといった観点で、お互いの意見を言うことが多いです。最終的には二人で話し合って、落としどころを見つける感じ」(川田さん)

「一緒にお店に気になるものを見に行って、あれこれ話しながら、これ買おうぜ、みたいな感じで選ぶ」(茂瀬さん)

「夫婦で話す」ことを重視するパパが多いようです。普段は仕事、家事、育児に追われてなかなかゆっくり夫婦で話す機会を持ちづらい共働きだからこそ、「会話すること」の重要性を分かっているのかもしれません。家族の大きな買い物をするときには、「きちんとお互いの意見を確認する」「話し合いで落としどころを見つける」ことで、選択の納得性を上げ、より良い買いものをしようという意識があるようです。

Findings 4 オレの趣味から、家族の趣味へ

「子ども生まれてからはサーフィンに行ってないですね」(中野さん)

「趣味でDJをやっていましたが、ターンテーブルは危ないので全部売りました」(寺井さん)

パパたちが口をそろえて言うのは、子どもが生まれたことでそれまでの趣味をキッパリやめたこと。しかし、それが原因でストレスを感じている様子はあまり見られません。というのも、パパになっても楽しめる新たな趣味を見つけているからです。

「キックボクシングに親子で行っています。最初は妻と子どもが習い始めたのですが、私も一度私が体験してからハマってしまって。週に1回は参加しています」(中野さん)

「子どもとキャンプがしたくて、ついに実現させました。キャンプの良いところは、何もすることがないこと。親子で会話するしかないから、家族の絆が深まります」(川田さん)

自分だけ楽しんでいた独身時代を超えて、「親子で楽しめる」趣味が求められているようです。

共働きだからこそ、深まるチーム力

「共働きをして良かったことは?」と聞くと、「お互いの気持ちが分かるようになった」という声が複数の人から挙がる一方で、「子どもにとって共働きが良いことなのかは分からない」という率直な声もありました。

「妻は働きたいと思っているし、僕も働いてもらいたいので、その通りできているのは良いです。でもなんでママが夜いないの、と言われてドキッとするし、ママが悩んでしまうこともあります」(川田さん)

「なるべく“忙しい”を理由にしないことを夫婦でルールにしています」(中野さん)

休日だけではなく、普段から家事育児を妻と分かち合う共働きパパたち。

「家のことは任せた!」とは言えない大変さ、時としてママと過ごす時間が短く寂しがる子どもへの対応など、自分の親も経験していないような新たな悩みに直面することもあるようです。

それでも、仕事の苦労も、日々の育児や家事の苦労も妻と分かち合えるからこそ、共に力を合わせ、よりチーム力のある家族像をつくり上げている様子がうかがえました。

いかがでしたでしょうか。

ママと協同して主体的に家族を回していく共働きパパは、家族消費にも大きく関わっている様子がインタビューを通してもうかがえました。かつては、ママだけ狙えばよかったカテゴリーも、パパも含めてマーケティングを考えることで、新たな家族の需要を開拓できるとパパラボは考えます。今後も定期的に情報を発信していきますので、ご期待ください。

 

プロフィール

  • Koizumi kinji pr
    小泉 健二
    電通 マーケティングソリューション局

    ストラテジックプランナー。生活者インサイトを起点としたプランニングを行う。共働きパパを対象としたプロジェクト「パパラボ」の研究員として、コンサルティング、コミュニケーションプランニング、メディア開発などに従事。1児の新米パパ。

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