MWC2017から得た五つの示唆 #05

ビデオコンテンツは、モバイルの新しい領域に

  • Sabrina
    Sabrina Rodriguez
    サブリナ・ロドリゲス
    電通イージス・ネットワーク ソーシャルメディア&コンテンツ部門 グローバル責任者

モバイル領域で世界最大級の展示会「モバイル・ワールド・コングレス」(MWC)が2月27日~3月2日、スペイン・バルセロナで開催された。この連載では、私が本展示会で得た五つの示唆について解説してきた。

最終回は、ビデオコンテンツがモバイルの新しい領域として注目されているということだ。

MWCで無視できない話題はコンテンツ、特にビデオコンテンツだった。Netflix最高経営責任者リード・ヘイスティングス氏が、初日の締めくくりのキーノートスピーカーだという事実は、この新しいコンテンツマーケティングの時代が、モバイル業界といかに密接に関連するかを示すものだ。もちろん低品質のコンテンツは論外だ。15秒のソーシャルビデオであれ、10分間のモバイルエピソードやNetflixのエピックシリーズであれ、ユーザーが見たいと思う高品質なコンテンツが重要だ。そのアプローチは、プレミアム・エンタテイメントコンテンツの制作・配信を行うDANのThe StoryLabの活動と同じものだ。

必ずしも “新しい”ニュースではないが、この話題がカンファレンスで議論されていることは新鮮だった。放送からパーソナルな経験への移行は明らかに重要なメッセージだったが、ニューヨーク・タイムズ紙のインタラクティブニュース編集者、マーク・ラバレー氏は、さらに進んだコメントをした。それは、「もしあなたがFacebook、Google、Snapchatのような巨大テック企業でないなら、あなたの活路はニッチでターゲットを絞った広告ビジネスだ(If you’re not Facebook, Google or Snapchat, You’re a niche advertising business)」というもの。 

Content&Mediaのグローバル・イノベーションパネルセッションでの ニューヨーク・タイムズのラバレー氏(中央)
Content&Mediaのグローバル・イノベーションパネルセッションでの ニューヨーク・タイムズのラバレー氏(写真右から4人目)

中国の情報通信企業ファーウェイの輪番CEO兼副会長エリック・シュー氏は、ビデオは顧客エンゲージメントとロイヤルティーの主要な推進役であると強調した。また、Netflix最高経営責任者リード・ヘイスティングス氏が指摘しているように、グローバルな好みを持つ聴衆が増えていることも重要だ。例えば麻薬王と取締捜査官達の戦いを描いた人気ドラマシリーズ「ナルコス」は、フランス人が制作し、ブラジル人スターが出演。コロンビアが舞台だが、世界中の視聴者を魅了している。われわれはビデオコンテンツの新しい時代の最先端にいる。ヘイスティングス氏は言う。「20年後われわれはどこにいるのだろう。もしかしたら、人間よりもAIを楽しませる時代になっているかもしれない! 」と。

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第1日目最後の基調講演で語るNetflixのヘイスティングス氏

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プロフィール

  • Sabrina
    Sabrina Rodriguez
    サブリナ・ロドリゲス
    電通イージス・ネットワーク ソーシャルメディア&コンテンツ部門 グローバル責任者

    2020年までにビジネスの100%をデジタルエコノミーに即したものにするという電通イージス・ネットワーク(DAN)のビジネス目標達成のため、グローバルなソーシャルメディア&コンテンツ戦略の構築を担う。全世界のDANのエリアおよびブランドに対し、戦略的サポートとツールキットを提供している。通信業界、金融業界におけるデジタルとソーシャルメディア領域の豊富な経歴を経て、16年10月にDANに加わった。

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