スポリューション #01

【 スポーツ × ソリューション 】 

スポーツの価値拡張がもたらす、 

ビッグビジネスチャンス 

スポーツコンテンツをメディア枠と捉えるだけではなく、ソリューションとしても捉えることで、新しいビジネスチャンスを生み出すことにトライしているソリューションユニット「SPOLUTION(スポリューション)」チーム。そのチームメンバーたちが、それぞれの視点から、これからのスポーツ関連のビジネスチャンスについて、リレーコラム形式でご紹介します。

皆さま、はじめまして。「スポリューション」チームの小布施典孝と申します。

まず第1回は、「なぜ今、あらためてスポーツなのか」について、お話をさせていただければと思います。

ちょうどソチ五輪が終わったところですが、スポーツビジネスといえば、商業五輪といわれた1980年代のロサンゼルスオリンピック以来スポーツコンテンツを”メディア物件”として取引するビジネスが急速に発展し、今や、かなり成熟したビジネスとなりました。

そうした中で、実は去年、ある著名な経営者の方と話をした時にも、こんな話題になりました。

「まだみんな気付いてないが、これからスポーツは、もう一度、必ず来る。企業は、なるべく早く投資をするべきだ」

なぜ今、あらためてスポーツなのでしょうか?

もちろん、2020年の東京五輪開催決定による盛り上がりも、強力な一因だと思います。

しかし、実はそれだけが理由ではないと、私たちは考えています。

 

ひとつは、テクノロジーの進化です。

 

私たちの持っている調査データでは、若者になればなるほど、テレビとスマホの両方を使うダブルスクリーン観戦が、当たり前の視聴態度になってきています。また、スポーツは、実はビッグデータの宝庫でもあります。トラッキング技術の向上にも支えられる形で、このビッグデータを駆使した、新しい視聴体験に大きなチャンスが生まれることは、容易に想像されます。

(私たちのチームでは、これを「拡張観戦」と名付けて研究しています。)

そして、NikeのFuelBandしかり、Google Glassしかりの、ウェアラブルデバイスの登場です。

今年のCES(アメリカの国際家電見本市)でも、多くのプロトタイプが出展されていましたが、このフィジカルテクノロジー市場は、これまで未開の大陸といわれていた分野であり、人の動きと密接に関係しているウェアラブルデバイスが発達するほどにスポーツログ(行動データ)を活用する新しいビジネスやソリューションが求められ、非常に大きなビジネスチャンスがあると考えられます。

 

次に、ライフスタイルです。

 

中国の知人に聞いたところ、まだ中国ではランニングをするという習慣はそんなに根付いていないとのことで、それは成熟国の習慣なのでは?と言っていました。

日本では、昨今、皇居ランがはやっていたり、自転車通勤というスタイルも浸透しだしたりと、カラダを動かすライフスタイルがエコでオシャレなものとして定着し始めています。

社会が成熟するほどに外見をメークアップするビューティーから内面からあふれるインナービューティーをも求めるようになり、オーガニックな食習慣とも結びつきながら、カラダを動かすライフスタイルは、さらに世の中に根付くはずです。

私たちの持っているデータから読み解くと、ここ数年で、カラダを動かすようになった世代はアラサー女子と、40・50代男性であり、この2つのターゲットを、私たちはそれぞれ、スポーツでリア充(現実の生活が充実している人)をアピールする「スポ充女子」と喜びのサードプレースを求める「第2の自分探し族」と命名しています。

共に、社会的影響力が高く、人数的にも拡大傾向にあることからマーケティング上、非常に有望なターゲット層だと考えられます。

 

そして、グローバルです。

 

そもそもスポーツコンテンツはアイドルやミュージシャンのような、はやりすたりが少ないコンテンツであるがゆえに、経営的には投資リスクの低いコンテンツであります。

と、同時に、スポーツがもたらす感動というものは世界共通だからこそ、ノンバーバルなグローバル言語である、と捉えることができます。

従って、これから海外に打って出るグローバル経営を目指す会社にとっては魅力的な投資コンテンツであることは間違いありません。

さらに、日本がこのまま、世界に先駆けて高齢化社会に突入すればするほど、いつまでも若々しく、健康的でいたいというアクティブヘルシーライフの需要が高まるはずで、しかも、そこでの施策は、今後日本が世界に輸出できるものになる可能性を秘めています。

としたときに、その市場において競争力をつける手段としてのスポーツスポンサードは、今後大きな価値を持ってくるはずです。

また一方で、グローバルの逆のローカルでも、スポーツの力は注目されています。

地方には、使われていないスポーツ施設が実は多く存在し、なおかつ、都会に住む人から見れば魅力的なおいしい空気と、水と、食材が豊富にあります。

こうしたところに目をつけたスポーツツーリズムや、スポーツ街おこしも今、大きなトレンドとなりつつあり、ビジネスチャンスが生まれつつあります。

 

さらに、教育の分野でも知識詰め込みの教育ではなくカラダを動かすことを重視するスポーツ幼稚園がブームになっていたり、富裕層、経営層の間でトライアスロンがブームになっていたりなど、スポーツ関連の多くの事象が盛り上がってきています。

もしかすると、これらの根底にあるのは、

  • 途上国→カラダを動かす(ブルーカラー中心)
  • 成長国→カラダではなくアタマを動かす(ホワイトカラー中心)
  • 成熟国→アタマを動かすためにカラダを動かす(クリエーティブクラスの台頭) 

 

という、世の中における、大きな回帰潮流かもしれません。

 

とにもかくにも、こうした世の中の大きなうねりの中で、今スポーツは、新しいフェーズに突入しようとしていることだけは間違いなく、

【スポーツ×テクノロジー】

【スポーツ×アラサー女子】

【スポーツ×ビッグデータ】

【スポーツ×高齢化社会】

【スポーツ×教育】

【スポーツ×グローバル】

【スポーツ×ローカル】

【スポーツ×ビューティー】…

などなど、スポーツが持っている価値を拡張し、周辺市場と掛け合わせることによって大きなビジネスチャンスが生まれようとしています。

だからこそ私たち「スポリューション」チームは、さまざまなステークホルダーとの関係値を持っている広告会社だからこそできるソリューションを提供することで、これらのビジネスチャンスをものにするお手伝いができればと思っています。
次回以降は、より具体的に、一つ一つのテーマを深堀りしていきたいと思います。

★「スポリューション」チームとは?

スポーツコンテンツを、「メディア物件」として捉えるだけではなく、事業課題や、プロジェクト課題を解決するための「ソリューション」として捉え、企画する電通社内ユニットです。
チーム内には、スポーツプランニングの実績が豊富な、戦略プランナー、プロモーションプランナー、コピーライター、アートディレクター、テクノロジスト、コンサルタント、プロデューサーなど、多種多様な人材をそろえており、ソリューションディレクター制によって、「表現のアイデア」だけでなく、「解決策のアイデア」を、ワンストップでご提供いたします。

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プロフィール

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    小布施 典孝
    企画プランナー
    事業戦略、新商品開発、CM、プロモーション、ウェブ、アプリ、店頭、戦略PR、イベントなど、さまざまな領域での企画作業に従事。社内では、「原体験デザイン」「逆算型商品開発」というメソッドを開発するとともに、スポーツをソリューションにするユニットを立ち上げ、現在活動中。カンヌイノベーション部門ショートリスト、スパイクスアジアブロンズ受賞、アフリカ最高峰キリマンジャロ登頂。全日本大学野球選手権・優勝。

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