広告同人誌こみゅしふ〜僕と野良袋の思考的冒険〜 #09

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    並河 進
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター ソーシャルデザイナー/クリエーティブ・ディレクター/コピーライター

野良袋:ちょっとここまでの話を復習してみよう。

並河:はい。

野良袋:広告会社の役割は、お金とモノの交換を促進する存在から、価値と価値の交換を促進する存在へと変わるのではないか、という話だった。

並河:そうですね。

野良袋:そして、その価値とは、今この瞬間の価値だけでなく、潜在的に眠っている価値も含まれるということだ。

並河:はい。

野良袋:こうしたことを「シフト」という考え方で整理してみると、分かりやすい。

並河:「お金とモノの交換を促進する存在→価値と価値の交換を促進する存在へ」、「今この瞬間の価値→潜在的に眠っている未来の価値へ」……。
遂にきましたね。「シフト」が。この連載の名前が、コミュニケーションシフト、略して、こみゅしふ、ですもんね。働き方のシフト、エネルギーのシフトなど、今いろんなところでシフトが謳われていますよね。

野良袋:そうしたムーブメントは人間界では以前からあった。いちばん大きなムーブメントは、2009年9月、アーヴィン・ラズロ博士やゴルバチョフ元大統領らが、持続可能で平和な社会に向けて、一つの宣言を出したことだ。

並河:それが、ワールドシフトですね。

野良袋:そう、ちなみに、ラズロ博士は、そのワールドシフトという著書の中で「アカシックフィールド」という概念を提示していて、それは、「世界中のすべての情報が記された場所」を意味するんだ。

並河:世界中のすべての情報が記された場所? そんなのあるんですか?

野良袋:概念だからな。あるだろう。もしも、そうした概念を、今の人々が必要としたならな。
で、「個人意識→宇宙意識へ」となるわけだが、その話は、今は横においておこう。
とにかく、「現状→未来」を「→」を使って可視化していくと、ものごとがシンプルに整理される。次週からは、広告における「現在→未来」のシフトをいろいろな切り口で見ていこう。

並河:いよいよ、最終回が近づいてきた予感がします。

野良袋:……と、その前に。来週は、まず、フィリップ・コトラーの「マーケティング3.0」をはじめ、いままで広告の世界で言われてきた「シフト」をざっとおさらいするか。

並河:了解です!

プロフィール

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    並河 進
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター ソーシャルデザイナー/クリエーティブ・ディレクター/コピーライター

    1973年生まれ。
    電通ソーシャル・デザイン・エンジン代表。
    社会貢献と企業をつなぐソーシャル・プロジェクトを数多く手掛ける。「電通ギャルラボ」代表。ワールドシフト・ネットワーク・ジャパン・クリエーティブディレクター。上智大学大学院、東京工芸大学非常勤講師。受賞歴に、ACCシルバー、TCC新人賞、読売広告大賞など。著書に『下駄箱のラブレター』(ポプラ社)、『しろくまくんどうして?』(朝日新聞出版)、『ハッピーバースデイ 3.11』(飛鳥新社)、『Social Design 社会をちょっとよくするプロジェクトのつくりかた』(木楽舎)他。

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