デジタルの旬 #06

未来の車や家電は

ダウンロードで進化する?

ものづくりの現場から見たIoT

~Moff 代表取締役 高萩昭範氏

  • Takahagi a pr
    高萩 昭範
    株式会社Moff 代表取締役
デジタルの旬
 

IoT(Internet of Things)、つまり「モノのインターネット」。情報端末だけでなく、家電や車さらにはアクセサリー・衣服など、ありとあらゆるものがネットにつながっていくという概念で、言葉としては以前からあるものだが、今年になってにわかに注目が集まってきた。その注目の背景は何なのか。どのような課題や可能性を持っているのか。「ウエアラブルおもちゃ」というユニークな製品を手掛けるMoffの高萩昭範氏に、スタートアップ企業の現場の視点から語ってもらった。
(聞き手: 電通デジタル・ビジネス局計画推進部長 小野裕三)

未来の車や家電はダウンロードで進化する? ~ものづくりの現場から見たIoT~

 
 
  Moff 代表取締役/高萩昭範氏
 
Moff 代表取締役

高萩昭範氏

コンサルティング会社、外資系自動車メーカー、外資系食品メーカー勤務を経て、「ものアプリハッカソン」への参加をきっかけとして、2013年にウエアラブルデバイスの開発を目指すMoffを設立。

 

今年になってIoTが注目されている背景とは

 

——最近IoTが流行のようになっていますが、どのように感じていますか。

高萩:今年に入ってIoTが急に注目されるようになった感じはしますが、そもそも僕らのものづくりの基本テーマが、ソフトウエアやクラウドなど、いかに製品をネットとつながったものにするかでした。13年1月にシリコンバレーで僕らの取り組みをプレゼンした際に、世界中のスタートアップをデータベース化した「CrunchBase」という企業の創業者、マット・カウフマン氏から「ソフトウエアやネットを中心としたハードウエアの時代が来る」というフィードバックをもらいました。その流れは確実に来ると考え、ずっと取り組んでいます。その取り組みが、今年になってIoTというジャンルに世の中でカテゴライズされるようになったという印象です。

――今回発売するウエアラブルおもちゃ「Moff  Band(モフバンド)」の特長を簡単に教えていただけますか。

  Moff Bandは使う人の動きをアプリで解析し、新しい遊びの体験を提供するウエアラブルデバイス
 
「Moff Band」は使う人の動きをアプリで解析し、新しい遊びの体験を提供するウエアラブルデバイス

高萩:自分の動き全てをおもちゃに変えるというのがコンセプトです。スマートフォン(スマホ)にアプリをダウンロードし、それとBluetoothで接続した腕時計型のMoff  Bandを腕に着け、例えばピストルを撃つジェスチャーをすればピストルの音がします。剣を振るジェスチャーをすれば剣の音が、ドラムをたたくジェスチャーをすればドラムの音がします。ドラムの場合は空中での場所も認識して、この空間をたたけばドラムの音、この空間をたたけばシンバルの音というふうに演奏し分けることもできます。これは、ハードウエアデバイスの動きをアプリで解析して、何らかの効果とひも付けて体験をつくるという仕組みになっています。アプリ側の設定を変えるだけで機能を拡張できるのが特長で、アプリをダウンロードすればどんなおもちゃにも変化することができます。これからもどんどんアプリを増やしていきますが、それは自分たちでつくる場合もありますし、いろいろな方を巻き込んでつくっていくことも考えています。ソフトウエアを変えるだけで拡張できるということには、いろいろな方と連携できるという恩恵があります。

――例えば、ネットにつながったLED電球といったユニークなものなど、世の中では既にいろいろなIoT関連の製品が発表されていますが、その中で特に興味を感じたものはありますか。

高萩:IoTという概念には不明確な部分もありますが、意識しているのは、「たまごっち」の展開です。世界中で何千万個も売れ、ある程度時間がたつとブームが過ぎ去ってしまったわけですが、実はその理由はブーム最盛期にネットにつながっていなかったからだと思います。カウフマン氏にも言われましたが、その当時にたまごっちがネットやアプリにつながっていたなら、どんどん違うものに変化させていくことができたはずです。重要なのは、たまごっちのように、みんなに使ってもらえる手軽さがあることです。それ以外にも、昔に流行したものが、もしネットやアプリにつながっていたらどう変化しただろうということは意識しています。ネットやアプリにつながるメリットは拡張性だと思います。高額な専用の電子機器を買わなくても拡張性があれば一つの機器でさまざまなことができます。おもちゃも同じで、リアルなモノを買わなくても同じ体験ができるわけです。子どもはモノが欲しいわけではなく、体験が欲しいのです。

――IoTという言葉自体は実は1999年からあったようで、IoT的なサービスの先駆的事例もなかったわけではないのですが、あまり盛り上がりませんでした。それが今年になり、突然IoTという言葉が盛り上がり始めたのはなぜでしょう。

高萩:スマホを多くの人が持つようになったことと、消費電力の低い近距離無線通信規格「Bluetooth Low Energy(Bluetooth Smart)」が出てきたことの2点があると思います。他にいろいろ要素はあると思いますが、僕らが見ているのはそのような部分です。

――なるほど、処理能力の高いデバイスの普及と、近距離通信のハードルが下がったことが大きいということですね。

高萩:そうです。誰もがスマホでアプリを使えるようになり、Bluetooth Low Energyで現実的な価格になったという、ちょうどいいタイミングが今年だったのだと思います。スマホの処理能力は高いですし、Bluetooth Low Energyはモジュールとセンサーがセットになったキットが簡単に手に入るので、とにかくつなげてみて、いろいろな検証ができます。

――IoTに関連しては、モノ同士が語るM2M(Machine to Machine)やモノが人に対して働き掛けるM2P(Machine to People)といったいくつかの側面がありますが、そのような観点ではどこに注目していますか。

高萩:M2P、つまりモノから人へという部分に非常に興味があります。モノが人にメッセージを伝えてくれるというよりも、人が思っていることや考えていることを、モノが先回りしてやってくれるというイメージを考えています。

――海外では、グーグルがロボット関連企業を買収するなどして話題になっています。

高萩:米国の西海岸に行くこともよくありますが、あちらはすごく積極的に動いていて、もう一巡している感じがします。つまり、デバイスなどは一通り出尽くしたので、次の展開をどうするかという段階です。もはや夢を語るというのではなく、次にどこを狙っていくのかという現実的な議論で、もう既に実践フェーズです。

ハードウエア+サービスという発想の転換が必要

 

――IoTは「ハードウエアの価値の再定義」あるいは「インターネットの再定義」であると指摘する人もいますが、どうでしょう。

高萩:おそらく、どこの業界の出身かによって見え方が違うと思います。僕自身は自動車業界でのものづくり出身ですので、その視点からいうと、ハードウエアの概念が大きく変わったという意識を持っています。これからは、ハード単体でものをつくるということはなく、ハードウエアを部品リッチ、機能リッチにして高機能化していくということもないでしょう。むしろ、ソフトウエアの部分に注力し、ハードウエアはそのソフトを動かすためにどれだけ最適化できるかという考え方になると思います。

――ハードウエア自体の大きな方向転換という感じでしょうか。

高萩:どちらかというとハードウエアが担っていた部分がソフトウエアに置き換わって、拡張性が高くなってコストも非常に安価になったというイメージです。例えば、自動車は機械部品の塊でしたが、2000年代半ばに外資系自動車メーカーが初めてブレーキ制御をソフトウエアで行いました。当時はリコールなどもあり基幹部品をソフトウエアで制御することの安全性について議論がありましたが、今はどこのメーカーも当たり前のようにやっています。ソフトウエア化が進んで、オンラインにつなげばアップデートできるようになって、機能追加やバグの修正が行えるようになってくるわけです。そうすると、ハードは人間との接点としてあるだけで、機能や価値はどちらかというとソフトが提供する、またはオンラインを経由して追加していくという時代になってきます。僕は、ハードウエアもこれからはハード+サービスというフレームで考える必要があると思っています。もちろん、既存のハードウエアでもメンテナンスやアフターケアがあったのですが、ネットにつながるといつでもアップデートやコミュニケーションができるので、その比重が大きくなって継続的なサービスの接点が強くなるのです。

――なるほど。それでは「インターネットの再定義」という指摘についてはどうでしょう。

高萩:おそらくネット業界の側の人にとっては、リアルなところにどんどん進出できているという感覚だと思っています。リアルな人とモノが直接つながることは、今までのネットでは十分にはできていなかったですが、ハードウエアが絡むことでつなげられるようになったのは確かです。

――既存の産業の側から見ると、ネットが既存の産業を侵食していくような、ある種の脅威に感じている部分もあるのではないでしょうか。

高萩:やはり脅威ではあるでしょう。自動車でいえば、幾つかの部品やコントロールユニットはソフトウエアに置き換えることができると思いますし、ハンドルももはや必要ないかもしれません。既存のものがソフトに置き換えられるということが具体的に見えてきています。これからは、自動車を買い替えるのではなくエンジン機能をダウンロードするということもあるでしょう。いろいろと制約があるので簡単ではないですが、そうなったら面白いですよね。

――なるほど。ソフトウエアをダウンロードしたら車の燃費が良くなるとか、あり得ますよね。自動車業界ではグーグルやアップルなどの影響が大きくなってきて大きな転換点だともいわれています。

高萩:例えば、グーグルは自動運転に対して積極的に取り組んでいますが、自動車業界でも昔からオートパーキングなどに取り組んできたわけで、今の動きもその延長線上にあると思います。ですが、自動車はキング・オブ・ハードウエアなので、本格的に参入しようとすると、設備投資と人員とノウハウの蓄積が必要になりますし、人の命が関わるので法規的な問題なども大きく影響してくるでしょう。ただ、自動車にはそれぞれセンターコントロールユニットがあるので、そういった根幹部分がグーグルやアップルのOSで動くとなると大きく変わってくる可能性はあります。理論上はネットが入った方がいいこともたくさんありますから。既に飛行機は自動操縦をしているわけですし、やはり業界的に見ると、ブレーキシステムのソフトウエア化が大きなトピックだったと思います。

――自動車業界以外に、これから大きく変わっていくと思うところはありますか。

高萩:ファクトベースでいうと、米国ではスポーツ業界が明らかに変わりつつあります。ウエアラブルでデータを取って、データに基づいた指示、戦略構築、健康管理などが可能になっています。例えば、筋肉の使い方を可視化することで、けがを防いだり、パフォーマンスを上げたりする方法など、データに基づいてアスリートにアドバイスするための材料がそろってきています。

これからの製造業に求められる「エコシステム」の発想

 

――今、IoTで注目されるウエアラブルデバイスにはメガネ型や腕時計型、リング型、コンタクトレンズ型などいろいろな形がありますね。

高萩:ウエアラブルのカンファレンスでもいろいろ展示されていましたが、その中でも形態では服が多く、主にヘルスケア関連の機能を搭載しています。面白いものではマウスピースがありました。アメフトの選手が身に着けて、プレー中の状態、特に衝撃を測定し、故障やけがなどの管理をするというものです。歩くことを補助する人工知能搭載のローラースケートのような靴もありました。

――脳波で動かすウエアラブルデバイスなどもあります。

高萩:脳波系は見かけがサイケデリックで、特に海外のものはメカメカしく、SFのようなごつい感じになりますが、頭に着けたネコ型の耳が動く「necomimi」みたいなものがつくれるのは日本のいいところだと思います。ただ、脳波系はまだどのように使っていくのかが見えていない感じですね。

それと、ウエアラブルで課題になっているのが「アキュレシー」(正確性)の部分で、データを取るといっても、本当に人間が思っているような正確なものが取れているのか、例えば同じデータを取得しても、着けるデバイスによってその値が違うといった問題もあります。

――ウエアラブルデバイスが進化していくと、情報端末のユーザーインターフェースも変わっていくと思うのですが。

高萩:それは非常に意識しているテーマです。何かする時にいちいちパソコンを立ち上げて、コマンドを入力するといったことは不要になると考えています。人間が意識していることや行動などからコンピューターが判断し、あるいは予測してコマンドを動かすことになれば、わざわざコンピューターに指示する必要はなくなります。以前にユビキタスという言葉が注目を集めていた時に、ユビキタスの理想形は人間がコンピューターの存在を意識しないことだといわれていましたが、それと基本的には変わっていないと思います。

――そのような背景を踏まえると、製造業の企業の在り方もこれから変わってきそうですね。

高萩:設計思想が変わってくるでしょう。ハードウエアのテクノロジーを追求する思想から、ソフトウエア、クラウド、ネットを組み合わせてどのようにつないでいくのか、つながりが生まれるエコシステムをどのようにつくっていくのかという考え方にしていく必要があるのだと思います。

――確かに製造業においては、ネット業界でよくいわれるような「エコシステム」という発想はあまりないのかもしれません。

高萩:ハードウエア、ソフトウエア、クラウドを全体としてどのように機能させていくか、考え方やマインドは変えざるを得ないと思います。僕たちがウエアラブルのプロダクトの話をする時に、どうしてデバイス側にもっと機能がないのかといわれるのですが、僕らにしてみれば、それはソフト側でやった方がいいと考える。その部分で議論がかみ合わなくなることも多いです。ハードウエアはユーザーとの接点としていかに機能するのかが重要なのだから、デザインや使いやすさに比重を置いて、その上で機能的な部分についてはハード側でやるのかソフト側でやるのかという発想が必要になってくると思います。センサーや自動認識などによって人工知能がハードを操作するようになったら、これまでたくさん付いていたボタンも必要なくなるかもしれません。僕自身、メーカーで企画からローンチまで全体を見ていましたが、その時の意識とは大きく違っていると感じます。

――日本の製造業に元気がないといわれて久しいですが、IoTの周辺でも米国などのスタートアップ企業が多いですね。

高萩:日本企業の方と話をしていると、ハードウエアに関わることを聞かれる比重が大きいですね。ものづくりの世界ではハードウエアリッチにしたくなりますけど、IoTの世界ではその衝動をいかに抑えるかが重要になるのだと思います。

アイデアとものづくりを結ぶ、クラウドファンディングやハッカソン

 

――建設機器のコマツが「KOMTRAX」というサービスを提供しています。建設機器をネットワークにつないでメンテナンスするためのサービスですが、面白いのは、そのサービスを通して建設機器の稼働状況を見ると、その地域の景気が分かり需要予測までできてしまうところです。このように、いろいろとモノをつないでいくと、これまで想定していなかったマーケティングの新しい手法が生まれることもあると思いますが、どうでしょうか。

高萩:そうですね。マーケティングという観点からも考えていることがあります。モバイルを使用して何かコミュニケーションを展開しようとすると、バナー広告を出すなど視覚的なアプローチになりますが、それでは実際のプロダクトの体感はできません。しかし、自動車などリアルなモノはいかに体感できるかが重要だと思います。そこでウエアラブルデバイスを活用すれば、例えばハンドルを回す動きや実際に運転しているような感覚などの体感が可能になります。つまり、エンジン音とか動きなども合わせて実際に試乗しているような感覚が提供できるわけです。今までのインターネットでは見るだけでしたが、それが五感で体感でき、リアリティーを持ってシミュレーションできたりする。どこかの場所に行かなくても行った体験ができる、モノがなくてもモノを持っているような体験ができるといった取り組みも広がっています。

――Moffは米国のクラウドファンディング・プラットフォーム「Kickstarter」を活用して事業化したそうですが、Kickstarterはマーケティング手法としても新しい側面があります。

高萩:そうですね。日本にいながら、しかも誰とも会っていないのに海外のお客さんに多くの資金の支援を頂いて、しかもその結果として需要予測ができます。これはクラウドファンディング以外できないですね。さらに、Kickstarterを使ったことで、海外のメディアにもたくさん取り上げてもらえたのは驚きでした。

――ハッカソンにも参加されていますが、ハッカソンはどのように受け止めていますか。

高萩:いろいろな人に出会い、つくりたいものをつくる。それがハッカソンの魅力です。開催する側にもいろいろなメリットがあります。企業がハッカソンを主催して他の人に自社技術をハックしてもらうことで、思いもよらないアウトプットを得ることもできます。気軽につくりたいものをつくるので、新しい発想が生まれる可能性が高いです。

――一般の人のアイデアを集めてものをつくるという取り組みはネット創成期のころからありますが、あまり大きな成功例はなかったような気もします。

高萩:モノ関連の場合、アイデアやプロトタイプをつくったとしても、全体のロードマップで見れば、ほんとに小さな一歩でしかなくて、多くの課題はその先で生まれ、エネルギーが必要になります。一般の人から出された良いアイデアだけあっても、それをどのようにしてつくるのか。そして実際につくろうとするとお金もかかります。

――なるほど。それに比べると、クラウドファンディングやハッカソンはアイデアを出す人がものづくりの過程にも大きな責任を持つわけで、つまりアイデアからそれを形にするまでをうまくつないでいる感じがしますね。

高萩:そうですね。アイデアを持っている人が最終プロトタイプまでつくって、それに対して資金などを提供する側が支援をするかしないかという判断になるので。ものづくりにおいては、アイデアだけでは価値がないと思います。

エコにも効果的なIoT、そしてIoTの未来の姿とは

 

――IoTとエコの関係に関心があるということですが、Moffのおもちゃは一つでたくさんの遊び方ができるので、確かにエコにとっては良い効果をもたらしますね。

高萩:要は機能拡張ができるので、何か新しい機能が欲しくなったら買い替えるという習慣がいらなくなるということです。それと、ソフトウエアが中心なので部品の経年劣化のリスクが下がって、買い替えのサイクルが長くなります。モノをたくさんつくる必要がないということですね。それを実現するには、そもそもどのような価値や効果を出したいかという定義をすることが大事だと思います。モノとしては違うけど、達成したいゴールは同じという考え方になれば、何でもできると思います。例えば、既存の洗濯機をネットにつないでアップデートで洗い方が変わるようにというのは難しいと思いますが、服とデバイスとのインターフェースをどうするかという観点から洗濯機そのものの形を大胆に変えてしまえばいいのです。まずは汎用的にさまざまな動作のできるデバイスに洗濯機を作り替え、その上で、最終の目的として服をきれいにすればよいという定義だけをして、あとはデバイスの動きをソフトウエアで細かく変更できるというふうに発想を転換すれば、いろいろできると思います。

――そうなってくると、これからは家電メーカーがアプリを販売するようなことも可能性としてはありそうですね。

高萩:個人的にはそうなると面白いなと思います。ただ強調したいのは、ハードウエアの形状や、担わせる機能は今と違うと思います。根本的な発想を変える必要があり、そこが重要だと思います。

――IoTが進んだ未来はどのようになっていくと思いますか。

高萩:まず、テクノロジーが進化することで、むしろ電子機器の数が圧倒的に少なくなるかもしれません。また、ウエアラブルの観点からいえば、特別に操作しなくても、こちらがアクションすればそれに対する効果が生まれるようになると思います。それから、例えばクーラーなどはいらなくなることもあり得ます。人間の体感温度が下がり血液の温度を下げればいいのであれば、そうなるようにウエアラブルデバイスが人間の体を直接冷却すればよいので、クーラーで室温自体を下げる必要は必ずしもありません。

――今後IoTが進んでいく中で、課題となることは何だと思いますか。

高萩:もし全てのモノがつながっていくのであれば、ネットにつなぐモジュールがどこまで安価になり、小型化できるか、またバッテリーをどれだけ持たせることができるのかだと思います。ただ、IoTというテクノロジーも重要ですが、最終的なベネフィットにもっと注目してもらえるようになって、お客さん目線で語られるようになっていくとよいと感じます。まだ新しい分野なのでテクノロジーとして語られていますが、そうやって構えなくてもいいような、自然な流れになっていくともっと進んでいくでしょう。

プロフィール

  • Takahagi a pr
    高萩 昭範
    株式会社Moff 代表取締役

    コンサルティング会社、外資系自動車メーカー、外資系食品メーカー勤務を経て、「ものアプリハッカソン」への参加をきっかけとして、年にウエアラブルデバイスの開発を目指すを設立。

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