10代女子のリアル #02

イマドキ成人式は、

着飾る!写メ撮る!友に会う!

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    阿佐見 綾香
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター 未来創造グループ

イマドキ女子のトレンドを研究する原宿可愛研、2回目の連載テーマは、シーズン調査「成人式」。13~20歳女子293人にアンケートを行い、成人式へのモチベーションを探りました!

成人式が「超楽しみ!」

 
 
「成人式は、一生に一度の楽しいイベント!」(専門学校1年・19歳)
 
 
 

一生に一度の晴れ舞台・成人式といえば、人生の大切な“節目”のイベントであることは今も昔も変わりませんが、それ以上に女の子たちにとって、ものすごく楽しみに待ち望んでいるイベントでもあります。原宿可愛研が調べたところ、13~20歳女子の90%以上が、成人式を楽しみにしているという結果が出ました。

グラフ:「成人式が楽しみ!」は9割以上
 

成人式が直前に迫った新成人だけではなく中学・高校生からも、

 
 
「15歳の今からも楽しみ!」(中学3年・15歳)
「今から楽しみな行事」(高校2年・17歳)
 
 
 

という声が聞かれました。

一言で「楽しみにしている」といっても、成人式への関心の持ち方、過ごし方、新成人の特徴などは、時代によって変わっていきます。

私たちが注目するのは、女の子たちが成人式を「楽しみ!」と感じるモチベーションはどんなところからきているのかということ。全国の成人式を直前に控えた19~20歳女子と、成人式がだんだん近づく13~18歳女子たちのキモチに迫ってみましょう。

成人式は「お祭り」のテンション

イマドキ女子の成人式を楽しみにするキモチは、

 
 
「成人式は、みんなでわいわいできる楽しいお祭りのようなもの!大事!」(高校3年・18歳)
「儀式ではあるけれど楽しみなお祭り!」(高校2年・17歳)
「例えるなら友達だけでやるお祭り」(高校1年・16歳)
 
 
 

というように、静かに厳かに大人になる節目の日を待ち望む真面目なテンションよりも、どちからというと楽しい「お祭り」を指折り数えて待つときのテンション高めの感覚が上回るようです。

「着飾る!写メ撮る!友達に会う!」にすべてをかける

成人式で楽しみにしていることは3つ。「着飾ること」「写真を撮ること」「友達に会うこと」です。「成人式は同窓会のようなもの」とは昔からよく言いますが、それよりも「写真を撮ること」の方が一番楽しみだ、という結果になりました。

グラフ:成人式当日、楽しみにしているのは着飾ること、写真を撮ること、友達に会うこと
 

そもそも「思い出づくり」と、コスプレ感覚にも近い非日常な「オシャレ」は女子の大好物。

 
 
「成人式は、可愛く着付けしてもらって写真とったり友達とワイワイ騒ぐ特別な1日」(大学2年・20歳)
「成人式に対する思いは環境によって違うようですが、やっぱり振り袖を着れるのはどんな子も楽しみなようです」(20歳)
 
 
 

それに加えて10代からSNSが当たり前に存在しているこの世代にとって、「自慢」「KY」「イタイ」と思われずに自然に「いいね!」される写真が撮れる機会であることも重要です。
人生に一度の晴れの日にきれいに着飾った姿や、友達と楽しく映っている写真は間違いなく「いいね!」されやすいし、日本女子なら誰でも憧れる華やかな振り袖は「SNSに載せたときに写真が映える」という要件も満たしてくれます。
「記念だから写真を撮る」だけではなく、「SNSで人に見せる」ことを前提に写真を撮るというモチベーションが働くのはイマドキならでは。SNSのなかったころは、家族や親せきなど以外も含めた不特定多数の「人に見せること」は、そもそも目的にないか、あっても一番の目的にはならず、あくまで「自分がその場で、何を得るか」がモチベーションだったので、このキモチは昔と今で少し違ってきている部分なのです。

成人式ってハロウィーンみたい

 
 
「成人式って、ハロウィーンみたいな感じ」20歳)
「ハロウィーンに近いと言われれば確かにそうかも」(20歳)
 
 
 

ここ近年で盛り上がりを見せるハロウィーンの経済効果が、今年はついにバレンタインを超えた!(ハロウィーン1100億円、バレンタイン1080億円 出典:日本記念日協会)と報じられたのが記憶に新しいですが、成人式も実は、そのハロウィーンと同じくらいイマドキの女子たちが求めている要素がぎゅっと詰まったイベントということでしょう。

もちろん「ハロウィーンほど軽く捉えてはいない」けれども、

 
 
「ハロウィーンやクリスマスのような感覚で、準備に時間とお金をかけてそれを楽しむ」(大学2年・20歳)
 
 
 

のが、今風なのです。

準備は1年前から。前撮りで盛り上がる!

成人式の準備は約1年前から始まります。

グラフ:成人式の準備は1年前からスタート
 
 
 
「振り袖はみんな大学1年のときに決めています。そのころにDMが届きます」(大学2年生)
 
 
 

最近では、夏ごろに前撮りをした写真を使って、成人式までの過程を楽しむ女の子が増えています。

 
 
「みんな前撮りしたものをフェイスブックやインスタグラムなどのSNSにアップします。後ろ姿や横顔をプロフィール写真にするのが夏ごろは流行っていました」(大学2年・20歳)
 
 
 

92.0%の女の子が成人式は自分の地元で出席する予定ですが、SNSを介して普段離れた地元の友達とも、地元以外の友達とも、事前にお互いの着る着物をチェックできることが面白く、楽しみのひとつになっているのだそうです。

ちなみに、着物の色はSNSにアップした早い者勝ち。

 
 
「着物の柄や色はかぶりたくないから、早くアップしたもの勝ちというような現象も起きていました」(大学2年生・20歳)
 
 
 

着たいものを着るのではなく、空気を読む。これは、中学生時代に「KY」が流行語大賞になり(2007年)、SNSの台頭と、協調性重視のゆとり教育のはざまで「空気を読む」技術を磨きながら生きてきた、イマドキ新成人ならではの処世術です。

コスパ重視で振り袖はレンタル

昨今は花魁(おいらん)を模した成人式衣装などが話題に取り上げられることも多くなっています。

 
 
「振り袖のカタログにど派手な水商売っぽい着物が掲載されているのも事実」(大学2年・20歳)
 
 
 

しかし、ほとんどのイマドキ新成人は、96%がオーソドックスな振り袖での出席を予定。基本的には変に目立って出る杭になりたくないのが、イマドキ多数派のキモチなのです。

また、その着物はレンタルする人(44%)が一番多く、購入する人(28%)と親族から引き継ぐ人(24%)を大きく上回ります。

グラフ:今の主流はレンタル
 

いろいろな娯楽・商品・サービスの選択肢が増えた現代の女子は、なかなか1つのことに予算を集中投下したがらない傾向があるのです。

 
 
「成人式にお金をかけるなら、そのお金で海外へ行かせてほしいと考える子もいる。親は着てほしいと思うものだけれど、今の子の方が現実的なんだと思います」(大学2年生・20歳)
 
 
 

買い物も消費することも嫌いではないけれど、コスパ意識が高い、といわれるイマドキ女子ならではの特徴です。

赤とピンクの振り袖に、標準装備はヘアメーク・ネイル・まつエク

着たいと思う振り袖の色で一番人気が高いのは、やはり定番の赤とピンク。成人式を直前に控えた19歳~20歳になると、より着たい色がばらける傾向は見られるので、ここでも友達とかぶりたくないキモチが垣間見えています。
また、ヘアメークだけではなく、まつげエクステやネイルも行うのが今流です。

 
 
「ヘアメークはみんなやるけど、まつエク、ネイルも標準装備でみんなしてる」(大学2年・20歳)
 
 
 

人によってはエステに行く人もいるようで、振り袖はレンタルでも、お金をかけることの種類は、昔よりも多くなっているのです。

グラフ:着たい振り袖の色は赤・ピンクがトップ。
グラフ:ヘアメーク・ネイル・まつエクは標準装備
 

成人式の3大楽しみの一つ「着飾る」に関しては、純粋な楽しみだけではなく「闘い」というキモチも強い様子。

 
 
「およそ5年ぶりに中学時代の同級生に会うに当たり、他の子よりキレイになっていたい、というキモチでいっぱいで、周りに差をつけたい!周りよりダサいのは嫌だ!という競争心は実は強いかも」(20歳)
 
 
 

「荒れる成人式」―良いところも報道してほしい

近年、成人式の時期になると報道されている荒れる成人式については、「成人式くらいはっちゃけてもいいと思う」「花魁かわいい」という肯定派や、「なんとも思わない」という無関心派も一部見られるものの、大多数は

 
 
「一緒にされるのが嫌」(大学1年・19歳)
「荒れている成人式の人たち、みたいに一緒にされるのが嫌」(大学2年・20歳)
 
 
 

と、一くくりにされることに強い抵抗を感じています。

荒れている一部だけが報道されることを、疑問視する意見も散見されました。

 
 
「すべてが荒れている成人式ではないと思うので、良いところも報道してほしい」(専門学校1年・19歳)
 
 
 

女の子たちにとって、とても大事に思っている日だからこそ、悪いところばかりにフォーカスせず、良いところも報道してほしいという思いがあるようです。

イマドキ女子の成人式をまとめると

イマドキ女子の成人式とは、ハロウィーンやクリスマスのように、準備段階から時間とお金をかけて楽しむもの。SNSに前撮り写真をアップして楽しみながらも、友達とかぶらないように配慮する。お金をかけることの種類は昔よりも多くなっており、ヘアメーク・ネイル・まつエクが標準装備、振り袖はレンタルでコスパを重視する。そして当日は待ちに待ったお祭りであり、着飾って、写メ撮って、友達に会って、満足する。

あらためて女の子たちのキモチが詰まった成人式を思いながら、私も初詣か次の結婚式に振り袖を引っ張り出したいキモチになりました。
今年もどうか、すてきな日になりますように。

次回のテーマはイマドキ女子の「大人像」。彼女たちはどんな大人になりたいというイメージや理想を持っているのか、そのキモチに迫ります。

  イラスト/瀧井ハナ子(電通)  
 
イラスト/瀧井ハナ子(電通)
 
 
 
 
 

原宿可愛研(ロゴ)

 
原宿可愛研とは?
  2012年12月に「電通ギャルラボ」と、女の子の夢を応援するマイナビのサービス「JOL」が共同で立ち上げた、10代の女子中・高・大学生の“今”を専門に調査するチームです。活動の拠点は原宿ですが、調査対象は原宿だけではなく、全国の女の子たちのリアルな実態を研究しています。
 
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電通ギャルラボ
ギャルのマインドとパワフルな生き方を生かし、企業だけでなく日本社会の活性化までを目指す、電通の若手女性社員中心の社内横断プランニングチームです。
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全国6万人の10代女子会員(主に中高生)が登録。「ドリームステーションJOL原宿」は「原宿に行ったら絶対寄る!」と言われるほどの定番の場所になっています。
 
 

プロフィール

  • Asami profile
    阿佐見 綾香
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター 未来創造グループ

    原宿可愛研共同創立者。電通ギャルラボ研究員。若年女子研究を専門とする。
    ストラテジック・プランナーとして、企業や商品・サービスのマーケティングや商品開発、リサーチ、企画プランニング、コミュニケーション戦略立案などを担当。
    電通ダイバーシティ・ラボ研究員としても、マーケティングの最新トピックであるLGBTに取り組み、みんなが楽しく暮らせるダイバーシティ社会の形成を目指す。LGBTを中心として広がる消費に関する調査や、「レインボー消費」に関する研究を重ねる。ダイバーシティウェブマガジンcococolor編集部員兼ライター。
    「LOVEのカタチが変わると消費が変わる」が持論で、LOVEマーケティングを専門としている。

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