心揺さぶる、感じるパラスポーツ #02

写真で見るパラスポーツの魅力と、
そのチカラ(後編)

  • Takemi profile 400x400
    竹見 脩吾
    フォトグラファー
  • 095     049 404
    谷 昭輝
    株式会社電通 CDC ストラテジックプランナー
  • Itoh ami pr
    伊藤 亜実
    株式会社電通 マーケティングソリューション局 ストラテジックプランナー/ブレークタイムデザイナー

前編に続き、パラスポーツ(障がい者スポーツ)に心揺さぶられた電通メンバー(谷 昭輝氏、伊藤 亜実氏)と、フォトグラファー竹見脩吾さんが、パラリンピックやパラスポーツの魅力を、臨場感たっぷりの写真を通してご紹介します。

ー プロアスリートの肉体美から、過酷なトレーニングを想像し、鳥肌が立つような気迫を感じる。

伊藤:谷さんのパラスポーツの楽しみ方も教えてください。

谷:私自身、スポーツをやっていてトレーニングや練習を頑張っているので、アスリートの筋肉をついつい見てしまいますが、彼らの筋肉は本当にすごいです。
義足のランナーは、義足自体の技術が高いから速く走れて当然、という誤解を持たれることがあると聞いたことがありますが、義足自体の性能が高いほど、それを制御しながら速く走るためには、かなりの筋肉量とトレーニングが必要です。ほかにも、車いすバスケであれば、下半身に頼らず腹筋で上体を安定させたりする。
私たちには想像できないようなすごくきついトレーニングをしている。体幹の鍛え方とか、半端じゃない。自分がトレーニングをやっているからこそ、まじまじと見ちゃうんですよね。
記録とか試合結果だけじゃなくて、その「どこまで自分の体を追い込んでいるか」という部分で、アスリートとしての気迫を感じますし、すごく尊敬しています。

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伊藤:なるほど!アスリートの体づくりのすごさ、という視点は、私にとっても分かりやすいです。スポーツを見るとき、筋肉の美しさは、やはり「すごいな」と感心するポイントです。

谷:ロンドンパラリンピックの広告「Meet the Superhumans」は、世界最大の広告イベント・カンヌライオンズでも賞を取って話題になりました。クリエーティブの力、制作力も素晴らしいと思いますが、あの映像を見たとき私は、アスリート一人一人のまなざしや気迫から、乗り越えてきたものや、試合にかける思いなどが透けて見えてきて、鳥肌が立ちましたね。

伊藤:竹見さんは、写真を撮られる中で、選手の体を被写体にすることも多くあると思うのですが、筋肉の付き方がすごいとか、肉体美を感じられることはありますか。

竹見:確かに、プロ選手とアマチュア選手との大きな違いのひとつに、「体の作り込み方」は挙げられますね。トップアスリートは、最後にやはり、体を仕上げてくるので、プロ意識が表れた体はとても美しいです。パラリンピアンの肉体美を集めて写真集が作れるのでは、と思いますね。筋肉のつき方が、オリンピアンとも全然違うので。
写真でも、パッと見たときに、そのシルエットがかっこよく見えるように意識して撮っています。さらにじっくり見ると、視線が体の全体から表情に移り、2、3秒見つめてしまう。じわじわと楽しんでいただけるような写真を目指しています。いろいろな楽しみ方が増えていくとよいと思います。

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ー 互いに尊敬し、横のつながりを意識するパラアスリートの姿が感動を誘う。

伊藤:非常にスポーツ好きのお二人らしい、心が揺り動かされたエピソードをお聞きすることができました。
そのほかに、「ここに注目してほしい」というポイントはありますか。
パラアスリートたちの人となりにも詳しいお二人なので、直接の交流を通じて感じたことなどをお聞かせください。

竹見:パラアスリートは、人懐っこくて、とても気さくに話してくれる選手が多いように感じます。試合終了後などに、向こうからとてもオープンマインドで話してくれたりします。
選手同士でも、関係性が非常に密です。試合後の選手同士の握手ひとつとっても、パラの場合には、特に強い意味を感じます。オリンピックでも、ユニホーム交換やハグなどはしますが、パラでは、もっと距離が近くて、お互いに尊敬し、良き試合とプレーを讃え合うんです。
あくまでも私の想像ですが、パラリンピアンは、個よりも和を大事にしているのかなと。たとえそれが個人種目の競技であっても。横のつながりの意味を強く感じているのかなと思います。競い合う選手同士はもちろん、監督やコーチ、家族や仲間と一緒に、チームとして互いを尊重しないと、ナイスプレーも試合もできない、と自覚しているのではないでしょうか。

伊藤:オリンピックは世界中の猛者が「競いあう場」だと思いがちですが、確かに本当は、対戦相手のことも尊敬して、スポーツマンシップにのっとってプレーをするべきなんですよね。
非常に基本的な精神なのですが、オリンピックではつい結果に注目するあまりに忘れられてしまいそうなことも、とても大切にされているんですね。

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伊藤:今回は、熱い思いを持つお二人ならではのエピソードや、楽しみ方などのお話を聞くことができました。
次回以降も、竹見さんのお写真とともに、広くパラリンピックや障がい者スポーツを身近に、かっこいいと感じていただくような連載にしていきたいと思います。

谷:そうですね。スポーツは、やってみて初めてわかる楽しさなどもあるので、電通社員が実際に競技に挑戦して、体験を通して理解してもらうというような企画も、チャレンジしてみたいと思っていますので、ご期待ください。それでは、竹見さん、ありがとうございました。


 
 

竹見脩吾さんの写真展「para-graphy」が開催されています。興味を持たれた方は、ぜひ会場にお運びください。
●キヤノンギャラリー梅田:2015年2月12日(木)~2月18日(水)
●キヤノンギャラリー仙台:2015年3月5日(木)~3月17日(火)

 

プロフィール

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    竹見 脩吾
    フォトグラファー

    1985年生まれ。東京都出身。
    日本大学芸術学部写真学科卒業。卒業後カナダに渡り、新聞社に入社。
    2010年バンクーバー冬季オリンピック・パラリンピック、2012年ロンドン夏季オリンピック・パラリンピック、2014年ソチ冬季オリンピック・パラリンピックを撮影。東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会オフィシャルフォトグラファー。日本報道写真連盟賞、日本大学総長賞などを受賞。 現在フリーランスとして活動中。

  • 095     049 404
    谷 昭輝
    株式会社電通 CDC ストラテジックプランナー

    大学卒業後、自動車会社に入社、企画業務を担当後、2007年 電通入社。
    様々な業界のブランド戦略開発、企業ブランディング、CI/VI開発などのコンサルティング・プランニングから、キャンペーン戦略の開発まで、幅広い業務を担当。多くのインナーコミュニケーション業務も担当。

  • Itoh ami pr
    伊藤 亜実
    株式会社電通 マーケティングソリューション局 ストラテジックプランナー/ブレークタイムデザイナー

    人の気持ちに寄り添い、思いを引き出し、社会にとって価値あるストーリーを伝えるために日々精進しています。個人的なテーマは、ダンス産業の拡大、モノづくりの復興、デコボコで多様性ある暮らし方・働き方の推進など。

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