ワカモンのすべて #33

海外の若者に聞いてみた!SNS事情ってどうなってるの?

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    奈木 れい
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター

電通若者研究部(通称:電通ワカモン)では、いつもは“日本の”若者研究を行っていますが、2014年12月、年の瀬も迫ったころ海外約10カ国・地域から集まった40名ほどの海外学生の皆さんと、日本の若者トレンドと自分の国の共通点、相違点について考えるワークショップを行う機会がありました。

今回のこのすてきな機会は“「アントレプレナーシップ」と「グローバル」をテーマに、学生の立場から日本社会の活性化に貢献する”ことを掲げる大学生によってつくられた「Bizjapan」という学生団体との出会いを通じて実現したものでした。

現在日本に留学に来る学生の数は、2013年5月時点で13万5519人に上り、前年と比較すると1.6%減となっています。国・地域別で見ていくと、上から順に中国・韓国・ベトナム・台湾・ネパールが上位5位を占めているようです(出典:日本学生支援機構調査)。参考までに日本から海外へ留学している学生数を見てみると、2011年の段階で5万7501人となり、2004年をピークに減少傾向が続いています(出典:文部科学省調査)。

このように、近年日本の学生の海外に対する意識が下がっているなどと叫ばれることがありますが、今回出会った学生さんたちとのワークショップで日本と海外の学生の共通点と相違点を知ることができるいい機会となりました。

ワークショップには海外の学生さんと一緒に「Bizjapan」に所属する日本人学生にも参加してもらいましたが、ワカモンが伝える日本の学生像を聞いて、海外の学生は驚き、疑問を持ちながら、一方で日本の学生は共感し、自分のことのようだ!と驚く姿はとても印象的でした。ワークショップ自体も全て英語で行われ、日本の学生の意識の高さもひしひしと感じました。

それでは、今回のワークショップを通じて知ることができたポイントを3つ、ご紹介したいと思います。

1.参加した学生の約8割がメーンで使っているコミュニケーションアプリは「WhatsApp」

2013年に総務省が実施した調査によれば、20代の日本人のうち80%が「LINE」を使用していることが分かっていますが、今回ワークショップに参加した学生たちに「コミュニケーションを行う上で、どのSNSやコミュニケーションアプリを一番使っているか?」と聞いたところ、中国と日本の学生を除いてほとんど全ての学生が「WhatsApp」と回答しました(ご存じの方も多いと思いますが、中国では規制が敷かれており中国独自のアプリ「ウェイボー」が最も使われているアプリです)。

※「WhatsApp」…リアルタイムでメッセージの交換ができるスマートフォン向けのインスタントメッセンジャーアプリケーション。

 

なぜ「WWhatsApp」を使っているのか?という質問に対する回答で面白かったのは、“Facebookが買収しているから”という発言。LINEももちろん知っていましたが、一方で自分たちが使うアプリの運用背景や状況を理解し、ただ何となく利用しているだけではないことがうかがえ印象的でした。

2.ご飯を撮ってSNSにアップするのは世界共通?

外出先での食べたものや、おいしそうな料理、自宅で作った料理の写真を撮ってSNSにアップするのは現在では当たり前のようになっていますが、海外の学生たちも同じようなことをしていることが分かりました。

最近流行っているものは何か?と聞いた結果、Instagramなどのカメラ系アプリの名前を挙げる子たちや、特定の飲食店の名前を挙げる学生が多く、詳しく聞いていくと、流行っている飲食店へ行って、カメラ系アプリで撮影してSNSにアップしているようです。

3.大事なのは「コミュニケーションスキル」!

今回のワークショップの進行中に、ワカモンオリジナル調査で出てきた結果を紹介しました。“人とうまくやっていくのは、人生をうまく渡っていくためのスキルの1つだと思う”と日本の学生(高校生および大学生700人 平成学生調査より)の95%が回答した、という結果を受けて、海外の学生たちも“コミュニケーションスキルの重要性”を話す姿がディスカッション中に見られました。

ただ、日本ではコミュニケーションスキルが大事!と結果が出ている背景には“友達など、自分の周囲の人との人間関係を円滑にすることが大事”という意味が強いのですが、「自分の意思を相手に明確に伝えることが大事」といった、海外の場合においてはもう少し積極的コミュニケーションを意識しているのかな?とも見える発言が多く、“コミュニケーション”と一言で言っても異なるニュアンスを含んでいることが見て取れました。

他にも様々な発見のあるワークショップでしたが、次回のコラムでは海外の学生を日本に招待した「Bizjapan」の学生さんたちとのディスカッションを通して、海外学生と日本の学生について深く考えていきたいと思います。何が海外学生と日本の学生には共通しているのか、また、海外学生と関わることで日本の学生が感じる刺激や変化とは何なのでしょうか。

【ワカモンプロフィール】

電通若者研究部(通称:ワカモン)は、高校生・大学生を中心にした若者のリアルな実態・マインドと 向き合い、彼らの“今”から、半歩先の未来を明るく活性化するヒントを探るプランニングチームです。彼らのインサイトからこれからの未来を予見し、若者と 社会がよりよい関係を築けるような新ビジネスを実現しています。現在プロジェクトメンバーは、東京本社・関西支社・中部支社に計14名所属しています。ワカモンFacebookページでも情報発信中(https://www.facebook.com/wakamon.dentsu)。

プロフィール

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    奈木 れい
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター

    2011年電通入社。ペット産業の創造を目的としたプロジェクト「Think Pet Project」のメンバーとして活動中。また、「若者研究部(電通ワカモン)」の研究員として、学生との関係性づくりや開発を推進。プロジェクトマネジメントから、コンセプト・戦略立案、商品開発やスペース開発、そして新規事業開発など、多様な領域での作業に携わる。共書に「若者離れ」(エムディエヌコーポレーション・2016年)。

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