10代女子のリアル #08

女子高生がキュンとする男子って?

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    erica
    シンガー・ソングライター
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    nao
    作曲家・編曲家・音楽プロデューサー
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    阿佐見 綾香
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター 未来創造グループ

10代女子のトレンドを研究する原宿可愛研。女子中高生に人気のシンガー・ソングライターericaさんと、元I WiSHのメンバーで、音楽プロデューサーのnaoさんをゲストに迎え、電通ビジネス・クリエーション・センター・阿佐見綾香が、3人のイマドキ女子高生と一緒に座談会を行いました。

後編では、女子中高生から「告うたのカリスマガール」として支持されるericaさんと一緒に、イマドキ女子高生のリアルな恋愛実態に迫ります。

男子の“女々しい化”が進んでいる!?

阿佐見:みんなは、告白ってしたことある?

女子高生A・B:あります!

女子高生C:私はないです。

女子高生B:中学の時に席が隣になった男子がいて、彼にはずっと前から好きな人がいたんですけど、恋愛相談に乗っているうちに、好きになっちゃったんです。1年ちょいくらいずっと好きで。中3の修学旅行の後に…告白というか、じらした言い方だったんですけど。

阿佐見:じらして相手から言わせるの?

女子高生B:その子は何回も好きな子にアタックして、中3の修学旅行の時もフラれてて。たまたまその男子と二人で帰る時に、「フラれたの?」って聞いたら「そうだよ」って泣いてて…。それで、「あのさ、聞いてもいい?あの子じゃなきゃだめなの?」って。

erica:「あの子じゃなきゃダメなの?」、(これからつくる曲の歌詞に)いただきますね!

女子高生B:はい(笑)。「あの子じゃなきゃダメなの?」「うーん、あの子じゃないとダメ」「なんで?ホントにあの子じゃなきゃダメ?私じゃダメ?」「えっ、それどういう意味?」って。

erica:それ目を見て?

女子高生B:自転車で二人乗りしながら、(腰に手を回す)こういう感じで。私がその子のことを好きなんじゃないかってことはうわさになってたので、「そういううわさ、聞いたことないの?」「え、それほんとなの?」「ほんとだったらどうする?」って全部疑問形で問いかけて。

最後に、「ちょっとまって、これ告白なの?」って聞かれて、その時に「今も好き」っていえば良かったんですけど、「前は好きだったんだよ」って答えたら、「今は?」って。そこで家に着いちゃったんですよ。「今は?」で終わったんです。

erica:その後は?

女子高生B:何もなく、普通に仲良くしてました。付き合ったりもしなかったです。

erica:もしかして友達でいる時間が長すぎたのかもね。

女子高生B:それはあるかも。何でも話せるという関係になってしまったので。

erica:でもそれ、成人式あたりで何かあるね。

女子高生B:成人式までには見返そうと(笑)。

erica:なんか状況がよくわかる。甘酸っぱいですね。

 

阿佐見:Aちゃんは、どうやって告白したの?

女子高生A:中学の時に付き合ってた人にフラれて、高校に入ってもう一度告白したんです。でも「やっぱりごめん」って言われて…その人が忘れられないです。

阿佐見:中学の時は、どうして別れちゃったの?

女子高生A:付き合っていた時に、私が嫉妬しちゃって。彼には直接言わなかったけど、彼は私の嫉妬心に気付いてたらしくて、「もうつらい思いはさせたくないからごめん」ってフラれたんです。

erica:「つらい思いさせたくないから」じゃなくて、「もうつらい思いさせないよ」だよねぇ! 男子が変わる気は全然ないじゃない。結構やきもち焼いたりしたの?

女子高生A:やきもち焼いたりしてたけど、本人には言わない。

erica:なんで分かったのかなぁ?

女子高生A:私の女友達が原因です。彼のこと好きだったみたいで、嘘言ったり話を盛って別れさせようとしていたようで…。男子って単純だから、すぐ信じちゃうんです。

erica:その女の子を責めたりはしなかったの? 「その子が変なこと吹き込んだんだよ」とか。

女子高生A:言ってないです。言えないタイプなんです。しかも彼も、振るときに何も言ってこないんですよ。「ごめん」としか言わなくて。

nao:誤解だね。

erica:言わなかったのは偉いね。付き合ってても、誤解とかあるものね。

阿佐見:そうですね。行き違いとか、勘違いとか…だからこそはっきり言わないとダメなんでしょうね。

女子高生C:最近は男性の方も、あんまりはっきり言わないですよね。

女子高生B:だめですよ、今は“女々しい化”が進んでるんで。

阿佐見:女々しくなってると思う?

女子高生B:本当にダメです。言わないわ、ぼそぼそ言ってるわ。思ったことあるなら自分の口で言えばいいのに、なんで? 余計なこと考えずに言えばいいのに、なんでそんな余計なこと考えるんだろうって思う。一緒に遊びに行くとなると、「どうしようどうしよう、決めて」って。「それ、普通は男子が決めるんでしょ?」みたいな。どうなってんのこの世!?みたいな。それくらい女々しい化進んでます。ワイルドな人、引っ張ってくれる人が居ないんだと思います。

nao:ericaの告うたを男性に聴かせたほうがいいんじゃない?

女子高生C:聴いとけって感じですよね。

erica:アルバム『告うた~あなたへ贈る歌~』の中で、『それでも好きで』(※)っていう曲だけ、男性のお悩みをもとにつくったんです。その男性は、「元カノが忘れられない」と。でも女性からしたら、過去のことを謝られて戻っても、また同じことになるんじゃないかと考えると恐怖じゃないですか。だから、「言葉で伝えるよりも行動で示せ」ってメッセージを伝えたくてつくりました。

※『それでも好きで』:2013年7月にデジタルシングルとしてリリース。レコチョクデイリー4位、ウィークリー10位を記録。

双子コーデにかまちょ。女子高生から見たイマドキ男子の日常

erica:女装とかもしてますし、最近のハロウィーンの男性の本気度もすごくない? 男子に美意識みたいなのが芽生え始めている気がします。筋トレとか、化粧水とか。

阿佐見:双子コーデ(※)も、男子が取り入れてますよね。テーマパークで男子が集団で双子コーデして歩いてたり。

女子高生C:いますよね~!

※双子コーデ:仲良しの友達同士で、全身におそろいの服やアクセサリーを身に着けて、まるで双子のようなコーディネートをすること。「ペアルック」がカップルや夫婦に使われることが多いのに対して、「双子コーデ」は主に女性同士の場合に使われる。SNSにアップするときの写真映えがモチベーションとなっており、男性の友達同士や、兄弟姉妹、リアル双子のコーデなど、幅広く楽しまれている。

 

女子高生B:あと、“内カメ”(※)で自撮りしてたり。

※内カメ(うちかめ):スマホや携帯電話の内側カメラのこと。外側カメラは「外カメ」。

 

erica:自撮りね。この間、駅のホームで大学生くらいの男の子が一人でツイキャス(※)してて、電車乗っても降りてもずっと撮ってた。かわいいとか、キレイとか。女子が男子に対してキャスでコメントしているんだよね。

阿佐見:かわいいとか言われてますよね。

※ツイキャス/キャス:TwitCasting(ツイットキャスティング)の略。10代の間で大流行中。TwitterやFacebookなどのSNSアカウントと連携し、スマホやパソコンで手軽に自分の動画を、不特定多数に向けてライブ配信できる、または誰かの動画を閲覧することができるサービス。ユーザーは見ているライブ配信に対してコメントを投稿することができ、配信者は配信をしながら視聴者のコメントを読むことができる。書き込まれたコメントに対して、その場で(動画配信の中で)口頭で答えることができるなど、リアルタイムで双方向のコミュニケーションをとることが可能。

 

erica:この前若いスタッフが、男の子とやりとりしてるLINEを見せてくれたけど、何したいのかさっぱりわかんないメッセージが送られてきてるの。何の意味もない…。

女子高生C:どこに何食べにいったとか、誰と会ったとか。

erica:そう。「あ、やばい、何とかだ」みたいに目に見えるものをパッと入れたり。

阿佐見:それ、女の子のLINEでありがちなパターンじゃないですか?

nao:その男子は、かまってほしいんですかね。

女子高生A:かまちょ(※)増えてます。

※かまちょ:「かまってちょうだい」の略。

 

女子高生C:少女漫画を読んでる男子もいますよ。

女子高生B:『non-no』とかもね。本田翼ちゃんが好きだからとか。

阿佐見:男の子同士で美容の情報交換したりするのかな?

女子高生B:そこまでは美意識高くないです(笑)。学校ではずっとゲームやっていますね。

女子高生A:放課後すぐ帰らなくて、ゲームが終わってから帰るみたいな。

erica:チームで時間決めてやるゲームあるよね? 

女子高生B:弟が、「俺、今の時間行かなきゃいけないんだよ」って言うから、「どこ行くの?」って聞いたら「ゲーム」って。

女子高生A:そういう「行く」ね。

erica:ゲームの中で待ち合わせ(※)ね。私も地元に帰った時、男友達がゲームで待ち合わせしてた。「俺だけの問題じゃない」って言うの。

※ゲームの中で待ち合わせ:オンライン待ち合わせのこと。リアルで同じ場所に集まらなくても、プレイヤー以外の誰かと一緒にいる間でも、プレイヤー同士でゲームのオンライン通信を使い、場所と時間を決めて待ち合わせし、一緒に遊ぶことができる。

 

女子高生B:「俺がいないといけない」みたいな。

erica:「俺が持ってるアイテムがすごく強いから、俺はみんなのために行かなきゃいけない」って。

nao:かっこいいのか悪いのかわからないね(笑)。

産業が変わるとLOVEが変わる!?女子化男子にキュンとする

阿佐見:女子高生のみんなは、どういう人にキュンとするの?

女子高生B:私は、同年代ではなく年上の人を見ちゃうんです。この前、撮影で会った助監督さんが すごくかっこよくて。荷物運んだりしてたから、最初はスタッフさんだと思ってたんです。リハが始まったら、急にカチンコ持って「ハイ、いきます」って。スタッフさんじゃなかったの? って思ったし、それまでに持っていた監督さんのイメージと違って、ギャップにやられました。

女子高生C:私も好きになったのは、5つほど年上です。年上だから自分が知らないことを知っているのがかっこよくて。

erica:人柄や才能で好きになったりしますよね。

女子高生A:私は22歳のショップのスタッフさんが大好きで。ファンとしてではなく、“付き合いたい”の大好きで。

阿佐見:どういうところが好きなの?

女子高生A:女々しいっていうか。

女子高生B:この子が好きになる人、同じなんですよ。女々しさのある男の人が好きで。そのスタッフさん、ちょっとコミュ障(※)で。

※コミュ障:コミュニケーション障害の略だが、略語になると本来の学術的定義から離れ、コミュニケーションが苦手な人や状態をさす言葉として使われる。

 

女子高生A:家から出たくない人…引きこもりです。すごい引きこもりです。

erica:引きこもって何してるの?

女子高生A:漫画とか動画を見たりしているらしいです。

女子高生B:しゃべり方も、ちょっと女性的な雰囲気というか。

nao:柔らかい感じなんだね。

女子高生A:「男!」って感じではないんですけど、なんか好きなんです。

阿佐見:どんなきっかけで好きになったの?

女子高生A:ショップに買い物に行った時に、洋服見てたら話しかけてきてくれて、一目ぼれしました。名前を聞いて、Twitterを探したら見つかったんですけど、フォローしなかったんです。ファンとして見られちゃうのはなんか嫌だなと思って、相互フォローしてほしくて…。

その後、ショップでスタッフさんとプリクラが撮れるっていうイベントがあって、一緒にプリクラ撮った時に、「画像を送ってほしい」と言われたんだけど、リプ(※)として画像を送りたくなくて、「DM(※)でいいですか?」って。それで相互フォローしてもらったんです。そこから、DMのやりとりが続いてます。

※リプ:Reply(リプライ)の略。Twitterでは、「@相手のアカウント名」を入れてツイートすることで、他の人も見ることができる個人宛のメッセージを送ることをさす。Replyという言葉自体は「返信」の意味だが、必ずしも誰かのつぶやきに対する「返信」とは限らない。
※DM:ダイレクトメッセージの略。基本的には相互にフォローしあっている場合にDMを送ることができる。

 

一同:いいじゃん!

erica:プリクラとかないの?

女子高生A:ありますよ。

erica:かっこよくない? 超かわいいし。

nao:かわいいね。

女子高生A:かわいい系の顔が好きなんです。

erica:今は、細い手とかにキュンとするんですかね?

阿佐見:「産業が変わるとLOVEが変わる」ということだと思っています。工業生産が主流の時代はごつごつした男性の手にキュンとしたり、オフィスワーカーが主流の時代になってからはネクタイを緩める仕草にキュンとするようになったり。

時代が進んで、今また女の子たちのキュンとするポイントが変わってきているのかな。最近、女子高生のみんなが好きだと言っている女の子みたいな男子のモデルさんとかもそうだけど、より中性的な感じに変わってきてるのかなと思います。

女子高生B:男子が女々しい化した分、女の人がどんどん変わっていかないといけないからしょうがないと思う。女々しさに何かやってあげたいって思う女の子が増えたのかな。

イラスト/瀧井ハナ子(電通)
 
 
 

原宿可愛研(ロゴ)

 
原宿可愛研とは?
  2012年12月に「電通ギャルラボ」と、女の子の夢を応援するマイナビのサービス「マイナビティーンズ」が共同で立ち上げた、10代の女子中・高・大学生の“今”を専門に調査するチームです。活動の拠点は原宿ですが、調査対象は原宿だけではなく、全国の女の子たちのリアルな実態を研究しています。
 
<関連プロジェクト>
電通ギャルラボ
ギャルのマインドとパワフルな生き方を生かし、企業だけでなく日本社会の活性化までを目指す、電通の若手女性社員中心の社内横断プランニングチームです。
マイナビティーンズ
全国6万人の10代女子会員(主に中高生)が登録。「ドリームステーションJOL原宿」は「原宿に行ったら絶対寄る!」と言われるほどの定番の場所になっています。
 

プロフィール

  • Profile
    erica
    シンガー・ソングライター

    1985年生まれ。山梨県出身。
    2006年に上京。2006年に元I WiSH(アイウィッシュ)のキーボード、naoにその才能を見いだされ、naoのプロデュースにより歌手活動を開始。
    自主制作CD1,000枚を42日間の路上ライブで完売させた実力派アーティスト。
    告白や失恋、片思いなどについて歌った「告うた」の切ない歌詞が女子中高生を中心に共感を呼び、クチコミによって認知が広がる。YouTubeでの動画再生数が合計1,500万回を超えるなど、ソーシャルメディアによる口コミ型のアーティストとして注目されている。
    女子中高生から「告うたのカリスマガール」として人気を集めている。
    新曲「大嫌い」(https://www.youtube.com/watch?v=alMUu2hmhC8 )が6月3日(水)にリリース。
    http://auroraerica.jp/
    Twitter:https://twitter.com/erica1119_music
    Facebookページ:https://www.facebook.com/erica1119music

  • Profile 2
    nao
    作曲家・編曲家・音楽プロデューサー

    1980年生まれ。東京都出身。
    中学生の頃にシンセサイザーを購入し作曲を始める。成蹊大学在学中の2002年に、ボーカルのai(川嶋あい)とともに「I WiSH」としてデビュー。デビュー曲の「明日への扉」がフジテレビ系「あいのり」の主題歌に抜擢され、ミリオンセラーを達成するなど大ヒットを記録。2005年にI WiSHが解散した後は、川嶋あいのサウンドディレクターを担当しながら、多数のアーティストの楽曲提供や編曲を手がける。現在は女子中高生から「告うたのカリスマガール」として人気を集めるアーティスト「erica」のプロデュースを行っている。

  • Asami profile
    阿佐見 綾香
    株式会社電通 ビジネス・クリエーション・センター 未来創造グループ

    原宿可愛研共同創立者。電通ギャルラボ研究員。若年女子研究を専門とする。
    ストラテジック・プランナーとして、企業や商品・サービスのマーケティングや商品開発、リサーチ、企画プランニング、コミュニケーション戦略立案などを担当。
    電通ダイバーシティ・ラボ研究員としても、マーケティングの最新トピックであるLGBTに取り組み、みんなが楽しく暮らせるダイバーシティ社会の形成を目指す。LGBTを中心として広がる消費に関する調査や、「レインボー消費」に関する研究を重ねる。ダイバーシティウェブマガジンcococolor編集部員兼ライター。
    「LOVEのカタチが変わると消費が変わる」が持論で、LOVEマーケティングを専門としている。

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