インサイトメモ #17

2011年日本の広告費はどう動いたか

  • メディアイノベーション・ラボ
    株式会社電通

〈 掲載日:2012.04.27 〉

今回のインサイトメモは、2012年2月に発表された「2011年日本の広告費」についてのご紹介です。

●  2011年は3月11日の東日本大震災、欧州金融危機、急激な円高、タイの洪水被害による製造業の生産流通体制の混乱などが日本経済を直撃しました。広告市場にとっても激動の年でした。年初は回復基調でしたが、東日本大震災の後に起きた広告自粛ムードが広告費の減少にもつながり、総広告費は5兆7,096億円、前年比97.7%と、前年を割り込む結果となりました。ただし、10月~12月期にはマスコミ四媒体広告費が前年同期を上回るなど、早い回復となっています。
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媒体別にみると、「テレビ」(前年比99.5%)、「新聞」(同93.7%)、「雑誌」(同93.0%)、「ラジオ」(同96.0%)、プロモーションメディア(前年95.4%)と減少しましたが、その中で、インターネット広告と衛星メディア広告が前年実績を上回って、堅調な伸びとなりました。

 

媒体別広告費の推移と2011年広告費

 

■ 地デジ化でマーケット拡大、急伸した衛星メディア

●  地デジ化に伴う3波共用薄型テレビへの買換えによる衛星メディアの世帯普及と、ターゲット戦略が功を奏している番組の充実などにより、「衛星メディア関連広告費」は前年比113.6%と2ケタの伸びを示しました。内訳は、BSが532.9億円(前年比124.2%)、CSが192.6億円(同102.2%)、CATVが165.6億円(同99.8%)となり、BS放送が急伸しています。

 

■ スマホ元年-変わりゆくインターネット広告

●  また、2010年に堅調な伸びを示したインターネット広告媒体費は、東日本大震災の影響により広告キャンペーンやプロモーションの自粛や延期、広告枠の減少などがあったものの、影響は軽微に留まりました。
●  ただモバイル広告において、スマートフォンの急激な普及により、従来型のフィーチャーフォン市場が縮小し、スマートフォン関連のコンテンツ開発・アプリ制作に広告費が流れる結果となりました。
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インターネット広告は、ポータルサイトを活用した展開だけでなく、リッチコンテンツやソーシャルメディアの活用、行動ターゲティングやアフィリエイトなどに加えて、さらにアドエクスチェンジといった新しい技術を活用した新手法も脚光を浴びており、デジタル・コミュニケーション技術の進化によって手法がますます多様化しつつあることが、市場全体の継続的拡大を支えています。

 

インターネット広告費の推移と内訳

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    電通総研メディアイノベーション研究部では、メディアや情報通信環境の変化を着実に捉え、進化し続けるオーディエンス(視聴者)の動向を探っていきます。
    世の中のキザシをいち早く発見し、オーディエンスとの「最適なコミュニケーション」を提案しています。

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