セカイメガネ #10

キッズ・レボリューション

  • Dean
    Joseph Indra Dean Chiam
    ジョセフ・インドラ・ディーン・チャム
    電通アルファ(ベトナム) クリエーティブ・ディレクター

この国で起きることに私はまだ時々驚かされます。
他の東南アジア諸国と比較して、ベトナム広告市場は
まだ新しいのです。外国の広告会社に初めて営業許可が下りたのは
1998年(政府は90年に広告解禁)。
この事実がいまベトナムをとても面白い場所にしています。
なぜかって?
その疑問に答える前に、広告の世界に起きていることを
俯瞰(ふかん)してみましょう。私たちの世界は
デジタル革命の真っ最中です。専門領域同士の垣根が低くなり、
もはやなくなりつつあるようです。無限の可能性に満ちた、
ワクワクする時代がやって来たのです。
その革命が、ほんの十数年前に
本格的に広告ビジネスが始まったばかりのこの国にも
もたらされました。なんでも面白がれる年頃のキッズに
魔法のつえを与えたようなものです。ベトナムは貪欲に
流行や技術を取り入れています。大都市だったらどんな裏通りでも
Wi‐Fiが使えます。iPhoneを持っている
タクシー運転手が大勢います。
ベトナム風の「江南スタイル」「ハーレムシェーク」が
数カ月前に動画サイトで公開され、口コミで広がっています。
いくつかのブランドはそうした現象を、
もうちゃっかり商売に活用しています。
2011年ニールセン国際調査によれば、
ベトナムではテレビがまだメディアの王様です。
一方オンライン広告に何らかの影響を受けていると答えた
ベトナム人は40~50%。ベトナム以外の東南アジア諸国では
19%でした。
これまでどこの国、地域でも起こり得なかった広告業界の誕生を、
私たちはたった今、この国で目の当たりにしています。
生まれた赤ん坊はすくすく成長を続け、
いまやかっこいいツールや技術を身に付けたキッズに
成長しました。私たちベトナムの広告会社の最大の役割は、
彼らが手にした道具を最大限活用できるよう
力を貸すことだと私は信じています。
いまベトナムにいる私がワクワクしている理由が、
みなさんにももうお分かりいただけたでしょう。

(イラストレーションも筆者)

(イラストレーションも筆者)

(監修:電通イージス・ネットワーク事業局)

プロフィール

  • Dean
    Joseph Indra Dean Chiam
    ジョセフ・インドラ・ディーン・チャム
    電通アルファ(ベトナム) クリエーティブ・ディレクター

    1997年、グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタート。在インドネシア日系広告会社に在籍後、アート・ディレクターとして電通インドネシアに入社。 その後、外資系広告会社に移り、医薬品から食品まで多くのブランドを担当し、数多くの国内・国際広告賞を受賞。2009年に電通アルファ(ベトナム)のクリエーティブ・ディレクターとして電通ネットワークに戻る。「実社会での広告の反響こそが広告人としての喜び」が変わらぬ信念。

バックナンバー

関連記事

続きを見る
ページ先頭へ