「よりよく生きる」プランニング #06

8つの消費タイプと30種類の購買パターンから見る、ウェルネス商品の買われ方

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    小幡 道子
    株式会社電通 マーケティングソリューション局

今回は、ウェルネス的な商品の買われ方のお話をさせていただきます。

薬などの場合、「この症状を治したい」という明確な意図を持って購入することがほとんどだと思いますが、健康や美容に良い商品というのは、どのような時に何の目的で購入するのか、意外と分かりにくいものなのです。
例えば、健康に貢献するということで売り上げを伸ばしたヨーグルトですが、なぜ食べているのか周囲の人たちに聞いてみると、「おなかの調子が良くなりそうだから」から始まり、「自分は食べないんだけど、子供のカルシウムのためにね」「味が好き」「なんとなく健康に良さそうでしょ」などなど、さまざまな理由が出てきます。
このような、ウェルネス的な商品を購入する理由は他にもたくさんありそうですし、買う人によっても買われる商品によっても違いそうです。そこでチームウェルネスでは、培ってきた知見や収集した情報をもとに、30種類の購入理由「購買パターン」をつくり、どのような商品がどういった理由で買われているのか、調べてみることにしました。

なお、この30種類の購買パターンはその特性別に8つの「消費タイプ」に分類してまとめることができ、消費タイプと購買パターンの関係性は下図のようになります。


ウェルネス的な商品を買う理由は、大きく分けると主に8つ。

1.「美容を意識して」買う:美容重視型
2.「疲労回復を目的として」買う:疲労回復型
3.「気分的に安心したくて」買う:気分型
4.「気合いを入れたい時に」買う:気合い型
5.「家族や子供を想って」買う:他者配慮型
6.「流行に乗って」買う:流行型
7.「ウェルネスへの意識が強いから」買う:能動的健康型
8.「なんとなく良さそうだから」買う:受身的健康型

30種類の細かい購買パターン(上図参照)の具体的な解説については、次回以降に代表的なものをいくつかご紹介する予定ですので、興味を持ってくださった方、少しお時間ください!

さて、大まかに全体像を把握したところで、調査の結果に移りたいと思います。30種類全体で一番多かった購買パターンは、「どうせなら消費」でした。

つまり、ウェルネス的な商品は「どうせなら体に良い方がいい」という理由で買われていることが最も多かったのです。この傾向は特に女性に多く(男女比=4:6)、20代から40代までと幅広い年齢層で見られ、女性の購買パターン第1位でもあります。
 

 

では、男性の第1位は何でしょうか? 男性で最も多く見られたのは「見極め消費」でした。これは「栄養や効果を考えて買う、その選択眼に自信がある」という買い方で、特に、健康や予防に対する意識が高く、知識も持っている人が選択していました。全体でも、第2位にランクインする購買パターンになります。

また、男女で特に差が出たのが「アンチエイジング消費」「体質不安消費」などで、女性の方が10%以上高いスコアを獲得しました。これは、今までの連載でご紹介してきた内容と合致していて、アンチエイジングや体質をテーマにした商品の場合、ターゲットは女性の方が有利な可能性があるということです。一方で、男女でほとんど差が出なかったのは「惰性消費」「モテ消費」「ネタ消費」などでした。「1回買ったものは悪くなければ深く考えずに買い続ける」「モテたい」「SNSのネタにしたい」というような行動や気持ちは男女を問わないようです。
 

いかがでしたでしょうか? あなたはどの消費タイプに当てはまりそうですか? ここで、恒例の小ネタです(笑)。つい2か月ほど前、富士山が世界文化遺産に登録されましたが、同じくユネスコで、無形文化遺産として登録されている「食の慣習」があることをご存知でしょうか? たとえば、フランスの美食術、地中海料理、トルコの食の風習などがこれに該当します。ちなみに日本でも、昨年、日本食文化の登録提案を行っており、今年の12月に結果が分かるそうです。和食がますます盛り上がるかもしれません。

プロフィール

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    小幡 道子
    株式会社電通 マーケティングソリューション局

    電通チームウェルネスの戦略プランナー。オリジナル調査や有識者ネットワークなどから収集・分析した情報と知見を用いて、食品、飲料、医薬品、化粧品、トイレタリーなどの幅広いカテゴリーでヘルスケアのトレンドや生活者インサイト視点を盛り込んだ商品開発サポート、販促戦略コンサル、コミュニケーション開発などを行う。

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